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3年B組ベリーズ工房 其の六

1 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 08:40:34 ID:V3AYbAFH0
●みなさん気軽に書きましょーう↑↑

2 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 08:42:12 ID:V3AYbAFH0
・清水佐紀 :優等生。もう一人の黒幕。愛読書は我が闘争 母からの虐待 
       深夜独り踊る孤独さも持ち合わせる。

・夏焼 雅 :不良グループ。佐紀に操られていた【秘密の日記】 アメリカンカルチャーに憧れる。
       デ・ニーロとヘミングウェイを敬愛する。 茉麻に恋心を抱いている。

・菅谷梨沙子:転校生。アホを装っているが黒幕。知能犯。ヘビメタ 謎の病気を抱えている。

・嗣永桃子 :クラスのアイドル。極貧から抜け出すためにアイドルを目指す
       佐紀のダンスの件を唯一知っている。実家は【すなっくもも】

・熊井友理奈:転校生。過去を背負っている。影がある。義の人。クラシック ブルーハーツ
       親友、石村舞波との過去に苦しむ。 好きな映画:仁義なき戦い ウディアレン全般

・石村舞波 :友理奈とは以前の学校で大親友。友理奈の為に自殺を図る。
       千奈美と同じキーボードスクールに通う

・徳永千奈美:クラスのお調子者。天真爛漫。ヘッドフォン通学 音楽オタク
       雅と茉麻とは幼なじみ 新聞配達 軽い万引き癖。キーボードスクールに通う

・須藤茉麻 :癒し系。誰からも一目置かれる存在。ラーメン屋【須藤飯店】の娘
       陸上部エース矢島まいみと交際している

・矢島まいみ:C組の男子。陸上部のエース。茉麻と交際している。

3 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 08:43:36 ID:V3AYbAFH0
・丹下のおっちゃん:雅と千奈美が夏休みにバイトをする屋形船のオーナー

・寺田さんw:千奈美が新聞配達後、毎日牛乳を盗まれるw
       千奈美と舞波が通うキーボードスクールの講師でもある。

・田中れいな:桜中学の卒業生。新聞配達と屋形船でアルバイトをしている。
      
・久住小春 :桃子の友達 オーディションのライバルでもある テレビ出演の経験あり




4 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 08:51:45 ID:V3AYbAFH0

残念ながら「其の五」はあまりにも作家達のパワーが激しく
スレッドの条件512kバイトというメモリー制限をトップスピードで
越えたらしい(たぶん)

とにかく「其の五」には書き込めない状態です。
エラーメッセージが2ちゃんねる案内で見かけないので
どうかなと思ったのですが「其の五」は500kバイトを越えています。

だからメッセージもスレッド番号が1000件に達していないのに
整合性が取れないメッセージになったと思う(たぶん)。

この板を作った人がいるのに勝手に自分があげていいのか凄くまよった・・・

まあ いっか☆
あげちゃったしネ☆




5 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 09:00:38 ID:V3AYbAFH0
732 :松輝夫 act.7 運命-Destiny-
途中で終わったのは上記の件で書き込めなかったと思う(たぶん)。
残念だな〜

でも☆

自分の所にメールがきたのでマッハでアップした。

ttp://www.geocities.jp/iwa3b/souko/debut/act007.htm

みんなマッハで行って読んでネ☆

そして感想の書き込みをしてこの板の祝福をしていただけたら・・・

みんなが今まで書いてくれた感想と応援がなければ作家達はここまで
続けられなかったのです。

本当に読者の方々有り難う御座います。

この板の物語を読んでいただいてる方々に

神のご加護がありますように



6 :松輝夫:2006/11/23(木) 10:55:18 ID:JIVMXKqLO
イワナ氏乙です。
もうじき休憩なんで、続きを揚げますよ。

7 :松輝夫:2006/11/23(木) 11:01:37 ID:JIVMXKqLO
「小春…あんまり中澤さんを困らせるなよ」
見かねた美貴が言った。「別に小春のせいなんかじゃない。美貴は所詮こうなる運命だったんだよ」
「いや!絶対に、いや!!」
泣き叫ぶ小春に、美貴は優しく諭すように言った。
「これから小春と一緒にいるために、今までのことにケリつけてくる。だから、わかってくれよ」
「お姉ちゃん…でも…」
「必ず戻ってくるから。そしたら、今度はいやって言うくらい一緒にいるよ。それまで待っててな」
「そんな…」
「ほら、涙拭いて…次に会う時までに泣き虫直しとけよ。それと…ムクの世話頼むわ。寒がりだから、暖かくしてやってな」
美貴はひとみの方を向いた。
「よっちゃん、いつもいつも世話かけて悪いけど…小春のこと、頼めるかな」
「…ったく…こんな状況で頼まれたら、断れるわけないじゃん…いいよ、だから心配しないで」
ひとみの言葉に、美貴は頷くと、裕子に向かって両手を出した。
「…あの娘の前であんたに手錠なんてかけられるわけないやろ…ほな、行こか」
美貴の手を下げると、裕子は貴子を促して歩き出した。

8 :松輝夫:2006/11/23(木) 11:04:45 ID:JIVMXKqLO
裕子と貴子に挟まれて歩き出す美貴に向かって、小春は叫んだ。
「いや!絶対いやーーーっ!!」
追いかけようとする小春を、ひとみは辛うじて止めた。
「いや!離して!」
「あっちゃん…悪い、頼むわ…」
裕子は立ち止まると、貴子に言った。
貴子は頷くと、美貴の腕を取ってパトカーに向かって歩き出す。
裕子はひとみに抑えつけられている小春の前に立った。
「…小春ちゃん、信じてもらえないかもしれないけど、ウチだって辛いんよ。できればこんなことしたくない…」
裕子の言葉にも、小春は無言のまま唇を噛み締め、こぶしをギュッと握り地面を睨みつけていた。

9 :松輝夫:2006/11/23(木) 11:06:09 ID:JIVMXKqLO
裕子の言葉にも、小春は無言のまま唇を噛み締め、こぶしをギュッと握り地面を睨みつけていた。
「恨みたければ恨んでくれていい、でも、わかって欲しいの。そして、美貴が戻ってくるまで待っていてあげて。あの娘が戻る場所は、あなた達の所しかないんだから」
言うべきことを言い終えた裕子は、姿勢を正し音を立てて踵を合わせると、小春とひとみに挙手の敬礼を行った。
ひとみは黙って目礼をしたが、小春はずっと下を向いたままだった。
敬礼を終えた裕子は、後ろを振り返ることなく既に貴子と美貴が乗り込んでいる車に向かって歩いていく。
やがて裕子を乗せた車は、ドアを閉めると他の車両とともに走り出す。
「わぁぁぁぁぁぁぁ…」
小春はその場に泣き崩れた。
ひとみは、小春にかけるべき言葉を見つけられずにいた。

10 :松輝夫:2006/11/23(木) 11:09:01 ID:JIVMXKqLO
裕子たちを乗せた車は順調に走り続け、高速道路に入っていた。
裕子は車の窓から外を眺めながら呟いた。
「小春ちゃん…ウチだってね…できることならこんなことしたくないんよ…」
それだけは小春にわかって欲しかったが、たぶんあの娘にはしばらくムリだろう。
小春の泣き叫ぶ姿が頭から離れそうになかった。
「…裕ちゃん…辛かったね」
運転席の貴子が声をかけてきた。
「まあね…」
「すいません、中澤さん…」
美貴が頭を下げた。
「今さらしゃ〜ないやろ。あんたとウチの付き合いや、とことん付き合ったるわ。これがウチの運命かも知れんし。でも、もう二度とあの娘泣かすんやないで」
「はい…」
美貴は素直に頷いた。
『これは…やるしかないやろなぁ…辞表の用意しとくか…』
裕子は、ある決意を固めていた。
車は、高速道路をひたすら広域特別捜査隊の本部がある有明目指して走り続けた。

act.7 運命-Destiny- end

11 :松輝夫:2006/11/23(木) 11:40:47 ID:JIVMXKqLO
改めて新スレおめ!
前スレの最後、自分のカキコが原因で落ちたので、なんか申し訳ないですが、皆さまこちらでもよろしくお願いします(_ _)m

とりあえず続編揚げました。
よかったら読んでやってください。
しかし、いよいよフィナーレが近づいてきたけど、難しいなぁ、ここから先が……。
苦しくて楽しい悩む日々が、またしばらくの間続きそうです。

イワナ氏激しく乙です。
新スレ立てていただいただけでなく、まとめサイトまで更新していただけるとは……ありがとうございました。
これからもよろしくです。

12 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 15:12:54 ID:5qrRqFHT0
泣ける

13 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 18:33:14 ID:V3AYbAFH0

松輝夫さんお疲れです。
本当泣ける展開になりましたね。
このエピソードはますます小春ちゃんが強くなる所以になり
桃子ちゃんにつながりキャプテンの主観にも影響が続きます。
本編を彩っていますよ。

それとあなたのせいで落ちたわけではないので
この板で活動する作家達のパワーの現れでなので
逆に伝説になります。

まぁさん りしゃす、ごめんね勝手に立てて。
早く気がつけば良かったのに。

無名作家さん変わらず文章ぶつけてネ☆

その他もし、書きたいけどいまいち踏み込めない人達
気軽にやりましょ☆

おしゃべりするつもりで書き込んでください。

勝手に立ち上げて偉そうだな自分は。

困ったときは呼んでね☆
お互い様なんだから

百式に乗って助けに来るから!!

14 :ねぇ、名乗って:2006/11/23(木) 18:50:24 ID:NllSfCOA0
♪スッ・・・ペ・・・スッ、ペ、ル、マ、ジェネレーション!おーい!

15 :梨作家:2006/11/24(金) 15:11:15 ID:stctjXopO
おいおい!新スレ乙!!
前スレパンクしちゃったのねw
書き込めなくてイライラしてたよorz
無知でごめんちゃいw
輝夫氏乙!!いよいよフィナーレですか・・・
なんか寂しいわ
もう何も言えることはない!輝夫氏なりのフィニッシュを期待!!
頑張れとは言わないよ 頑張ってるの解ってるから!ただ一言「松輝夫!」
イワナ氏わざわざ忙しい所スレ立てサンクス!
今週は仕事が非常に(ry
なんでまた余裕のある時上げマスカラス!!

16 :松輝夫:2006/11/24(金) 20:45:57 ID:I2lHIWZzO
前々スレ
3年B組ベリーズ工房 其の四
http://tv8.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1144940233/

前スレ
3年B組ベリーズ工房 其の五
http://tv8.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1158235908/

まとめサイト
3B同創部
http://www.geocities.jp/iwa3b/index.htm

あれば役に立つ☆カナ?と思いますので、僭越ながらカキコ。

17 :松輝夫:2006/11/24(金) 21:01:54 ID:I2lHIWZzO
>>13
いや、なんかこちらの意図が完全に読まれているような感じですねぇ……。
本編を彩っている……一番嬉しいセリフですね。
あくまで本編に関わるサイドストーリーを書いているわけですから。
無関係と言われるのが一番辛いですからね。
それから、次章で「ラブ☆なっくる!!」から何人かお借りしますので、ご了承願いますm(_ _)m

>>15
お仕事乙です。
寂しいなどと言っていただき恐縮です。
フィナーレ近づいてはいますが、まだもう少し続きますのでお付き合い下され。
まあ、予定ではあと二〜三章くらいになる☆カナ?

ノリo´ゥ`リフライングクロスチョ〜ップ!!

18 :ミヤビイワナ:2006/11/24(金) 21:48:29 ID:Y/a56emY0

りしゃす時間的に忙しい所書き込んでくれて有り難う御座います。
次は500件くらいでパンクさせようぜ!!
たっぷり休んで爆発させて。

まあさん元気にしている?
仕事忙しいけど体だけは気をつけて。

無名作家さん、また直球で書き込んで、りしゃすが教えてくれるさ。

松輝夫さんリンク書き込み有り難う御座います。
「ラブ☆なっくる!!」なんかもはや板では懐かしさがあるな。
あっちのキャラクターめちゃくちゃキャラ濃いからね・・・・^^;(なんたって超人だからね)
イワナも勝手に裕ちゃんあっちゃん連れてきたからね、彼女達の姿ちょっとでも見れたら嬉しすぎる。



19 :無名作家:2006/11/24(金) 23:35:02 ID:EZx++VvD0
久々来たらもう新しいスレたってんのでびっくりしました。
前のスレに書いた小説の続きこの新しいスレにかきこんでいいんでしょうかね?


20 :ミヤビイワナ:2006/11/25(土) 07:55:02 ID:pkVg1AIK0

無名作家さん待ってたよ。
遠慮しなないで続きを書き込んでください。
本当はみんな待ってたはずだからね。


21 :無名作家:2006/11/25(土) 19:36:15 ID:ojdmOGfU0
前スレ 704の続き
いつのまにか夕日をあびてる有原の家まできてしまった。かんなは泣いてが
夕日に浴びてがよくわからないが顔が真っ赤だった
「バイバイ徳永さん・・」
千奈美はふっと我にかえりかんなを呼びとめてしっまた。
「まって!!かんなちゃん!!聞きたいことが・・・」
「何?」
かんなが振り向いて軽くわらってくれた。
「私達が姉妹って・・。あの・・。どういうこと?」(なに私固くなってんのよ・・。)
かんなは表情かえあず笑ったままたった
「昨日あなたが聞いたとおりよ」
「えっ!!知ってたの!!!!」
「そりゃわかってたわよ。だってバックがみえてた」
(あたし馬鹿だ・・) かんなは話を続けた
「ねぇ、そういえばかえる時あなたがいいかけたのって・・。」

22 :無名作家:2006/11/25(土) 20:15:32 ID:ojdmOGfU0
21の続き
千奈美はあわててしまった
「あっ、そ、そうさっきのことくわしくききたくて!」
そうゆうとかんなは大笑いしてしまった
「えっ?」
千奈美はいまいち状況がつかめなかった。多分今の千奈美の顔をいき
なり見た人はびっくりするだろう
「あれ実は冗談!!実は私おかあさん徳永さんのお母さんの妹なの!」
「それじゃ、みやが私の母さんにきいたのは?」
「それはあなたの母さんがついた冗談!私とあなたは小さいころそっくり
さんでね!そしたら夏焼さんすっかり信じ込んじゃって!!まぁ私達が最後
にあったの小1いらいだもんね」
(あ〜〜!納得!)
「じゃ、みやには私が伝えとく!でもなんでずっとあえなかったの?」
そうゆうとかんなは真顔になった。それはどこか、寂しげな顔だった


ミヤビイワナさん遅いとおもうけどサイトおめてとうございます
僕の小説おわったらできればのせてください!お願いします

23 :ミヤビイワナ:2006/11/25(土) 21:59:25 ID:pkVg1AIK0

もちろんさ!!
サイトってホームページですよね?(もしかしたらこのスレッドの事?)
必ず載せますよ、書き終わったら原稿をメールで送ってもらえます?(メールの本文に書けば良いのです)
今まで書いた文章あなたはもう一度手直しをしたいですよね?
それともイワナが校正した文章を送って了解を取りたいので必ず
書き終えたらメールを頂きたいです。
できればあなたの文章をもっともっと見栄えさせたいのです。

どうしてもイヤなら今までの板の文章そのまま載せますよ。
ゆっくり書きながら考えて下さい。

ノノl∂_∂'ル <りしゃす、まあさん、松輝夫さん、作家誕生なのさ〜♪



24 :シド・りしゃす:2006/11/25(土) 23:10:33 ID:fj5NfFP6O
あぁ!やっとノーフューチャーな日常から解き放たれた・・・
ノーネームライターさんこつこつとやってるようでなんだか見習わないといけねえなあ・・・
あと一時間ほどすると俺の誕生日でつw
どおでもいいですかああそうですかw
では続きを↓

25 :体育祭〜砂煙が目に滲みる:2006/11/25(土) 23:17:29 ID:fj5NfFP6O
体育祭もいよいよ大詰めに差し掛かり、残すは男女別クラス対抗リレーのみとなった。
3Bから選抜された女子五人は、実行委員テント前に集まり、競技直前の意志の疎通を行っている。

「このまま逃げ切ったら、優勝だよ!」
開口一番、友理奈が程よいプレッシャーをかけた。
千奈美の表情が、極度の緊張でガチガチに固まってみえる。
無理もない、ただでさえ緊張しいの千奈美の事だ。
リレーという大役を任されてまで、ヘラヘラしていろと言う方がどうかしている。
茉麻がちょっかいをかけ、どうにか千奈美の緊張を解きほぐそうと試みるが、当の本人はお構い無しにだんまりを決め込んでいた。
これでは、茉麻と千奈美の中身が入れ替わったみたいだと、友理奈と辻希美は、目を見合わせ笑っている。

26 :体育祭:2006/11/25(土) 23:22:15 ID:fj5NfFP6O
「そういえば、ウチらのアンカーがいないんだけど・・・。」
皆が円陣を組もうとした矢先、人数が一人足りていないことに気がついた。
「梨沙子なら今さっきまで居たような・・・。」
四人はどうしたものかと、辺りをキョロキョロと見回す。
周りにはストレッチをする生徒や、バトンの受け渡しの確認をしている生徒だけしか見当たらない。
「あれっ?おっかしいなぁ・・・。。」
「居たよね?今まで。」
「うん。居たよ。間違いなく。」

全校でも、極めて長身の友理奈が力いっぱい背伸びをして、梨沙子の姿を捜す、しかしその姿はどこにも見つけられない。
アンカーが居ない。
四人は次第に焦りだす。
そしてその焦燥感が周囲の空気と合いまみえ、激しい温度差を創り出していく。

27 :体育祭:2006/11/25(土) 23:32:56 ID:fj5NfFP6O
「とりあえず、捜さないと・・・。」

じっとしていては埒があかないと、茉麻が言った。
梨沙子が戻って来た時、ここに誰も居ないのはマズい。希美一人には残ってもらい、3人はやむなく梨沙子を探しに出た。

まずは3Bの生徒達にあたってみる。
「俺達が知ってるわけないじゃん。」
「知らなーい。」

やはり返ってくる答えは、どれも予想通りのものでしかなかった。
クラスの数名が一緒に捜すのを手伝ってくれるとのことで、少しは捜索の手間は省けたものの、それでも迫っている時間は、一秒たりとも待ってはくれない。
最悪の場合、この期におよんで新たに代役を立てなければならない。
それはそれで、とてもマズい状況ではあるのだが、今はとにかく梨沙子の身体のことが心配だ。
『病気』という漠然とした情報した知らされていないから、尚更その不安は募っていく。

どこかで倒れてはいないだろうか?
必死に助けを求めているのではないだろうか?

友理奈は気ばかりが先走り、一心不乱に駆け出した。

28 :体育祭:2006/11/25(土) 23:36:40 ID:fj5NfFP6O
桃子は保健室の窓辺にもたれかかり、うつらうつらと居眠りをしていた。
そろそろリレーが始まるらしく、応援に行かなければならないのだが、どうしようもない眠気が、それを妨げてしまう。

真っ昼間から目の下にメンソレータムを塗りたくるわけにもいかず、桃子は「あと五分だけ」と、
曖昧な時間制限を設け、そのまま机に突っ伏した。

校庭では、リレー走者の招集が始まりだした。
それでも桃子は心地よい眠りに就いたまま一向に目を覚まさない。
既に20分も寝過ごしているのにも関わらず、桃子の夢はどんどん深みを増し、具現化されていった。

29 :体育祭:2006/11/25(土) 23:48:58 ID:fj5NfFP6O
━━「それでは第一問。」どこからともなく聞き覚えのある効果音が流れる。
どうやら舞台はクイズ番組の収録スタジオのようだ。
桃子はキョトンとした佇まいで解答席に腰掛けている。
「人気アニメ『ワンピース』でお馴染みの麦藁帽子の主人公といえば?」
観客席からは何故か笑いとどよめきが同時に起きた。
大袈裟なBGMが、問題の解答をせかせかと煽る。
「え〜〜?!何だっけなぁ!何だっけなあ?」
桃子があたふたしている間に、呆気なく時間は過ぎ去った。
「チャチャピィ??」
『ブー!!』
「残念。正解は、モンキーDルフィ。それでは第二問。」
司会者には何故だか顔がない。
その風貌は無機質の一言で、言いようのない不気味さを放っている。
そしてその口調は、感情の欠片もなく、あたふたする桃子に対し、ただ機械的な進行を進めていく。

30 :体育祭:2006/11/25(土) 23:57:36 ID:fj5NfFP6O
「二問目は時事問題。」

「えぇ〜〜っ!じじって何ですか?じじって?」
桃子は夢の中でも、頑なに彼女らしさを貫くのだが、顔の無い司会者は、そんな桃子に少しも耳を傾ける様子はない。

「日本は円。韓国はウォン。ではアメリカは?」
司会者が言い終わらないそばから、再び苛立つBGMが耳をつく。
例え夢の世界でも、解らないものは解らない。
桃子は半ばヤケクソになり、答えを吐き捨てた。
「は、ハワイ??」
『ブー!!』
その刹那、観覧者が一斉に立ち上がり、桃子を指差して笑う。 のっぺらぼうの司会者もカメラマンも、音声スタッフも。
視界に映る全ての人々が、桃子を指差し、蔑んだ目で高笑いをしている。
よく目を凝らすと皆にも顔が無い。
野太い声、甲高い声、耳障りな声、全てが入り混じり桃子一人を嘲笑う。
「やめてぇ!!やめてぇ!!」
「お願い!!桃を笑わないで!!」
「いや!いや!いやぁぁああああああ!!!!」
━━━━━━

31 :体育祭:2006/11/26(日) 00:16:45 ID:izBMjDlZO
桃子の絶叫とともに、夢は途絶えた。

「ふわぁ・・・夢かぁ。」
桃子の首筋は汗で濡れていて、口元には涎の跡が干からびている。
あまりにリアルで気味の悪い夢だった。
不快な余韻がまだ後を引いている。

桃子はハッとして壁の時計に目をやる。既に30分近く経過しているではないか。

「ヤバい。寝過ごした!」
窓の外に目を移すと、幸運な事に、まだリレーは始まっていない。
桃子は慌てて、寝崩れた髪の毛をとかそうとした。
保健室には有り難いことに、手洗い場が備え付けられていて、桃子は冷たい水を手のひらいっぱいに溜めて、顔を洗う。

「よし!行かなくちゃ!」
桃子が勢いづいて顔を上げた瞬間、鏡ごしに在るはずのない人影が映った。

「ぎ、ぎ、ぎやぁあああああああああ!!!!」

32 :体育祭:2006/11/26(日) 01:21:54 ID:izBMjDlZO
桃子は一瞬のうちに腰が砕け、その場にへたりこんでしまった。

先程の夢とがごっちやになり、彼女は振り返ることもままならず、目を閉じ、耳を塞ぐ。

「なんまんだぶなんまんだぶ・・・」
夢中になってお経で対抗する。
「ちょっと!桃?」

あろうことか、自分の名を呼んでいるではないか。
これはもう、霊界からの誘いにちがいない。

冗談じゃない!自分にはまだやりたい事が沢山ある。夢だってまだ叶えていないのに。
「なんまんだぶなんまんだぶ・・・」

「ちょっと!桃!桃子ってばっ!」
何者かが彼女の腕をギュッと掴んだ。

「・・・っん?」

確か、鏡の前にいたはずなのに、何故かまだ机に座ったままだ。
どうやら二重に夢を見ていたらしい。
重たい疲労感がその証だった。
傍らでは梨沙子が心配そうに彼女の顔を覗き込んでいた。

「なんだぁ。梨沙子だったの驚かさないでよぉ。」
安心した桃子は、やっとの想いで息を整えることが出来た。

33 :体育祭:2006/11/26(日) 02:00:42 ID:izBMjDlZO
「なんだじゃないよ!大丈夫?なんかすごい苦しそうだったよ・・・。」
梨沙子のつぶらな瞳は桃子を捕らえて離さない。
「うん。何かすんごい怖い夢だった。」
「桃、寝言いってたもんね、ハワイとか・・・」
梨沙子はそれが余程、可笑しかったのか、腹を抱えて笑っている。

夢とは大違いだ。
笑われてるのに全く嫌な気持ちにはなれない。
それはきっと梨沙子には顔があり、血が通っていて、感情があり、心が通っているからだろう。
桃子は朧気ながらそんな気持ちになる。

「てか、梨沙子ってリレーのアンカーじゃなかったっけ?」
外の景色を見ていた桃子は、思い出したように口を開いた。

数秒の空白が空き、梨沙子はだんまりしたまま、苦笑いを作る。
その表情はどことなく不自然で、明らかに返答を濁しているようだった。

34 :体育祭:2006/11/26(日) 03:12:08 ID:izBMjDlZO
「ねぇ!ヤバいじゃん!ほら、リレーの選手、みんな集まってるよ?!」

桃子は彼女が何を伝えたいのか理解らないまま、窓の外を指差し、彼女の手を掴んだ。
それでも梨沙子は首を振り、いやいやをしたまま、依然として口を閉ざしている。
体調不良なのかもしれない。
梨沙子は何かの病気であることを、金八先生が皆に教えてくれた。
病気の詳しい事情は定かではないが、自分の力ではどうにもならない。
桃子は彼女を椅子に座らせると、本田先生を呼びに行こうとした。
「ちよっと待っててね。今、先生呼んできてあげるから。」

桃子はそう言い、その場を離れようとした。
だが梨沙子は桃子の腕を掴み、離そうとしない。
「・・・違うの。別にどこも悪くないの・・・。」

彼女はやっと顔を上げたかと思うと、今度は桃子の顔をじっと見据えた。

ならばどうしてこんな所に居るのだろうか。
もう皆は集まっているというのに・・・・。

桃子は彼女の真意がさっぱり汲み取れず、困り果てた様子でベッドに腰掛けた。

35 :シド・りしゃす:2006/11/26(日) 03:28:46 ID:izBMjDlZO
集中力が(ry
とりあえず今日はここまで;
中途半端でごめ〜んちゃいw
茉作家さんはここに辿り着けたかな?ノシ

36 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 04:39:06 ID:gvkPaW2zO
从´∇`从<新スレおめー

37 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 10:28:22 ID:izBMjDlZO
>>38
やあ!胸スカ!

38 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 10:30:24 ID:izBMjDlZO
自分にレスとか
ごめん>>36だったよw

39 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 11:49:17 ID:F3Ri3CCI0
新スレが立っていたことに今気付いた自分は間抜けすぎ。
作家の皆さん、いつも乙です。

40 :ミヤビイワナ:2006/11/26(日) 13:30:02 ID:QE9erMPT0

>>36 >>37 >>39
待ってたよ!!
ありがたい事です。

色々なネタで会話のように書き込んでください。

胸スカって何ですか?




41 :ミヤビイワナ:2006/11/26(日) 13:34:18 ID:QE9erMPT0

りしゃす疲れてるのに急ピッチだね。
本当にご苦労様です。

絶対急がないでゆっくりじっくり書いて下さい。

誕生日おめでとう。
今日の日付に生まれたあなたに出会えて良かったよイワナは。


42 :松輝夫:2006/11/26(日) 17:35:45 ID:RZI2O1RGO
川´・_・リ皆さん、新スレッドへようこそお越し下さいましたぁ!こちらでもよろしくです。

州*‘ o‘リりしゃすさん誕生日おめれと〜!千奈美に何歳でしたっけ?(ニヤニヤ)

ノノl∂_∂'ル「胸スカ」って、12月6日発売の新曲「胸騒ぎスカーレット」の略じゃないの?

43 :ミヤビイワナ:2006/11/26(日) 18:45:50 ID:QE9erMPT0

そっそうだったのか・・・・
最近マシンばかりいじっていて何も知らないな・・・
ご免なさい。
いつも輝夫さんに教えてもらってるな・・・・
ありがとう御座いました。



44 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 22:36:07 ID:gvkPaW2zO
其の五スレが残ってることに今気づいたw

なるほど・・そういう理由だったのね・・・
とりあえず皆さん頑張って下さいね!

あ〜ゲキハロ挿入歌マジいいわぁ

45 :ねぇ、名乗って:2006/11/26(日) 22:42:20 ID:izBMjDlZO
>>44
狼じゃあんまりないもんね無理もない俺もビックリしたものw
みなさんお祝いの言葉サンクスでございます!

20代ラストの歳を梨沙子のことばっか考えて頑張って生きますよ!

46 :体育祭:2006/11/26(日) 23:36:03 ID:izBMjDlZO
>>34
「あのさ・・・。」

二人だけの保健室には、重苦しい空気が圧縮されている。
梨沙子はそんな空気に堪えかねたように、重たい口を開いた。

「うん。話してごらん。」
桃子は穏やかな笑顔を見せながら、彼女のそばへ近づいていく。

ガラガラガラ!

唐突に扉がが開かれた。
「失礼します!!」
そこには、息を切らした友理奈の姿があり、
数秒ほど遅れるかたちで千奈美、茉麻、佐紀も追いついた。

「居たぁ!!」

友理奈は、梨沙子の姿を視線の先に見つけた。

安心感と苛立ちがせめぎ合う複雑な顔で、友理奈は梨沙子のもとに歩み寄った。

47 :ねぇ、名乗って:2006/11/27(月) 00:27:27 ID:hOFjZOkBO
>>45
なんか先日語るスレで
29歳になったよ〜♪ってカキコあったなぁって思ってたらあなたでしたかw
とりあえずおたおめ!

新曲イベもがんがりませぅ

48 :無名作家:2006/11/27(月) 23:13:34 ID:Szg2IjlS0
ちょっと学校のテスト期間にはいったので今週の土日以降くらいまで休養さ
せてください・・。 

それまでスレ見る時間も減少してしまいます

49 :シド・りしゃす:2006/11/30(木) 01:13:57 ID:qmhGEYUbO
みんなスマソ
今週は書けそうにないorz
今帰ったばかりです
日曜日くらい上げれたらいいかなと

50 :ミヤビイワナ:2006/11/30(木) 06:07:55 ID:ffL13R3S0

りしゃす お疲れ。
ゆっくりやりましょ。
無理せず体に気をつけてね。



51 :ミヤビイワナ:2006/11/30(木) 19:47:41 ID:ffL13R3S0
茉麻、森へ帰る・・・

上の巻「メタモルフォーゼ」

「矢島に告られた・・」
「えっ?!」 雅は、何時かこんな日が来る事を、予感していたものの、正直に動揺した。
「みやも、何時か矢島の事、好きだって話してくれたよね・・でも、私もアイツが好き!
抑えられないの・・みやの事、凄く大切な友達だと思う・・けど・・」
「ってか、付き合えば。」 雅は必死で、泣きたい衝動を殺し、冷たく言う。
「あんなの、嘘に決まってんじゃん・・まあも、なに真に受けてんの?」
「ちょっと!そんな言い方って!」茉麻は感情的になる。
「てか、私にそんな事言われてもさ・・私が嫌だって言ったら、アンタやめるの!?」
「それは・・」茉麻は返答に困る・・
「もう、うんざりなんだよね・・友情ごっことか・・」 突き放す様に、雅が続ける。
「テキトーにやって下さいよ。須藤茉麻さん。」
「みや・・・私達。友達だよね・・こんな事で・・」
「ツーツーツー」受話器の向こうからは、冷たい機械音しか聞こえない。
雅の声はもう聞こえては来なかった・・

「・・・・・。」
「どうしたら・・・いいの・・・・。」


52 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 19:49:35 ID:ffL13R3S0
茉麻は何とも言えない気持ちだった、心を闇が覆いこのまま夜が明けない
気持ちのままベッドに横になっていた・・・・。
同級生で憧れの男子「矢島まいみ」から好きだと「告白」された。
しかし親友の「夏焼雅」が「矢島まいみ」を好きだという事も知っていた。
茉麻は雅を裏切れなかった、もし雅の恋心を知らなければこんな事にならなかったのに・・・。
不安な夜・・・・初夏の闇から雨が降り始めた。
雨は「心のリズム」を不規則に刻んだ・・・・。

「・・・・・」
どれくらい時間が経っただろう?
いつの間にか茉麻は眠りについていた・・・。

「まあ、起きろよ。」
「・・・・・」

「まあ!!」
「・・・・・?」

部屋の中に「夏焼雅」がいた!!
「・・・・・!!」

「へへ。」
しかし様子がおかしい。
雅は見たこともない格好をしていた。
黒いマントをつけていて茶色の皮で出来たベストを着ていた。
下は硬い綿で出来た黒いズボンをはいて黒い皮の靴を履いていた。

「・・・・・?!」

もっと驚いたのは腰に「剣」の様な物をさしていた、
いや、やはり「剣」だった。


53 :ねぇ、名乗って:2006/11/30(木) 19:51:18 ID:ffL13R3S0
みや・・・よね?」
「何を言ってるんだよ、当たり前だろう?」
雅の服装は明らかにおかしい物だったが綺麗なあごのラインと柔らかい長い髪は「夏焼雅」だった。

「そのままの格好で良いから行くよ。」
雅はパジャマ姿の茉麻の腕をベッドから引き上げた。

引っ張られながら茉麻は、
「ちょっちょっと!!」
「こんな夜遅く何処に行くの?」
「それにどこから入ってきたの?お父さんとお母さんを起こしたの?」

雅は面倒らしく、
「ハァ〜 本当に忘れる物なんだね・・・。」

言いながら部屋の窓を開けた。

「・・・・・!!」

茉麻は目がくらんだ。

窓から明るい光が押し寄せた。
「さあ!!」

雅は茉麻の手を引き窓に飛び込んだ!!

(窓から飛び降りたら怪我するでしょ!!)

光の束の中を二人は手をつなぎ落ちていった。

一瞬で光の束を抜けた。

54 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 19:54:17 ID:ffL13R3S0
二人は朝の山の中に降りた。

柔らかな光と澄み切った空気・・・・。
水の音が聞こえる、近くに綺麗な小川が流れている。
山の中、森の平地に家がたくさん建てられていた、茉麻達はヤギがいる牧場にいた。
(森の中に村があるの?)
遠くから何か叫びながら駆けてくる少女がいる。

「まて〜ユキ〜」
(まさか・・・梨沙子!?)

赤いスカートを着た少女が子ヤギを追いかけている。
「・・・・・!!」
梨沙子は茉麻に気づいた。
「まあさん〜お帰り〜!!」
梨沙子は全力で走ってきて茉麻に抱きついた、そのまま茉麻は押し倒された。

(何がなんだか・・・・?)
「あははは。」
雅は大笑いしていた。

「梨沙子朝食まだだろう、3人で教会にいこうぜ。」

2人は雅の後をついて教会に向かった。
教会には幼い子供達が大勢集まっていた。
教会の中にはたくさんのテーブルとイスが置いてあり、たくさんの子供達が食事をしていた。

「ここは食堂なの?」

「ああ茉麻が居なくなってからの話だからな。」
教会の大きな十字架の下で学校の給食の様に配食している少女達がいた。

55 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 19:56:04 ID:ffL13R3S0
「あ、茉麻!!」
「嗣永桃子」だった。
桃子は走って茉麻に抱きついた。
「あーん!!茉麻会いたかったよ!!」
桃子は涙声だった。
「ちょっちょっと。」
「桃子!!まだ配食終わってないよ!!」
「清水佐紀」が桃子を呼んでいた。
配食しながら佐紀は照れくさそうに茉麻に、
「お帰り・・・。」
黒いスカートと黒い長袖に「苺」のペンダントを首にかけたスラリとした長身が配食をしていた。
「まあさんお帰り。」

綺麗な黒い瞳が茉麻に笑顔を見せた。
奥のテーブルから口をモゴモゴさせて「徳永千奈美」が走ってきた。
「まーお帰り!!」
「!!」
佐紀は配食を手伝っていていつの間にか居なくなった千奈美を見つけ、
「千奈美!!そんな所に隠れてたの、まだ終わってないんだから手伝いなさい!!」
「は〜い、キャプテン。」
(キャプテン・・・・?)
茉麻は配食の列を眺めた、ここに大人の姿が一つもなかった。

朝の仕事が終わり改めて「7人」は教会のテーブルについた。
佐紀は、
「お帰り茉麻。」
「・・・・・。」
「佐紀、私ね本当に事情が良く分からないの。」
「・・・・・。」
他のメンバーは心配そうに茉麻と佐紀を見つめた。

佐紀は優しくも真剣な瞳で順を追って語り始めた。

56 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:13:38 ID:ffL13R3S0
現在彼女たちがいる場所は地上(茉麻がさっきまでいた場所)ではない世界
「ラパー・ナ大陸」と言う現世ではない場所。
ラパー・ナ大陸は3つの国に別れて統治され雅達の暮らす国は「ベ」の国と言われ大陸の北の地方、
冬期間は雪に閉ざされる「北の大地」である。

この世界は現世で言えば中世くらいの科学生産力であるが、「魔法力」が存在していて
豊かで美しい自然を織りなす平和な世界だった。

この村は「カンタ・ベリー」と呼ばれる小さな村である。
200年前領国争いに各国は心血を注ぎ大陸中が戦乱にまみれた「10年戦争」の時に戦争を嫌う
騎士や魔法使いが逃げてたどり着いた地であると村人から語り継がれた。
「10年戦争」は人の恐怖と憎しみで大陸をうずめ「暗黒モンスター」を生み出した。

その戦争の最中、民衆を追ってくる軍隊と暗黒モンスターと戦い「左腕」と「右目」を
失いながらも「鬼神」の様に戦った戦士の言い伝えもこの村には残っている。
その後200年近く国家間の「大戦争」と「暗黒モンスター」も知らない平和が続いた。

しかし最近近隣諸国が「暗黒モンスター」に襲われ被害が出ているらしい。

隣の領地「ランカスター」の領主も昨年「暗黒モンスター軍」と戦ったが善戦空しく滅ぼされた。
暗黒モンスターは人間の命を奪うと人間を「暗黒クリスタル」に姿を
変えてしまい自らのエネルギーにする。
暗黒クリスタルは人間が絶命した地に残り放置される。
放置された暗黒クリスタルが存在しているだけでモンスターのエネルギー源になっていた。
暗黒クリスタルは「賢者」と言う「白魔法」と「黒魔法」どちらも使える高等な「魔法使い」の
力で「浄化」され元の人間の姿に戻す事が出来るが、賢者の数は少なく
暗黒クリスタルの数は人の数である・・・・。
もう一つだけ暗黒クリスタルにされた人間を元に戻す方法がある、その人間をクリスタルにした
「モンスター」の息の根を止める事である。

57 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:18:37 ID:ffL13R3S0
この村にも暗黒モンスターが近づきつつあった。
村の交通と商業は山の上流にある大きな湖を源流とした川を使って営まれた。
その大事な川に「ノンマル・トル」と称する直径10mもの頭を持つ大きな「タコ」の姿をした
暗黒モンスターが住み着いた。
ノンマル・トルは往来する船をたたき壊し人間を暗黒クリスタルに変えた。
茉麻は震えてきた。
「それで今どうなっているの?」
各メンバーはうつむいたままだった。
佐紀はコップの水を飲み少し息を整えてまた話し出した。

2週間前、村の剣士と魔法使いは「ノンマル・トル」を退治しに森を出て川の上流に向かった。
みなメンバーの父親母親達だった。女子供年寄りは村に残された。
茉麻は心配そうに、
「それで?」
佐紀は真剣な目で、

「2週間帰ってこない。」
「!!・・・・。」

友理奈は立ち上がり火にかけたコーヒーポットを取りに行った。
「・・・・・。」
友理奈はみんなにコーヒーをついだ。
梨沙子にはヤギのミルクを温めて渡した。
「友理奈、あたしはいらないわ。」
「・・・・・。」
桃子はコップの水に砂糖だけを入れてスプーンでかき回した。
「何かをガマンすると願いが通じる気がするの。」
寂しそうに顔をふせた・・・・。
「・・・・・。」
友理奈はテーブルにつき目を閉じ静かにブラックコーヒーを飲んだ。
「ごっごめん・・佐紀・・・あたし何も分からないわ。」
茉麻は泣きそうだった。

58 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:21:27 ID:ffL13R3S0
「あなたはね、この村の子供なのよ、私たちと同じ歳よ。」
「だって!!知らないわ!!さっき自分の部屋に居たのよ!!」
あまりにも非常識な話にだんだん茉麻はイラだってきた。

佐紀は辛そうに話を続けた。
「あなたはこの村でとても優秀な白魔法使いなの。」
「あなたは神から選ばれた愛を受け止め、そしてその愛を力無く弱き者に与える宿命を持っているの。」
「・・・・・。」
「あなたは12歳になるとこの村を離れ隣の領地ランカスターの魔法学校に入学したわ。」
「本当は16歳にならないと入学出来ないのに、それほど優秀だったの。」
「・・・・・。」
「あなたはランカスターの魔法学校で優秀な成績で2年で卒業してしまった。」
「今年の春にこの村に帰ってきて教会で牧師様の坂本先生と勉学を子供達に教える仕事をしていたわ。」
「だけどあなたはそれだけでは満足できなかった。」
「・・・・・。」
「あなたはね、自らを高めるため「転生法移」を使って地上の
人間として一定の期間生きる決意をしたの。」

茉麻は黙って佐紀の話を聞くしかなかった。

「その一定の期間というのは地上では「人の一生」の事、赤子として生まれ年老いて天寿を全うする事。」
「!!・・・・。」

「でもこの世界ではそうね2年くらいの時間ね、余りにも早く学業が修了したのでその分難しい
「転生法移」を自ら使ったのね。」

「むろんあなたの両親も村のみんなも坂本先生もあなたを応援して送り出したわ。」
「・・・・・。」

59 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:24:04 ID:ffL13R3S0
「忘れたならしょうがないけど、あなたを無理矢理ここに引き戻したのは、「シーラ」様よ。」
「教会でこのメンバーで祈ったの、あなたに戻ってきてもらえるように
そしたら声が聞こえて雅が消えていたわ。」

「・・・・・。」

「そして茉麻が転生したあの世界にあたしがたどり着いた訳さ。」
雅が申し訳なさそうに茉麻に言った。

佐紀の言う「シーラ」とは「ラパー・ナ大陸」全土で拝されている少女神である。

この世界で人類が文明を持ち始めた頃の5000年前ほどの前の伝説があり、
巨大な「巨人」に騎士たちが乗り空に大きな船が浮かび大陸を戦火にうずめた戦争で果敢にも
指揮を取り戦い抜き最後は全ての兵器と戦士を浄化して自らも果てたと言う王女の伝説だった。

佐紀は、
「一回、家に戻って服を着替えると良いわ。」
茉麻のパジャマを見ながら佐紀は言った。

雅は教会を出て茉麻をこの世界での家に案内した。

家の前に立ち茉麻は愕然とした。
「須藤飯店・・・・。」

「この世界でもラーメン屋さんなの・・・わたし・・・。」
「そうさ、森のラーメン屋だよ。」

「しばらく食べてないな〜ラーメン。」
雅はラーメンを恋しがっていた。
二人は店の扉を開けて中に入った・・・・・。

60 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:27:32 ID:ffL13R3S0
2週間前・・・・・・

川に剣士と魔法使い達が集まった。

リーダーは修道僧の「丹下入道」だった。

「川の岩合いを使い剣士達は切り込むのじゃ!!」

剣士達は川の中に浮かぶ岩を蹴り跳躍して直径10mもの「タコ」の化け物に切り込んだ。
「ノンマル・トル」は跳躍した剣士達を長く太い足でなぎ払っていた。

「ぐわっ!!」
川に落ちた剣士達は黒いクリスタルに姿を変え次々川に沈んでいった。

「ダメだ!!跳躍では避けきれない!!」

丹下は魔法使い達に攻撃魔法を指示した。
「頼むぞ魔法使い達!!」

魔法使い達はありったけの魔力を攻撃呪文に乗せた!!

無数の「火球」と「雷撃」がノンマル・トルに放たれた。

ノンマル・トルに命中した攻撃は一旦は体の上で静止したが次の瞬間勢い良く
魔法使いと剣士達に跳ね返された。

最上級の攻撃魔法を受けた魔法使いと剣士達は一瞬で黒こげになり暗黒クリスタルとなり地に落ちた。

61 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:38:57 ID:ffL13R3S0
「丹下!!皆に撤退を指示するのじゃ!!」
堪らず八名は丹下入道に言い放った。

「全員撤退じゃ!!」

剣士達が退路につくと、ノンマル・トルの魔法力でそこら辺に生える針葉樹の「葉っぱ」が
人間の大きさに変身して手と足が生えたモンスターの雑兵になっていた。
葉っぱの雑兵はざっと500体はいた。
剣士達は果敢に戦ったが数が多すぎた。

いつの間にか丹下と八名しか残っていなかった。

「丹下・長いつきあいだったな・・・楽しかったよ」
「・・・・・わしもじゃ・・・・。」

二人ともいつの間にか葉っぱの雑兵が持つ木の槍にそこら中刺されて血だらけだった・・・・。

「おおおっっっっ」
八名は最後の「居合い切り」で雑兵を4,5体切り払った。
(最後に・・・もう一度・・会いたかったの・・れ・いな・・)
八名は力尽きクリスタルとなった・・・・。

(八名・・・わしも今逝くからな・・・・・)
丹下は「鉄の棒」を両手で回転させて雑兵をなぎ払い力尽きしゃがみ込んだ隙に雑兵達が無数に
覆い被さった、その後には黒いクリスタルしか残らなかった。


62 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:47:27 ID:ffL13R3S0
それから3日後・・・・・

「いくら何でも遅い!!」

森の鍛冶屋を営む徳永氏は直ちに救援部隊を編成して川に向かおうと教会で牧師の坂本に進言した。

「そうですね!!とにかく残った人員で救援部隊を作りましょう。」

「わしらも行くからの、丹下と八名が心配じゃ。」
老剣士達と魔法使いのおばあちゃん達を押さえることは無理だった。

「分かりました、男子に限りますが14歳以上の剣士達も連れて行きますので絶対戦闘は避けますよ。」
坂本は戦士全員連れて行かないと収まらないと諦めた。

「佐紀・・・。」
坂本は佐紀を呼んだ、
「佐紀これから村中の大人と男子は川に行った戦士達を探しに行く。」
「先生私のお母さんも行くと言っていました。」
「そうなんだ・・・みんな家族を心配して行かなければ収まらない、だから私が指揮して
行かなければならない。」
「先生あたし・・・」
坂本は佐紀の声を遮って、
「残った年長の姉さん組の「キャプテン」となって留守部隊を指揮してくれ。」
「・・・・・。」
「もし私たちが帰らなかったらどうする?」
「・・・・・。」
「残った幼い子供達を頼むぞ!!」
「・・・・分かりました。」

63 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:50:05 ID:ffL13R3S0
梨沙子の牧場では・・・・

「母さん梨沙子も行きたい!!」
優しい瞳で母の詩子は言った、
「大丈夫よすぐ帰ってくるから。」

詩子は黒魔法使いだった。
村の中でも相当レベルの高い攻撃魔法を使える。
一度に雷を5つも落とす「ボルトV」の使い手である。

梨沙子も黒魔法の練習をしたが雷を1つ落とすのが精一杯だった。
「でも・・・・。」
「ヤギの面倒は誰がみるの?」
「・・・・・。」
「すぐ帰るわ。」
詩子は優しく梨沙子を抱きしめた・・・・・。

徳永鍛冶屋では・・・・・

「父さんウチも行きたい!!」
「・・・・・。」

千奈美の父は黙々と武器の選別をしていた。
(須藤さん夫婦は料理人だからな軽くて強力な武器を選ばないとな・・・)

「父さん!!」
「千奈美、地下室の大きな箱あるだろう。」

64 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:51:06 ID:ffL13R3S0
「・・・・・。」
「あの箱の中には千奈美でも使える軽い「魔法銃」が2丁ある。」
「・・・・・。」
「もし大人達が帰らない場合はあの銃でこの村を守れ。」
「父さんやだよ!!」
千奈美は父親にしがみついた。
父は優しく千奈美の頭をなでて、
「相手はよほどのモンスターだ一人でも多く戦わないと勝てないんだ。」
「うっうっ・・・。」
「帰ってきたら焼き鳥食堂と須藤飯店ハシゴしような!」
千奈美の母が心苦しく親子を眺めた。

歌声喫茶「もも」では・・・・
「母さんが行って何の役に立つの?」

桃子は店の掃除をする母の背中に言った。
「この家はただでも母子家庭なのよ。」

桃子は救助隊に加わる母が心配で涙ぐんでいた。

母は手を止めて、
「あんたも私も立派な「吟遊詩人」よ。」

65 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:53:44 ID:ffL13R3S0
「唄でモンスター倒せるの!!」

「吟遊詩人はね攻撃力は持っていないのよ、それくらい教会で習ったでしょ。」

「じゃあなんで母さんまで行くの!!」
「・・・・・。」

「行かないでよ!!」

「唄はね、目には見えない力(パワー)を生み出すの。」

桃子は堪らなかった。
「魔法も使えないのにヤバイよ!!」

「・・・・・。」
「魔法は誰でも持っているのよ。」

「だからないから!!」
桃子は悲鳴のように叫んだ。

「「勇気」と言う「魔法」を誰もが持っているの・・・・・。」

「・・・・・。」

普段陽気に店を営んでいる母、いつも笑顔でみんなと唄う母・・・・。

「・・・・・。」
「桃子にもあるかなぁ魔法・・・・。」
「あるに決まってるでしょう、わたしの娘なんだから。」

母は桃子を優しく抱きしめた・・・・・。

66 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/11/30(木) 20:55:32 ID:ffL13R3S0

高橋洋子さんの「メタモルフォーゼ」をBGMにしてくれたら幸いです。
こんな物語もありかな?

作家のみんなゆっくりやろうネ☆
 みんな頑張れ!!


67 :松輝夫:2006/11/30(木) 23:12:40 ID:ACb7KpttO
>>66
アンタって人は〜ッ!
また面白いことやってくれましたね。激しく乙です。

シーラ様とかいうから、ダ○バ○ン風な話かと思いきや、FFっぽいですね。
続き期待してます。
どんな風に決着つけるのか楽しみです。

千奈美に、「メタモルフォーゼ」って何ですか?
高橋洋子だと、「残酷な天使のテーゼ」と「魂のルフラン」しか知りませぬ…。

エヴァシリーズ…完成していたの?


りしゃすさんも忙しいみたいだけど、無理しない程度に頑張ってくださいね。

自分も、明日続きを揚げます。一応予告。

引き裂かれた二人を救うべく、裕子はある人物を訪ねる。
一方、傷ついた小春はついに…ひとみの声は果たして小春の心に届くのか?

気が向いたら読んでやってくださいな。

68 :シド・りしゃす:2006/12/01(金) 00:33:45 ID:PJuKbLbEO
ヤバい!!めちゃめちゃおもしれえw
新作乙過ぎです!!
これは凄い!
今までのストーリーの全ての要素をふくんでるのね
しかし八名&丹下が早々に死んでしまうなんて・・・カナシス
これは長期連載キボンですね

69 :体育祭:2006/12/01(金) 00:39:45 ID:PJuKbLbEO
>>46

友理奈の表情からは、いつもの様な明るさや、余裕の類いなどが、すっかり抜け落ちて見えた。

梨沙子の前で立ち止まり、その場にしゃがみ込んだ友理奈は、彼女の目をしっかりと見つめる。

皆に対する申し訳無さよりも、後ろめたさの方が勝ったのだろうか。
梨沙子は借りてきた猫のように押し黙ったまま、なかなか友理奈と目が合わせられずにいた。

二人して会話が切り出せないものだから、時計の秒針の音だけが、やたらとうるさく耳に障る。

「大丈夫?具合、悪くなっちゃた?」

後ろにいた茉麻が、梨沙子を気遣い、優しく声をかけた。
友理奈を始めとする、そこにいる全員が、梨沙子の答えを待った。

70 :体育祭〜砂煙が目に滲みる:2006/12/01(金) 00:57:00 ID:PJuKbLbEO
「どこも・・・悪くない。」

無言の視線達に追い詰められるように、梨沙子はか細く言う。

「じゃあ、なんで急に居なくなっちゃうの? 私達、凄い捜したんだよ?
梨沙子のやってる事、よく解らないよ。」

友理奈の顔つきが、心なしか険しいものに変わっていく。

「ごめん・・・何だか急に怖くなっちゃって。
私、足遅いし、どんくさいから、絶対みんなに迷惑掛けちゃうし・・・やっぱり始めから私には無理だったんだよ・・・。」
梨沙子は、うっすらと目に涙を浮かべ、自虐的に笑ってみせる。

とにかく皆の重荷だけにはなりたくなかった。
今まで置物としてしか扱われなかった梨沙子は、初めて自分に寄せられた、期待や信頼の重さで押しつぶされる思いだった。
生きていく、人と接していく事にかけて、打算的な部分が微塵もない梨沙子だからこそ『逃げる』という事しか他に選択肢は無かった。

71 :体育祭:2006/12/01(金) 01:25:51 ID:PJuKbLbEO
「梨沙子。はっきり言うけど、そんなの納得できない。
私達がどれだけ心配したのか梨沙子に解る!?
自分が走るって言い出したんだよ?
そんなわがまま絶対許せない!
ここまで来て、そんな無責任なこと言わないでよ!」
友理奈は声を震わせ、感情をぶちまけた。
「熊井ちゃん、言い過ぎだよ・・・」
茉麻が慌てて、間に入ろうとするが、佐紀の小さな手がそれを制した。
佐紀は無言だったが、二人のやり取りを最後まで見届けようとしている。
「梨沙子が走りたいって言うから、みんなが後押ししてくれたんでしょ?!
梨沙子の病気、みんなでフォローするって言ってくれたんじゃない!
それを何?勝手に自分で決めつけて! それが期待を裏切るって事なんじゃないの!?」

「ユリは私の事何にも解ってないくせにっ!!」
未だかつてない梨沙子の口ぶりに、周囲の人間はただ息を呑む。

「わからないよ!わからないけど、友達なんだもん。
梨沙子がどう思ってるか知らないけど。」

「・・・・」

「もういいよ!梨沙子がやりたくないなら、無理強いできないし。
梨沙子はここでずっとそうしてればいいんだよ!」
友理奈は物凄い剣幕で、一気にまくし立てると、そのまま保健室から飛び出した。

72 :体育祭:2006/12/01(金) 01:44:34 ID:PJuKbLbEO
茉麻と千奈美も友理奈の後を追った。
桃子は、必死で涙を堪える梨沙子の背中をさすっている。

「私だって・・・私だって」
興奮気味の梨沙子は、何度もそう繰り返しながら、悔しさをかみ殺していた。
無菌状態の環境しか知らない梨沙子にとって、友理奈から受けた言葉は余りにも辛辣だった。

「梨沙子、私は待ってるよ。走りたくなったらいつでもいいから。
それまで私が梨沙子の代役。自分で考えて自分で決めればいいから。」

佐紀は梨沙子の背中に声をかけ、保健室から去って行った。

73 :松輝夫:2006/12/01(金) 09:53:05 ID:ZhFEfn7fO
3年B組ベリーズ工房 オーディション編番外「夢、いつの日にか…〜小春の夢、美貴の想い〜」

act.8 再生-revival-

あの日から三日後、裕子は山口県宇部市某所にいた。
宇部市に来るのは初めてだが、訪問先の屋敷を探すのに苦労はいらなかった。
この街で、裕子がこれから訪れようという屋敷を知らない大人はいない。
先方とは既にアポイントが取ってある。
相手は日本の政財界に絶大な影響力を持つ人物だ―――本来なら、一介の警察官である裕子が簡単に会えるような相手ではない。
が、裕子はあの二人のために、どうしても会わなければならなかった。
一年前の事件の時に知り合った、相手の秘書にかなり強引に頼み込んで、結果、なんとか会ってもらえることになった。

74 :松輝夫:2006/12/01(金) 09:55:00 ID:ZhFEfn7fO
「…これがウチの最後の仕事になるかもな…もっとも、仕事と言えるか疑問だけど…」
あの日は刑事としての義務を優先させた、しかし、今度は刑事ではなく個人としての感情で動かさせてもらおう―――無論、その責任は取るつもりだが。
12月の寒空の下、宇部市の街中を裕子は歩き、目的の屋敷が見えてきた。
「お待ちしておりました、中澤様」
不意に裕子は声をかけられた。
「ああ、あんたか。おどかさんといてや、柴田さん」
声をかけてきた相手は、これから会おうとしている相手の秘書、柴田あゆみだった。
「…会長がお待ちです。ご案内します、どうぞこちらへ」

75 :松輝夫:2006/12/01(金) 09:56:54 ID:ZhFEfn7fO
応接間で裕子は道重会長と向かい合っていた。
「君と会うのは昨年の事件以来だな。」
「ええ」
「…で、今日ここに来た目的は?あの時は君にも世話になったが、まさか昔話をしにきたわけではあるまい?」
「もちろん…では」
裕子は、道重に今回の事件のことを全て打ち明け、さらに自分の願いを伝えた。
道重はずっと難しい顔をして聞いていたが、裕子が話し終ると口を開いた。
「…話はわかったが…君は自分で自分が何を言ってるのか、わかってるのかね?わしに恐喝グループの一員を助け出せと?」
「…もちろん自分のしてることはわかっています。責任は取るつもりです」
「ほう…どうやって?」
裕子は、黙って机の上に辞表を置いた。
「バカな!広域といえば警視庁最精鋭のエリート集団、言ってみれば出世コースだぞ。そこに行きたいと願う警察官は大勢いるというのに、君は自分から辞めると言うのかね?」
「ええ…責任を取るのにこれで足りないと仰るなら、会長のお望みのままに…自分にできることなら何でも」
道重は黙って葉巻に火をつけたが、いくらも吸わないうちに灰皿でもみ消した。

76 :松輝夫:2006/12/01(金) 09:58:38 ID:ZhFEfn7fO
「一年前、確かにあの事件のこともあって君を広域に回すよう裏で手配したが、それだけではないぞ?君が優秀だと見込んで期待していたからだ。それを裏切るのかね?」
「…申し訳ありません」
道重は理解できないといった感じで首を振った。
「全くわからんね。何もかも投げ出して、それほどまでにしても助けたいのかね、その娘を?」
裕子は、決意のこもった目で道重の目をじっと見て、黙って頷いた。
「わかった、そこまでの覚悟があるならよかろう。完全に無罪放免というのは難しいだろうが…今回だけはなるべく君の望み通りになるようにしてやる。ただし…当然君にはそれ相応の責任を取ってもらうぞ」
裕子は頷いた―――覚悟していたことだ、今さらどうということはない。

77 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:00:01 ID:ZhFEfn7fO
警察辞めたらどうしようか、福知山の実家に戻ってしばらくはのんびりするか…裕子がそんなことを考えているその前で、道重は辞表を取り上げライターで火をつけて灰皿の上に置いた。
「…会長?」
「辞めることは許さん。今回のことは、今後も警察官として市民のために全力を尽くすことで償いたまえ」
「…ありがとうございます」
裕子は意外な展開に驚いたが、立ち上がると、道重に深々と頭を下げた。
「別に君のためじゃない…その姉妹のお互いを思う気持ちに負けただけじゃ。血は繋がっていなくても実の姉妹以上に姉妹らしい二人か…会ってみたいものだな」
そう呟くと道重は、再び葉巻に火をつけた。
裕子は、道重にも二人の孫娘がいることを思い出すのだった。

78 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:24:28 ID:ZhFEfn7fO
時は流れ、2006年1月。
世の中からは少しずつ正月の浮かれた気分が抜け、人々は徐々に普段の生活に戻りつつあった。
しかし、小春の時間は昨年12月の「あの日」からずっと止まったままだった。
せっかく会えたと思った最愛の姉が、小春の目の前でいなくなってしまったあの日から…。
あの日、あの瞬間から小春の時間は止まってしまったのだった。
あの後、小春は一人で歩くこともできず、ひとみと小春の両親が何とか車に乗せて連れ帰った。
それ以降小春は、学校にも行かず自分の部屋に引きこもったままになってしまい、何か言葉を発することも、感情を表すことも滅多になくなってしまった。

79 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:25:42 ID:ZhFEfn7fO
当初、思いつめた娘が早まったことをするんじゃないかと両親は気をもんでいたが、最近ではどうやらそれだけは大丈夫のようだと思っていた。
それは、美貴から託されたハムスター「ムク」のおかげだったかもしれない。
あの日の翌日、小春は、真っ赤に目を泣き腫らした美貴の母親からムクを預けられた。
「美貴の代わりだと思って…あの娘が戻るまで、小春ちゃんがかわいがってあげてね」
以来今日まで、自分が食事をしないことはあっても、ムクの世話だけは欠かさずやってきたのだった。
今では、小春が自分の感情を表に出す相手はムクだけになっていた。

80 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:56:06 ID:ZhFEfn7fO
「ムク、おやつだよ…」
小春は、ケージから出したムクを手の上に乗せてヒマワリの種を与えた。
それをかじるムクを見ながら、小春は呟いた。
「…ムク、ゴメンね…あなたのお姉ちゃんを…小春が…」
今でもあの日のことは思い出せる。
たぶん、一生忘れられないだろう。
ムクをケージに戻した小春は、机の上にある写真に目をやった。
机の上には二人で撮った笑顔の写真―――もうこの写真のように笑いあえる日は来ないのだろうか―――そう考えると悲しくなった。
それなのに、涙はぜんぜん出てこなかった。
毎日のように泣いているうちに、もはや涙も枯れてしまったのだろうか。
「ムク…おかしいよね、私…悲しいはずなのに…涙、出ないんだ…」
一瞬、ムクは小春の顔を見たが、何事もなかったように再びせわしなくホイールをまわし始めた。
―――確かに、ムクのおかげで小春の早まった行動にブレーキがかかったかもしれないが、しかし、それは暴発を少し先送りできたに過ぎなかった。
小春の絶望は、とっくに危険水位を超えていた…。

81 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:57:32 ID:ZhFEfn7fO
小春は、机にひじをついて、ケージの中でホイールをまわし続けるムクを眺めながら、ムクと初めて会った日を思い出す。
―――その日、美貴がハムスターを飼い始めたというので、小学校から戻るとすぐに美貴の部屋に行った。
「わあ〜、かわいい」
そう言ってケージに手を入れた瞬間、
「痛ッ!」
見ると、小指の先に小さな傷があって血が滲んでいた。
「お姉ちゃ〜ん、噛んだぁ」
今度は美貴がニヤニヤしながら自分の手に乗せると、さっき小春に噛みついたハムスターは今度は、噛むどころかすっかりリラックスしたように毛繕いを始めた。
「ま、これが『オトナ』と『コドモ』の差☆カナ?ハムスターにはわかるんじゃない?」
「ぶぅ〜〜〜」
「アハハハハ」
子供と言われて口を尖らす小春を見て、美貴は大笑いしていた。
これがムク(この時はまだ名前はなかったけれど)との初めての出会いだった―――ちょうど昨年の今頃のことだった…。
あの時、今のような未来が待っているなんて考えてもみなかった。
もう、あんな楽しかった日々は戻ってこないのだ―――そう思った小春の目に、机の上のペン立に入っているカッターが飛び込んできた。

82 :松輝夫:2006/12/01(金) 10:59:56 ID:ZhFEfn7fO
小春の手は、躊躇うことなくそのカッターを掴んでいた。
もはや小春の目には、それ以外何も見えていなかった。
「…お姉ちゃん、小春もう待てないよ…」
美貴を待つから、ムクの世話があるから、と頑張ってきた小春だったが、もう限界だった。
「…お姉ちゃん、ゴメンね。小春、もう疲れちゃった…」
その時、遠慮がちにドアをノックする音がしたのだが、小春の耳には全く届いていなかった。
いまや、小春の五感はこの手にしたカッターのみに集中していた。
小春はカッターの刃を出すと、自分の手首に当てた。
やっぱり今も怖いという感覚はなかった。
本来ならあの日に死んでいた、所詮寿命が少し延びただけだ。
それよりも今は、美貴が傍にいない―――それも自分のせいで(小春は完全にそう思い込んでいた)―――という現実から早く逃げ出したかった。
小春が自分の手首にカッターを突きたてようとしたその時、ドアが開いて声がした。
「小春ちゃん!何やってんの!?」
誰かが入ってきて、小春の傍に駆け寄ると、その手からカッターを取り上げた。
虚ろな目で小春が見上げると、厳しい表情のひとみが小春の手から取り上げたカッターを握り締めながら立っていた。

83 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:06:37 ID:ZhFEfn7fO
「吉澤さん…?どうして…」
次の瞬間、小春の左の頬が「パン!」と乾いた音を立てた。
「全然連絡取れないから、心配になって様子見に来てみたら…小春ちゃん!あなた、今自分が何をしようとしていたかわかってる!?」
「…」
「…あの日から今日までのこと…全部聞いたよ、お母さんに。辛かったよね。苦しかったよね」
その時小春は、さっき自分から取り上げたカッターを握り締めるひとみの左手から、血が滴り落ちていることに気づいた。
「!…吉澤さん、手…」
「このくらい…小春ちゃんやミキティの辛さに比べたらどうってことないよ」
ひとみは、ニッと笑って見せた。

84 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:14:32 ID:ZhFEfn7fO
「それより、ゴメンね。床汚しちゃった…」
「ううん、そんなこと…」
ひとみは左手にハンカチを巻きつけながら聞いた。
「…ねえ小春ちゃん、ミキティのこと…恨んでる?」
「そ、そんなこと…絶対にありません!」
ひとみは頷いた。
「なら、辛いからって逃げちゃだめ。気持ちはわかるよ。でもね、もしここで小春ちゃんが死んだりしてたら、ミキティをさらに苦しませることになるんだよ?自分のせいで、って」
「…」
「それだけじゃない、小春ちゃんやミキティのお父さんやお母さんも悲しませることになるの。それでもいいの?」
小春は首を横に振った。

85 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:25:18 ID:ZhFEfn7fO
ひとみは続けた。
「現実から逃げちゃ駄目。辛いのは小春ちゃんだけじゃない、みんな辛いの。それでも、みんな逃げずに耐えてるの。なのに、小春ちゃんは一人で逃げ出すの?」
小春は再び首を横に振った。
「ミキティだって、今もきっと、私たちのところに戻ってくるために、必死で現実と戦ってるんだよ。だから、小春ちゃんも逃げないで」
「…」
「絶対に負けないで、逃げないで、現実と向き合って。でも、辛くなったら一人で抱え込まないで」
ひとみは小春の両肩に手を置いた。
「お母さんの話を聞いた時、悲しかったよ。何で今まで誰にも何も話してくれなかったんだろうって。お父さんもお母さんも、私だっているのに」
「吉澤さん…」
「この前言ったよね?小春ちゃんのことは妹みたいに思ってるって。小春ちゃんは一人じゃないんだよ?」

86 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:27:41 ID:ZhFEfn7fO
いつしか、小春の目に涙が浮かび流れていった。
―――涙?…泣いてるの…私?
もう涙なんて枯れ果てて、泣くこともできないと思っていたのに…。
「吉澤さん、涙…私、もう泣くこともできないと思ってた…」
ひとみは頷いて言った。
「辛い時は辛いって言えばいい、泣きたい時は泣いていいんだよ」
「吉澤さん!」
小春は、ひとみの胸に飛び込んで泣いた。
「辛かった…苦しかった…早く楽になりたかった…ごめんなさい」
ひとみは、その小春の体を力強く抱きしめた。

87 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:33:47 ID:ZhFEfn7fO
「泣きたい時はとことん泣こう……でもね、泣くだけ泣いたら、今度は涙を拭って前を見て、一緒に歩こう」
小春はひとみの顔を見上げた。
「吉澤さん…でも、小春がお姉ちゃんを…」
「ミキティは小春ちゃんのせいだなんて思ってないよ、きっと。でも、もし小春ちゃんが責任を感じているなら、しなきゃいけないことは死ぬことなんかじゃないでしょう?」
「…」
「この現実を受け止めて、絶対に逃げないこと。前に言ってたよね?どんなことでもみんなと一緒にちゃんと受け止めたいって」
「…」
「辛いと思うけど…でも、みんなもいるから一緒に頑張ろう。そして、ミキティが戻ってくるまで待っていてあげようよ。それが小春ちゃんが今すべきことだと思うよ」

88 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:36:18 ID:ZhFEfn7fO
ひとみの言葉に小春は頷いた。
「なら、今ここで私と約束して。もう絶対にこんな馬鹿なことしないって。ミキティが戻ってくるまで、みんなと一緒に頑張るって」
ひとみは小指を立て、小春はそこに自分の小指を絡めた。
「女同士の約束だよ」
そう言ってひとみは再び小春を力強く抱きしめ、小春はひとみに抱かれたまま泣きじゃくった。
その小春の黒髪を優しく撫でながら、ひとみはふと思った。
『ミキティ…私、これでよかったんだよね…』
まだ13歳の女の子が背負うには、あまりにも重いものを背負わせてしまったかもしれない。
そんなことを考えながら、ひとみが顔を上げると、小春の両親が部屋の入り口にいるのが見えた。
目を押さえて嗚咽する母の千代子を、父の章が優しく肩を抱いている。
『…いいんだよね、これで…』
自分がしたことが間違いではないと思うけど、ベストではないかもしれない、でも、こういう風にしかできなかった。
この家族が背負ったものを、自分も一緒に背負っていこう、ひとみはそう誓うのだった。

89 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:38:42 ID:ZhFEfn7fO
そのうち小春は泣き疲れたのか、ひとみに抱かれたまま眠ってしまったようだった。
ひとみは小春をベッドに寝かせ、布団をかけてやった。
「おやすみ、小春ちゃん」
優しく小声で囁くと、ひとみは静かにドアを閉める階段を下りていった。
下では小春の両親が待っていた。
「小春ちゃん寝ちゃいました。もう大丈夫だと思いますが…すいません、出過ぎたことを…」
ひとみが頭を下げると、章が首を横に振った。
「こちらこそ…本来なら親である私たちがしなくてはいけないことを…あの娘を助けてくれてありがとう」
章と千代子は深々と頭を下げた。

90 :松輝夫:2006/12/01(金) 11:43:46 ID:ZhFEfn7fO
「いえ…そんな」
「あの娘は幸せ者です。いいお姉さんを、それも二人も…吉澤さん、これからもあの娘の力になってあげてください。お願いします」
小春の両親に再び頭を下げられ、ひとみは慌てた。
「あ、あの…頭上げてください。私にできることなら、これからもそうしますから」
「ありがとう。お願いします、お願いします」
そう言って小春の両親は何度も頭を下げるのだった。
やがて、久住家を辞して外に出たひとみは、深くため息をついた。
「小春ちゃん…私、大変なこと背負わせちゃったかもしれない…ごめんね。でも、一緒に頑張ろう。ミキティが私たちのところに戻ってくる日まで」
電気の消えた小春の部屋を見上げてそう呟くと、ひとみは駅へ向かって歩き出した。
1月の夜風が、今日は一段と冷たく感じられた。

act.8 再生-revival- end

91 :松輝夫:2006/12/01(金) 14:50:17 ID:ZhFEfn7fO
イワナ氏、りしゃすさんに続き、自分も揚げてみました。

だいぶ苦しみながら書きましたが、予定より早く仕上げることができました。
お気づきの方もおられるかと思いますが、文中の台詞はエ○ァ○ゲリ○ンやらガ○○ム種運命から少しパクらせていただきました。まあ、今に始まったことではありませんが…。
また、イワナ氏の「ラブ☆なっくる!!」からも関係者を二名拉致ったことを併せてお詫びします。
予定では次の章で終わることになりますので、もうしばらくお付き合いくださいますよう、よろしくお願いしますm(_ _)m
しっかし、長い回想だなぁ…。

92 :ミヤビイワナ:2006/12/01(金) 20:46:23 ID:wVfSS4P50

ねえ、なんでそんなに二人ともテンション高いの?
もしかして受けた?

こっちはヒヤヒヤしながら書いたんだけどネ☆(怒られるかなと思って)

二人に喜んでもらえて本当に嬉しいです、本当に有り難う御座います。

過去ログの「茉麻は森へ帰る」が本当に好きなフレーズでそれだけで書いちゃった。

エヴァではないんだ。
何年か前に衛星のANIMAXでやっていた「この醜くも美しい世界」(GAINAX)ってやっぱシ○アだけど、イヤイヤ
と言うアニメの主題歌です。

ttp://www.youtube.com/indexで日本語で「醜くも」でサーチすると・・・・

それでも分からない時は
ttp://www.youtube.com/watch?v=VLVmq1QKZ70

これから二人の作品じっくり読ませて貰います。

読めるってうれしいね☆
おつかれです。


93 :松輝夫:2006/12/02(土) 06:27:31 ID:7ljATOY8O
>>92
何でテンション高いかって?
アンタが……アンタが悪いんだ。面白いもの書くからーーーッ!
そういうわけで、続編早くキボンヌ。松輝代。

別に怒る必要が無いと思うんですが、一つ……あまり凄すぎて自分の駄文が揚げづらい。
<丶`∀´>よって、ウリに謝罪と賠償を(ry

あと、借りたメンツがあの二人でスイマセンm(_ _)m
やっぱ、超人は自分の手には余りますわ……というか、こちらの話に絡ませにくいし。

94 :ねぇ、名乗って:2006/12/02(土) 08:23:26 ID:936/ZrQh0
うはっ、怒涛の更新だ。作者の皆さん乙です。
適度に短いレスを入れて会話をしないと、前スレみたいに
1000行く前に500kオーバーしそう。

95 :無名作家:2006/12/02(土) 21:18:03 ID:pcIT7Cmt0
テストがおわったんで小説書きたいとおもいます。

22の続き
「本当に何も覚えてないの?」
「えっ、何の事?話よくわかんないけど・・。」
千奈美困ったような顔をしたらかんなは眉をしがめ顔をうつぶせにして悲し
くゆった。
「ごめんなさい・・。」
千奈美は急に謝られてこまってしまった。
「えっ、ちょ、ちょっと!いきなりどうしたの・・」
そうゆうとかんなは泣きじゃくっていいはじめた。
「そのね・・。あの・・。私徳永さんの犬殺しちゃったこと」
「あっ、」
千奈美は一瞬にして昔の記憶が脳にわきあがった。
「ごめん・・。ゴメンなさい・・。」
かんなは沈みかけた夕日の中でひたすらあやまっていた。

すいません。子供っぽい小説で・・。

96 :ミヤビイワナ:2006/12/03(日) 17:38:32 ID:0g0Ow8bG0
>>94そうなんだよね、書き込みお願いしますよ!!

輝夫さん例えあの二人でも自分は嬉しかったです。
イワナが書いていない会長をうまく書いてくれてサンクス!!
よっちゃんイイですね。
ドラマだね。

りしゃす、梨沙子ちゃんの慟哭が現れ始めたね。
本領にきたね。
梨沙子ちゃんサイド た・の・し・み!!

>>95改行よくなったね

97 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:39:56 ID:0g0Ow8bG0
茉麻、森へ帰る・・・

中の巻「剣の運命」

雅は救援隊に参加する先輩を気にかけて焼き鳥食堂に来た。

店の前では3人の「先輩」と「女騎士」が立ち話をしていた。

「れいな先輩!!」

「おお、雅。」

「田中れいな」が応えた。

「田中れいな」は幼いころに両親と死別しこの国でも数少ない「天位」を持つ騎士で祖父の「八名信夫」と
暮らしていた。

れいなは修道僧である丹下入道から「拳闘」を習った剛腕「バトラー」だった。

れいなの隣には「亀井絵里」が立っていた。
亀井絵里は黒魔法士の修行の身であり師匠は牧場の「菅谷詩子」である。

「みやちゃん留守中、村の子供達の面倒頼むわよ☆」

「道重さゆみ」が雅に語りかけた。

98 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:41:10 ID:0g0Ow8bG0
道重さゆみはこの国の首都から昨年やってきた王族の血縁者らしいが詳細は不明の少女だった。

さゆみは剣も使える身であるがこの大陸から海を渡った東の国から伝わる「カラーテ」と呼ばれる
拳法の使い手でもある。

「お嬢様、そろそろ行ってれいな様と絵里様でフォーメーションを練習しましょう。」

傍らに立つ「騎士」は「柴田あゆみ」である。

丹下入道から雅は聞いたことがあった。

柴田は「べ」の国の国家騎士団に所属する騎士で王族直属の近衛兵であると。
国家騎士団の中でもエリートを集めた「ランツク・ヒネツ」の騎士であるそうだ。
その証拠に銀色に光る腰に差した剣は「カッツ・バイケル」と呼ばれるランツク・ヒネツだけが持てる
「剛刀」だそうだ。

「そうですね柴田さん、れいな行きましょう☆」

「雅、頼むとぉ。」

絵里は、
「みやびちゃん、私達は必ず帰って来るからね。」

柴田は雅に一礼して歩き出した。

99 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:44:35 ID:0g0Ow8bG0
「すごい騎士だ・・・・。」

動作の1つ1つが優雅で無駄がない。
礼をしていても「隙」がないのが「騎士」修行中の雅でも分かる。

4人の戦士達は「戦いの策」のため「演習」に行った。

雅は八名から剣の修行を受けていた。

同じ年頃の他には「清水佐紀」と男子の「矢島まいみ」がいた。
矢島まいみは14歳以上男子という事で救援隊に参加できる。

(教会に行ってみようか。)
雅は教会へ歩いて行った・・・・・。

教会には明日出発する「救援隊」の戦士達が集まっていて、「祈り」をしていた。

祈りを終えた銀色の「甲冑姿」の「矢島まいみ」がいた。

「矢島!!」
「ああ、夏焼。」

二人は「修行仲間」だった。

「矢島の踏み込みでモンスター倒せるかな。」
雅は照れ隠しに矢島をからかった。

100 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:46:27 ID:0g0Ow8bG0
「夏焼のでたらめな踏み込みよりマシだろ。」

「なに〜!!」

お互いは師匠の八名が帰らない理由はモンスターに「倒された」不安をうち消すようにふざけあった。

「・・・・・。」
「夏焼、須藤元気にしてるかな。」
「・・・・・。」
「元気に決まってるじゃん。」
「あと1年と半分って所だよな。」

茉麻が「転生法移」を全うしてこの世界に戻る時間だった。

「地上界では人の一生を全うするんだよね。」
「須藤結婚とかするんだろな。」
「・・・・・。」
「わかんないよ、一生独身かも。」

雅はうすうす気づいていた「矢島まいみ」が茉麻に「恋心」を抱いていることに・・・・。

「夏焼ならありそうだな。」
「なに〜!!」

「・・・・・。」

「夏焼、師匠から教わった者同士役目を務めよう、村を頼むぞ。」

「分かってるよ・・・・・早く帰って来いよ。」

雅はそっぽを向くためまいみに背中を見せ言った・・・・・。

101 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:53:55 ID:0g0Ow8bG0
次の日

救援隊は二手に分かれて移動した。

例の川に向かう組、指揮官を坂本牧師にれいなチームとその他の戦士。
川周辺とすぐ上の湖も見下ろせる丘に登る組、指揮官を菅谷詩子に矢島まいみとその他の戦士。
川に着くと早速、針葉樹の「葉っぱ」雑兵が無数に現れた。

(いきなり戦闘か!)

いつの間にか無数の雑兵に囲まれた坂本部隊は戦闘を開始するしかなかった。

(なぜいつの間に)
坂本は疑問に思った、なんの気配も無かった事に。
それもそのはず単なる針葉樹の葉っぱをノンマル・トルは暗黒クリスタルの力を使い
雑兵にしているのだから。

各戦士達は戦闘に入った。

雑兵は剣をひとふりすれば真っ二つに切れたが、数が多すぎた。
徳永夫婦は魔法銃をかまえて「火球」を撃ち続けた。

「須藤さんこちらに来て火力を集中しますよ!!」

4人の大人は並んで射撃を続けた。
坂本は海を越えた東の国から伝わる「柔術」の使い手だった。
「せい!!」

102 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:55:08 ID:0g0Ow8bG0
雑兵をバタバタ投げ捨てて部隊を川の畔に前進させた。
(こうなったら雑兵の主を倒すしか方法がない!!)

部隊が川の畔に着いたと同時に川底から「凶気」が上がってきた。

ノンマル・トルは太い足を振り回し戦士達を川に引き吊り込んだ!!

4人の銃士は堪らず「タコ」の化け物に射撃をした。

「ぐわっ」

4人の銃士が撃ち込んだ火球はそれぞれの体に跳ね返され致命傷になった。

倒れ込んだ4人は黒い小さなクリスタルに姿を変えた。

残りの戦士達もあまりの雑兵の数にどんどん力尽きた。

坂本はノンマル・トルの太い足を捕まえ「一本背追い」をかけた。
しかし坂本の柔術ではノンマル・トルはびくともしなかった。

「あっははっはっは、楽しいな牧師さん」

坂本は逆に川に引きずられ浮かび上がって来なかった・・・・・。

力尽きた戦士達を次々と太い凶悪な足が川に引き吊り込んだ。

川に向かう部隊の主力を後方から援護してやっとたどり着いたれいなチームが来た。

103 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 17:56:13 ID:0g0Ow8bG0
「うっ・・・・。」

れいなは言葉を失った。
坂本部隊は全滅していた。

「れいな様、しっかり。」

「はっ はい!!」

れいなはファイティングポーズをかまえた。

「みなさん村での演習通りです、落ち着いて倒しますよ。」

柴田は剛刀「カッツ・バイケル」を抜いて上段に構えた。

れいなチームは畔からのノンマル・トルに近づいた!!

柴田は上段の構えで剣に騎士の「闘気」を込めた。

「ああああっぁぁぁ 断 空 牙っっっっ 〜〜!!」

柴田の闘気と共に上段の剣が振り下ろされた!!

振り下ろされた剣からは凄まじい剣圧が発生し「真空波」が川の水を断ち切りノンマル・トルの位置まで
水が無くなった!!


104 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:09:29 ID:0g0Ow8bG0
「れいな今よ☆!!」
「ちっ!!」

二人は水が無くなった川の底に着地して疾風の踏み込みでノンマル・トル目がけて飛ぶように踏み込んだ!

「ダ〜ブ〜ル〜☆なっくるっっっっ!!!!」

二人の拳が同時にノンマル・トルに命中した!!

二人の拳は相乗効果で2倍の破壊力ではなく2乗の破壊力を生んだ。

「うぎゃああああっっ〜〜」

ノンマル・トルは「ダブルなっくる」を打ち込まれて体がバラバラになりそうだった!!

川の水が元に戻り始めたので、れいなとさゆみは跳躍をして丘に跳んだ。

(勝ったな・・・・。)
柴田は確信した。

絵里は「演習」の通りれいなとさゆみの攻撃を受けて弱っている化け物にとどめの攻撃魔法を放った。

「地獄の大使よ災いに身を焦がせりし ファイヤー・アフター・ファイヤー!!」

炎の長い線がノンマル・トルに伸びた!!

跳んでいるれいなは、
(たこ焼きとぉ・・・)

105 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:20:13 ID:0g0Ow8bG0
しかしノンマル・トルは、
「あはははっっ ラッキ〜〜〜」

もう一度「ダブルなっくる」を打ち込まれたら終わっていたろう・・・・しかし誰もノンマルトルに
攻撃魔法が通用しない事を知らなかった。

絵里の放った炎はそれぞれ「れいなチーム」を襲った!!

跳んでいる最中のれいなとさゆみは空中で炎に巻かれた!!

それでも、
「さゆ!!」
「れいな!!」

二人はお互いの手を取り合おうとしたが、

「あはははっっ水で冷やしてやるよ!!」

空中で凶悪な足は二人を水中深くまで叩き潰した・・・・。

柴田はとっさにレジスト(耐熱)したが甲冑の中はやけただれ振り向いたときには絵里は炎の柱になり
火が消えた場所には黒いクリスタルしか残らなかった。

(不覚!! あのモンスター「リフレクトル」の属性だ!!)

柴田はやっと気づいた何故村の戦士達が倒されたのか。
「リフレクトル」と言う攻撃魔法を跳ね返す最上級魔法がある。その魔法を体質として生まれた
暗黒モンスターだったのだ。属性の為に魔法力は必要ないので魔法使い達も全く気づかなかった。


106 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:23:04 ID:0g0Ow8bG0
柴田はその場を離れたが雑兵が追ってきて囲まれた。

柴田は全身火傷で意識が途切れそうだった。

(うっ・・・村にこのことを知らせなければ・・・)

柴田はモンスター「キメラの羽」を頭上に振り投げた。

その場から彼女の姿が消えた・・・・・。

山の上の菅谷詩子部隊は、

「まいみ君、撤収よ!!」

山の上から眼下を観測していた詩子はれいなチームの全滅を見て「リフレクトル」を知った。

「詩子さん!!敵襲です!!」

すでに老剣士達と魔法使いのお婆ちゃん達は戦闘状態だった。

(しまった!!先の戦闘でモンスターの魔力が強くなってしまった。)

先ほどまでのノンマル・トルの魔力では遠く離れた山の上までは雑兵を送り込めなかったはずだった。

「うぎゃ〜!!」

(なに!!)

107 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:26:01 ID:0g0Ow8bG0
詩子が振り向くと白い大蛇がいた。大蛇は老剣士の半身を飲み込んでいた。

半身を飲み込まれた老剣士の動きが止まって、小さなクリスタルになり落ちた。

切られても切られても葉っぱの雑兵は沸いてきた!!

「あぶない〜!!」

葉っぱの雑兵が一斉に詩子に木の槍を無数に投げつけた!!

詩子の背中を覆い嗣永桃子の母親が槍を十数本受けた。

「嗣永さん?・・・・嗣永さん!!!!!」

詩子は桃子の母親を抱き起こして叫んだが、
「詩子さん逃げ・・て・・」

詩子の胸の中で桃子の母親は黒い小さなクリスタルになって地面に転がった。

(もはや逃げられない・・・・)

「詩子さん〜!!」

振り向いた先には大蛇に肩を噛まれている矢島まいみの姿だった。

「早く逃げて〜!!」

まいみは噛まれた体制のまま片手で剣を大蛇に突き刺した!!

「シャアッッッー」

大蛇は堪らずまいみを大木に投げつけた!!

108 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:27:15 ID:0g0Ow8bG0
打ちのめされたまいみは虫の息だった。

(須藤・・茉・・・・)

クリスタルだけが残った・・・・・。

詩子は意を決した。

(無駄に魔法力を使ってもこの場は収まらない。)

詩子は指で空に十字を切り魔法を詠唱した、

    地の精霊よ我と契約せしれし
    我が意をこの地に残し賜り
    約叶わふまで これ 血肉を
    預けし・・・・・・・・・

「意霊残!!」

まいみの剣が刺さったままの大蛇が詩子に襲いかかった!!

噛みつかれる瞬間、詩子の姿はゆっくり薄くなり消えて無くなった。

「??!!」

大蛇は周りを見回したが「魔法使い」の姿はなかった・・・・・。


109 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:29:12 ID:0g0Ow8bG0
その頃村の教会では・・・・・・・

早朝に救援部隊を見送った残留部隊は子供達の給食を終えしばし休憩していた。

友理奈はテーブルに座り少しうとうとした。

浅い眠りの中で夢を見た・・・・・。

一年前だった。

この「カンタ・ベリー」村が属する「ランカスター」領の城下を襲った悲劇は。

ランカスター領主「石村」はとても穏和で優秀な領主だった。

一人娘の「石村舞波」も両親に似てとても優しく知的であった。

「熊井友理奈」は代々ランカスター軍の騎士団長を務める家の長女として生まれた。
領主の娘である石村舞波と同い年で領主は領民の子供と同じように教会へ勉学のため通わせた。

友理奈と舞波、その他領民は身分の違いもかまわず暮らした珍しい領地だった。

ある年、この領地を台風が襲い収穫間近な作物に大打撃を与えた。

110 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:30:49 ID:0g0Ow8bG0
領民は僅かに残った作物を年貢として領主に渡したら破綻するだけだった。
領主は領民から得た利益を国王に献上しなければならなかったが領主は国王に直接掛け合い領国の窮状を
訴えた。そして自らも領国を見回り領民一人一人に声をかけ年寄りの背中を優しくさすった。

「リカちゃん!!」
「領主様、石井技術高官と呼んでください。」
「あははははっっ分かったよリカちゃん。」
(・・・・・・。)
昨年領主の妻の妹が首都の技術大学から帰国していた。
彼女は優秀な成績で技術大学を卒業して本国からも「官」として出仕を請われたが田舎の領国へ
帰ってきた。魔法力と技術を融合させた「風力」エネルギーの夢を小さな田舎領地で叶えたかった。

「ところで城にはどのくらい戦時用の備蓄食料があるのかね?」

「1年ほど戦争が出来るくらいですね。」
「・・・・・。」

「この大不作に領民は困っている、領民に分け与えたい。」
「!!」
「もし戦争になったらどうするのです!!」
「あははははっっ戦争なんて何百年もやっていないだろ。」
「それは大戦争でして暗黒モンスター等はまだ少数ながら存在しています!!」
「それでも領民があっての国だよ、困れば領民だって反乱するしか方法がなくなる。」
「・・・・・。」
「結局は戦う事になる。」
「ここで備蓄食糧を使うことも同じさ。」

石井はもっともな事を領主に言ったが実は領主の「真意」を知りたかっただけである。
本当は領民を助ける様に進言するつもりでもあった。
(ああ・・やっぱり帰ってきて良かった・・・・)

111 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:31:58 ID:0g0Ow8bG0
「それからリカちゃん、この不作で技術高官の手当ぜんぶ教会に寄付しているそうだね。」
「・・・・・。」
「牧師様から聞いたんだ。」
「・・・・・。」
「そう言う事は領主がやるからね、その為にこんな役立たずでも領主なんだ。」
「・・・・・。」
「少しは身なりを綺麗にしなさいよ。」
少年のようにくすくす笑いながら「伸ばし放し」の髪に向かって言いながら廊下を去った。
「伸ばし放し」の髪は深く領主の背中に礼をした・・・・・。

程なく領民に食料が行き渡り何の争いもなく年を越せた・・・・・。

「石村舞波」は「霊力」が強い娘だった。
ランカスターの魔法学校長は領主に言った、
「姫様は賢者の素養をお持ちです。」
正直両親は困惑だった。
「賢者」は黒魔法、白魔法どちらも使える大魔法使いであるとともに国家が必要とする「軍事力」でも
ある特殊な人種だ。

両親は国の中枢に関わらず平和で豊かな人生を娘に送ってもらいたかった。

魔法学校長は、
「追々首都から御出仕が達せられませう。」
校長は城を去った。

112 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:44:52 ID:0g0Ow8bG0
授業が終わったランカスターの教会では・・・・・

「まあさん来月魔法学校を卒業するって本当?」
「うん、何だかもう教わる事がないって。」

領民の子供達は基本的には教会で学問を勉強しつつ専門的な学校も通う事が出来る。

茉麻はランカスターから徒歩で2日くらいの遠くの村「カンタ・ベリー」から魔法学校に通うため
に母方の叔母の家に下宿していた。通常でも6年はかかる「魔法理論」と「魔法演習」を2年で修得した。
石村舞波も同じような者だった。

1ヶ月後・・・・

茉麻が村に帰る朝だった。
見送りの人々が教会に集まった。

「須藤法士また会いましょう!!」
「ええ、姫もいつか村に遊びに来てください。」

「さあ、行きましょう。」
「ありがとう御座います騎士様。」
「・・・・・。」

甲冑に身を包んだ「熊井友理奈」が茉麻を村まで送る事になっていた。
茉麻は馬の背に乗せられ、その馬の手綱を友理奈が引いていた。

「10番隊長、頼みましたよ。」
舞波が笑顔で言った。
「熊井友理奈」は騎士団の10番隊の指揮官だった。

113 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:48:24 ID:0g0Ow8bG0
「御意!!」

実は人々の手前3人はそれぞれの立場で言葉を交わすが教会の勉学時等他の領民と交わる時はただの
級友として言葉を交わしていた。

いよいよ別れである。

見送る牧師と領民は声をそろえて、

「光とあれ!!」

茉麻も最後の別れのあいさつに、
「光とあれ!!」

見送った影が小さく見えなくなるまで領民は茉麻を見送った・・・・・。

それから3ヶ月後だった・・・・

「騎士団長〜!!大変です東の方向からモンスター軍が攻め入りました。」

「・・・・!!」

ランカスターに暗黒モンスター軍が現れた。

「総員集合!!」

ランカスター城内の騎士が収集された。

友理奈は不安に駆られながら10番隊を整列させた。

114 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:50:59 ID:0g0Ow8bG0
友理奈の父で騎士団長は約100名の騎士にモンスター軍が一直線に城へ向かって来る事を伝え
城を守る為半数を「機動打撃」させ残りを「拠点防御」させる指示を出した。

友理奈は城下が心配で今すぐにでもモンスター軍と戦いたかった。

斥候部隊に騎士5名を出したが1名だけが重傷を負って帰隊した。
斥候騎士の言う所モンスター軍は「スケルトン」(死した戦士の骨だけのモンスター)が主力で
1000体はいるそうだ。
「スケルトンくらいなら騎士1人で100体は倒せます!!」
友理奈はやはり迎撃したかった。
しかしそのスケルトンは一人の化け物に指揮されている、その化け物は2m近い短髪の大男で
真っ黒い甲冑を着た騎士だそうだ。
その騎士の剣圧は一振りで家一軒を粉々にするそうだ。
スケルトンに襲われた領民は黒い小さなクリスタルとなっていった。

モンスター軍は城に近づきつつあった!!

「機動部隊出撃して城を守れ!!」

「おお!!」

50名の騎士団が城下へ躍り出た。

「友理奈よく聞いてくれ、10番隊は領主様の近衛につけ。」
騎士団長は友理奈に命じた。

115 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:53:37 ID:0g0Ow8bG0
「しかし・・・・」

「命令だ!!」
「・・・・・。」

「騎士の本分は主を守る事にある。」

「光とあれ!!」
騎士団長は城の防御のため城壁に向かった。

「・・・・・父さん・・・・」
友理奈は10番隊に命じた。
「これより玉座に行き最後まで領主様をお守りする!!」

領主と妻は玉座に動かず座していた。

「何があっても領民を捨てて領主は逃げる事は許されない。」
「・・・・・。」
「だけど君と舞波だけでも逃げてくれないかな?」
妻は薄く笑い首を横に振った。
「そうだろうね・・・・。」
側にいた石井リカも同じだろうとあえて聞かなかった・・・・。

舞波が友理奈を従え玉座に来た。

「父さんモンスター軍の指揮官は「ゾット」よ。」
「・・・・・。」


116 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:54:52 ID:0g0Ow8bG0
この地方に伝わる200年前の大戦争「10年戦争」に出てくる伝説の「暗黒騎士」である。
暗黒騎士はこの大陸にもごく僅かに存在している。
しかし実際に現れたのは10年ほど前に隣国「リ」の国で地方の動乱の際に現れたきりだった。
暗黒騎士は暗黒面に選ばれた「天位」以上の騎士が授かる能力である。
その力は無限で暗黒の甲冑と暗黒の翼を得て空を飛び回ると言う。
スケルトンモンスターも1000体操る事が出来るため3個師団の軍を持つ事になる。
その代わり神の祝福は受けられない、全ての白魔法は暗黒騎士には効果がない。
常に暗黒がつきまとい安息は得られないそうだ。
しかし全ての暗黒騎士が破壊神に成るわけではなく国を守るため止むにやまれず暗黒騎士となった者も
確かに過去の歴史にあった。

「なぜゾットだと分かるんだね?」
娘に尋ねた。

「狙いは私の霊力です。」

一同は青ざめた・・・・。

「私の霊力が言うのです」

舞波は語り始めた。


117 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:56:04 ID:0g0Ow8bG0
200年前の大戦争の際に大陸の「7賢者」は暗黒騎士ゾットに封印の呪文をかけたがその封印は
200年の時を越え破られた。暗黒モンスターの呪いに「偶然」この地に生まれた舞波の霊力が呼応して
してしまい「偶然」にも封印が解かれてしまったと言うことである。
ゾットは舞波の息の根を止めて「暗黒クリスタル」にして暗黒モンスターの魔力を上げようとしているの
である。そして封印の魔法を使える可能性を持つ賢者も消せる事も叶うのである。

話し終えた頃城に轟音と激震が襲った。

城は崩れ落ちそうだった!!

「友理奈私の部屋に来て・・・。」
「・・・・・!!」

領主は最期を覚悟した。

二人の友達に最期の時間を与えた。

二人は舞波の部屋に入った。


118 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 18:57:14 ID:0g0Ow8bG0
「舞波まだ間に合うかも知れない、私が守るから脱出しよう!!」

「・・・・・。」
「この軍勢から逃げる事は不可能よ。」

「・・・・・。」

「友理奈・・・ごめん・・・・。」

「!!」

舞波は両手をかざし呪文を唱えた。

  暗黒の契約者よ ここにいでよ
  汝の吟味に  この騎士を!!

「暗黒契約!!」

友理奈の足下に「魔法陣」の円が広がった。

友理奈の頭上に暗黒の雲が立ちこめた。

「舞波!!これは何!!」

「あなたは暗黒騎士の資格を持っているの!!」

舞波は涙声になっていた。

119 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:06:30 ID:0g0Ow8bG0
「もはやこれしか方法が無いの!!」
「舞波〜!!!!」
「お願い・・・・大陸を守って!!」

舞波は友理奈の誕生日に渡すはずだった「苺」のペンダントを投げ渡した。

友理奈は無意識にペンダントを掴んだ。

暗黒から問いが聞こえた、
「騎士よ暗黒と契約を結ぶものか?」

友理奈は震えていた。

その瞬間部屋を爆風が襲った!!

友理奈は手で顔を覆った、目の前に居たはずの舞波が爆風で消えていた。

「・・・・・。」

部屋にスケルトンが数十体進入してきた!!

「・・・・暗黒よ契約する!!」

友理奈は怒りに任せ契約をした!

120 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:08:37 ID:0g0Ow8bG0
「汝の「光」と引き替えにこの世の「暴力」と「快楽」の全てを与える・・・・・」

友理奈の体を暗黒が覆った、付けていた甲冑は粉々に砕け衣服が何もなくなった。
闇は速度を増し回転し「暗黒の甲冑」となった。
それはこれ以上ない程の重装備だった。
兜はどんな剣でも叩き割ってしまいそうな立派な作りで友理奈の目は黒く縁取られ両目の下から
赤い縦線が引かれていた。
「悪魔」の形相だった。

スケルトンは友理奈に斬りつけた!!

剣は木の枝が折れるように砕けた。

友理奈は右手を挙げて、
「魔重槍騎・・・・」

黒い重槍が現れた。

鋼鉄の槍一振りで10体のスケルトンが粉々になった!!

部屋から出た友理奈は愕然とした。

城が半分崩れ去っていて玉座も跡形もなかった・・・・。

「おのれ〜〜」
「友理奈ウィンーッッグッ!!」

121 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:15:46 ID:0g0Ow8bG0
甲冑の背中からコウモリの様な大きな羽が現れた。

友理奈は空に飛び立った。

上空から見るランカスターは廃墟に近かった、町中に黒い小さな光が瞬いた。

ランカスター中の人々が暗黒クリスタルになった・・・・

友理奈の耳に遠くから子供達の声が聞こえた。
「!!」
友理奈は声の方向に目を向けた、なんと友理奈の視力は透視能力を身につけていた。

友理奈はその方向へ飛び去った。

森で遊んでいた子供達が難を逃れていたが数体のスケルトンに見つかっていた。

まだ距離があって間に合わない!!

「友理奈カッターッッッ」

友理奈は真空波で作られた「リングスライサー」(丸い円形の真空波)をスケルトンに撃った。
スケルトンは粉々になった。

「わー、あ・悪魔だー!!」

5人の子供は友理奈の姿を見て恐れた。

「みんなこの方向に逃げるんだ!!」

友理奈は追いかけてきたスケルトン1000体と戦った・・・・・。

122 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:18:26 ID:0g0Ow8bG0
どれほどの時間が経っただろう乱戦から抜け出し子供達に追いつき、いつの間にか「変身」が解けて
元の甲冑がボロボロになった姿でカンタ・ベリの村にたどり着いた。

教会の前まで虫の息で友理奈は子供達とたどり着いた。

「!!」
「どうなさいました、騎士様!!」

坂本は大声で教会の生徒達を呼んだ。

「・・・・熊井ちゃん?」

茉麻は驚いた・・・・。

坂本は教会の中へ子供達と友理奈を入れて介抱した。友理奈の体は深い刀傷で一杯だった。
普通の人間ならとっくに死んでいるほどひどい状態だった。
茉麻は急いで白魔法を使ったが友理奈に効果が無かった。
そのまま友理奈は一晩意識が戻らなかったが見る見る傷が治っていった。騎士の回復力でもあり得ない
早さで。坂本と友理奈は分かってしまった、友理奈は普通の騎士では無いと・・・・。
昨年の話だった・・・・。

123 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:20:23 ID:0g0Ow8bG0
「・・・・・・。」
友理奈はテーブルの浅い眠りから覚めた・・・。

「キャー!!」
「!!」

外で桃子の悲鳴が聞こえた。

友理奈は急いで外に出た。
「どうしたの桃子!!」

黒焦げになった「柴田あゆみ」だった。

他のメンバーも集まった。

佐紀は柴田を抱きかかえていた。
「千奈美、薬草を持ってきて、おねがい!!」

千奈美は急いで教会の倉庫に走った。

「清水様・・もはやこの体・・」
柴田は最期の力を振り絞り「ノンマル・トル」の属性と戦士達の末路を話した。


124 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:22:10 ID:0g0Ow8bG0
「柴田さん、もう喋らないで・おねがい・・。」
佐紀は涙が止まらなくなった。

「熊井様・・」

「!!」

「・・熊井様・・恐れず自分の意志のままに生きませよ・・あ・なたの心には必ず・光がありませり・」
「柴田さん、お・おねがいもう喋らないで・・。」
友理奈は柴田の顔を覗き込むように懇願した、涙が柴田の焼けただれた甲冑に落ち続けた。
「み・な・さん・・首都国に・行きなさり・ますよう・に・・」

「清水・様・この・剣を・使いませ・・・」

震える手で柴田は「カッツ・バイケル」を佐紀に託した。

「お・嬢様・・・・」

佐紀の腕の中で柴田は小さな黒いクリスタルになった・・・・。

125 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:24:47 ID:0g0Ow8bG0
一流の騎士が消えた・・・
奇妙な事に最強の剣士だ、剣士は脱出しようと思えば出来たはずだが剣がそれを許さなかった。
次々現れる敵を斬り死地へと剣が追い込んでいった、まるでそれが「運命」の様に・・・・

剣に生きる者は剣に死す・・・・・




森の木々がざわざわと「風と木の詩」を奏でていた・・・・・・



126 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/03(日) 19:29:58 ID:0g0Ow8bG0

今回の最期>>125の下りはまんま「司馬遼太郎」先生の「燃えよ剣」からの
引用です。

パクリまくりのイワナ劇場

楽しいな!!



127 :無名作家:2006/12/03(日) 19:36:08 ID:aT1cVfHo0
バリバリ盛り上がってますね

128 :シド・りしゃす:2006/12/03(日) 22:01:51 ID:7uzGiRwcO
みなさまこんばんは!
盛り上がりはじめたようで何よりです

風邪をひいてしまいましたorz
うっすらぼやけた意識の中構想を練っているのですがなかなか厳しいようです・・・
申し訳ねえです

129 :ねぇ、名乗って:2006/12/04(月) 05:52:43 ID:llZhsiPh0

りしゃす、とにかくゆっくり休み風邪を早く治すんだよ。
これから年末にかけてみんな忙しいと思うが、体を大事にして
新しい年を迎えよう。



130 :シド・りしゃす:2006/12/04(月) 14:25:44 ID:0UsXMwaFO
イワナ氏かたじけないorz
少しずつ頑張るお!

131 :体育祭〜砂煙が目に滲みる:2006/12/04(月) 14:33:28 ID:0UsXMwaFO
>>72

友理奈の頬は、外の空気が触れる度に、元の温度を取り戻していく。
日陰に吹く11月の風は、尚更に友理奈を我にかえしていく。

軽率だった・・・
どうしてあんな言い方しかできなかったんだろう。
友理奈は今になり、先程の出来事を恐々と辿っていく。

梨沙子にだって言い分はあった筈だ。
いや、友理奈には梨沙子の気持ちが痛い程解っていた。

あんなに張り切ってはしゃいでいたのに、土壇場になって怖じ気づく。
実に梨沙子らしかった。
『足手まといになりたくない。』梨沙子はそうも言った。
友理奈はその言葉に、かつての親友の面影を重ねた。
『友理奈に迷惑はかけられない。』
そう言って、舞波はビルから身を投げた。
忘れようにも忘れられない。否、忘れて良い筈もない、あの日の混沌とした光景が、友理奈の脳裏に浮かんでは消えた。

132 :体育祭:2006/12/04(月) 15:00:11 ID:0UsXMwaFO
思えば、この学校に転校してきた際、友理奈は二度と同じ思いをしないように、
表面上ではなるべく明るく活発な少女を演じながら、内心ではびくびくと怯えていた。
トラブルを起こさないように、またそれに自分から首を突っ込んでしまわないように、ここでの一年間をうまくやり過ごす。
友理奈はそのことだけを念頭に置き、桜中学校の門をくぐった。

初めて自分に話かけてくれたのは梨沙子だった。
きっと自分の中に巣食っている、醜くて荒んだ部分を見透かしていたに違いない。
梨沙子は不思議な子だった。
そして何よりも優しさがあった。
熱すぎず温すぎず、その優しさは、言わば人肌の如き温度だった。

友理奈は相変わらず、自分のモノサシしか持ち合わせてなくて、それを他人に押しつけてしまう。
その結果、大切な人達を傷つけ、自己嫌悪ばかりを繰り返した。

『最低のバカだ・・・私。』

友理奈は自分の本質的な部分を、腹の底から罵倒した。
知らず知らずのうちに、目には悔し涙が溢れていく。
そんな彼女を冷やかすように、冷ややかな風が、その涙を乾かしていった。

133 :体育祭:2006/12/04(月) 15:42:34 ID:0UsXMwaFO
窓の外では、既にリレー走者の召集が完了し、競技開始を告げるアナウンスが流れ出した。

桃子は口をへの字に曲げ、梨沙子の隣にそっと腰掛けた。

「桃・・・ごめん。」
「謝らないでよ。」

桃子はあっけらかんと言うが、その表情は終始穏やかで、
梨沙子の責任を問うような険しいものではない。
金魚鉢の中の魚達は、二人の様子に目もくれず、窮屈そうに何度も向きを変えた。
窮屈だという概念すら与えてもらえない環境。
そしてそこに閉じ込められていた自分。

そんな自分の存在を、級友達が受け入れてくれた。
本当に嬉しかった。

HRの時間、リレーに出たいと挙手した自分を、苦笑しながらなだめる先生。
最初に味方してくれたのは友理奈だった。

134 :体育祭:2006/12/04(月) 16:05:54 ID:0UsXMwaFO
「梨沙子なら大丈夫です!私がフォローします!」
友理奈の思いが皆に伝わり、誰もが口々に自分を励ましてくれた。

「やらしてやろうぜ!先生よぉ!」
「なんとかなるって!」
「梨沙子だけ出れないなんて可哀想じゃん!」
「俺もフォローします!」
「私も!」「俺も!」「僕も!」
いつしかそれはクラスの総意となっていた。

金八先生も最後には、笑顔で顔をくしゃくしゃにしながら頷いてくれた。
黒板の空白に自分の名が書き込まれた時は、嬉しさのあまり声を震わせていた。

「よーし!全員決まった事だし、これで一安心!」
勢いあまった千奈美が、椅子の上に立つ。

「三年B組ぃっ!!!」

「いくべぇっ!!!」

全員が拳を真っ直ぐに掲げ、決起ののろしを上げた。

135 :体育祭:2006/12/05(火) 00:00:35 ID:0UsXMwaFO
すっかり忘れてしまっていた。
みんなのこと。
みんな自分の事みたいに喜んでくれたんだ。

もう、置物になんかなりなくない。

みんなと同じ目線で笑い合いたい。
酷い言葉を投げつけられたら、心のそこから怒りたい。
誰かが悲しみに打ちひしがれていたら、その悩みを分かち合って、一緒に涙を流したい。

友理奈の言う通りだった。
自分の見てくればかりに拘って、みんなの事すっかり忘れていたんだ。

わたしは紛れもなく3Bの一員。
それを友理奈が解らせてくれたんだ・・・。


梨沙子はベッドから立ち上がる。
隣にいた桃子が、全てを察したように笑顔で頷いた。

「行ってくる。」

「行ってらっしゃい!私もみんなと応援してるから!」

「桃。・・・あ、ありがと。」

梨沙子は桃子に礼を言うと、振り返ることなく、そのまま一目散に駆け出した。

136 :体育祭:2006/12/05(火) 00:23:00 ID:9oyuLgRwO
周囲の盛り上がりとは裏腹に、走者達は皆、心にできてしまったギクシャクしたわだかまりを、拭い去ることができずにいた。

興醒めという言い方は、適切ではないなしろ、それに限りなく近い感覚が、友理奈を始めとする走者達にも伝染していく。

たかだか体育祭の一競技には過ぎないが、それでも先程の出来事を何でもなかったような顔でやり過ごせる器用さは、誰も持ち合わせてはいない。

『やっぱり来ないか・・・。』
急ごしらえ以外の何者でもない佐紀は、虚ろな視線を保健室に向けた。

千奈美はプラスチック製のバトンを手に取り、その呆気ない程の軽さに、力無く笑う。

「梨沙子、来ないみたいだね。」
友理奈とスタート地点を同じとする茉麻が呟いた。
その口調は誰を責めるわけでもなく、ただ事実を事実として受け止めようと努めていた。

「まあさん、ごめんね。私のせいだ。私があんな酷い言い方しちゃったから・・・・。」

「熊井ちゃんのせいなんかじゃないって。」

二人を包み込む重苦しい空気の前では、それ以上の言葉は野暮だった。

137 :体育祭:2006/12/05(火) 00:52:02 ID:9oyuLgRwO
『梨沙子ごめん。やっぱり私なんかじゃ梨沙子の力になれないのかな。
梨沙子のこと少しも解ってないくせに、偉そうな事ばかり言って・・・
本当にごめん。』

友理奈は空虚な視線を空に預けた。
かつての親友がそうしていたように、何もない空を見上げた。

「ちょっ!熊、熊井ちゃん!」
茉麻の肘が友理奈を叩いた。
茉麻は驚いたように目を見開いている。
そしてその表情は、瞬く間に歓喜に変わった。

「来たっ。来たっ。」

友理奈は何事かと、茉麻の視線を辿った。

まだ親友と呼ぶことを許してくれるだろうか?
許してもらえなくても構わない。
図々しいって思われても、私はそう呼びたい。

友理奈は視線の先に、かけがえのない『親友』が駆けて来る姿を、しっかりと焼き付けた。

「梨沙子ぉーーっ!!」

138 :シド・りしゃす:2006/12/05(火) 00:57:29 ID:9oyuLgRwO
少しは遅れを取り戻せたかな?

なんか最後らへんクサいけどご理解くださいませw
風邪薬のせいで眠たくなってきたんでまた後日orz

139 :シド・りしゃす:2006/12/05(火) 01:39:16 ID:9oyuLgRwO
イワナ氏!更新乙です!いやぁすばらしい
興奮しましたよw

提案ですが『クテ海峡』のならずもの海賊キャプテンアイリーンとメーグル・ム・ラカーミなんてどおですか?
『べの国』には存在しない〇魔の実の能力者で政府に命を狙われてるみたいなw
ん?さっさと体育祭終わらせろって?
いゃあすんませんorz

140 :ミヤビイワナ:2006/12/05(火) 06:19:34 ID:WxvuUy0x0

りしゃす風邪の所がんばってますね。
絶対無理をしないように。

読者の方々風邪をおしての、りしゃすの頑張りに立った一言でいいから声援を。

「僅かな喝采明日につながる・・・・」

ベリーズ工房ファンに光とあれ。

海賊いいかも・・・・

でも次で「下の巻」なんだ。


141 :ねぇ、名乗って:2006/12/05(火) 19:44:01 ID:ZIJxduU20
うおっ、また怒涛の更新だ。作者の皆さん乙です。
このスレは、複数の作家の参加が相互に好影響を与えているように思う。

142 :松輝夫:2006/12/05(火) 20:08:57 ID:Pl/bUClXO
イワナ氏、りしゃすさん、更新乙であります。

>>126
相変わらずイワナワールドは絶好調のようで、面白くなってきましたね。
でも、れいながいきなり退場なのはショック……。
パクリなんて気にしない気にしない。自分もパクリまくりだしぃ。

>>138
梨沙子と友理奈、互いが抱えるモノと向き合い、そして乗り越えようとする大事な場面ですね。
風邪ひいてるのに、よくこれだけ書けたもの……敬意を表します。
が、無理しないでゆっくり休んで早く良くなってください。

>>141
まさにその通りですね。
少なくとも、自分は他の作者さんからいい刺激を受けているから、今まで何とかやってこれてます。

私事なれど、自分も、現在最終章を書いてます。
予定より早く出来上がりそうだけど、物語を終わらせるって難しいんですね。

143 :ミヤビイワナ:2006/12/05(火) 21:13:56 ID:WxvuUy0x0

>>141有り難う御座います。
本当に僅かな喝采が明日につながります。
他の作家がいつもイワナのめちゃくちゃな話を応援してくれています。
冗談かなと思った事に「感動」したとか「大作家」が喜んでくれているかもとか
書き込みも読者から頂きました。

りしゃすと輝夫さん・・・まあさんのおかげです。
まあさん・・たまには書き込んでね、一言でいいんだ・イワナなんかどうでもいいから
長い付き合いの風邪をひいた「りしゃす」を誉めてあげて、輝夫さんは自分が誉めるから ^ ^ 。

輝夫さん、過去ログの「茉麻が森へ帰る」のネタ読んでますかね?
たった1フレーズを表現するため短編を書こうと思ったんだ。だけどちょっと気を緩めたらみんな好き勝手に暴れ出したんだ。
取りあえず次で最終回だけど悪いことに「海賊キャプテンアイリーン」と「メーグル・ム・ラカーミ」なんて事を言いだして
イワナをそそのかそうとしてるんだ。風邪ひいてるのに悪い奴だね。
ああ・・・海賊書きたいな・・・・。
この書き込みで100KB越えるな・・・・。

う・れ・し・い!!



144 :シド・りしゃす:2006/12/05(火) 23:38:59 ID:9oyuLgRwO
みなさんありがとう!
平和だなぁこのスレはw
下界ではベリフェスの当落でえらい泥沼化してるよ!
まあかくゆう俺も昼間まではえらくテンパってたw
みごと3講演ともゲットしたんだけど
本当このスレ立ち上げてからベリ運が凄いことになってきちょる!
まだ当たってない人は諦めんな!

それとイワナ氏ふざけたこと抜かしてすみませんwww
この話は短編で終わらすのにはもったいねえよ!
愛理とめぐがならず者とかムチャクチャすぎるけどねw
成立しちゃうんだなあこれが!
それがクリエイティブって事だしね♪
無理がなければ登場さしてやって下さいな!

145 :シド・りしゃす:2006/12/05(火) 23:49:56 ID:9oyuLgRwO
>>141
あざーす!
僕の場合お見苦しい点もあるかと思いますが
そん時は遠慮なくご指摘ください!
いつからこのスレにいます?
どうですか居心地は?
ここは名無しでも固定でも別に構わないんでこれからも末永くヨロです!
輝夫氏レスありがと!
書いてる内にどんどん感情移入しちゃうんだよ!
なんで文法とかもうズタズタorz
でもそれが自分の作風だと思うことにしました
生々しさと美しさが同時に出せたらなあとやきもきしたがら只今煮詰まってますよ

146 :シド・りしゃす:2006/12/05(火) 23:58:47 ID:9oyuLgRwO
茉作家さんどこいっちゃったんだろうね・・・
一週間以上音沙汰ないとさすがに心配;

147 :ミヤビイワナ:2006/12/06(水) 20:21:14 ID:rdA/aPtq0

輝夫さん、「最終章」嬉しくもあり寂しくもあるでしょうね。
たくさん指を動かして彼女達に「命」を吹き込みましたね。
あなたの手で活き活きと彼女たちは生きました。
「ありがとう」。
最後に彼女たちに出来ることは「勇気」の矢を射(い)る事だけかもしれませんね。
本当は自分(輝夫さん)の「勇気」に矢を射るんだけどね。

今日も関係ない話をしたいと思う。
最近テレビで「堀北真希」ちゃんが主演で放送されている「鉄板少女アカネ」って知ってる?
原作漫画コミックがあるそうだがイワナは読んだことがなくテレビドラマしか知らない。
見た時「ラブ☆なっくる!!」の「れいな」が被った。
不幸な境遇で焼き物の食堂を営む高校も行かない少女の物語。
彼女の天性の料理技のため料理勝負と言う戦いの中に相棒「一鉄」(焼き物をする分厚い特殊な鉄板)と共に飛び込む。
何がビックリしたかと言うと彼女の営む「焼き物屋」のセットだった。イワナが思い描く「焼き鳥食堂」なんだ。
今週の放送で失意の中で料理を捨てる決意をしたアカネ、しかし店の前でアカネの鉄板を食べたい為雨の中で待つ小学1年生くらいの少年。
たぶん母子家庭の設定だと思うが母さんに作ってもらいたいが忙しいため作ってもらえないため母に内緒で食べに来る。
一度食べたお好み焼きが忘れられなくて・・・・・。
その子は「お金を持ってきたよ。」と誇らしげに小さな海苔の瓶に1円や5円や10円の小銭を一杯入れて持ってきたんだ。
最近は無いけどイワナは仕事上会社のイベント等で焼き鳥屋(露天店)やジュース・かき氷を売る事がある。
小さな子供が払う100円玉って「暖かい」んだ。ずっとしっかり握って買いにくるからね。

その少年の姿を見た「アカネ」は「自分」を取り戻し料理勝負に挑むんだ。






148 :ミヤビイワナ:2006/12/06(水) 20:34:45 ID:rdA/aPtq0

取り留めのない話で申し訳ない。
例え文字の世界だけでも自分は書く時は本気で書いている、「何かに」懸けられるって幸せだな。
たくさんの「人達」に自分たちの「物語」を読んでもらいたい!!
ねえ、みんな、「同創部」を他の小説サイトにリンクさせるってどう思う?
「2ちゃんねる」はなれ合いは「禁止」なんだろうね、だけど自分たち「なれ合い」過ぎたね。

りしゃす、風邪の具合はどうだい?
文字を書くことしかできないイワナを許して、どうか無理だけはしないで欲しい。

輝夫さんも風邪をひかないようにして。

自分は4kくらいをジョギングで通っている、おかげでここ数年風邪をひいたことがない。
それじゃ、みんなおやすみ。








149 :松輝夫:2006/12/06(水) 22:19:02 ID:pSYvsRmlO
最終章とあとがきが完成しました。
これでラストなので、徹底的に見直してから揚げますが、たぶん今週中にはいけるかと…。

>>146
まあさんどうしちゃったんですかね?自分も気になります。単に忙しいだけならいいけど。
あと、あの文のどこがズタズタなのかと。
書いてるうちに感情移入、当然だと思います。そうじゃないと、それは物語ではない、単なる文章で終わると思う。
あと、ひとつ思ったんですが、今後佐紀ちゃんが虐待を乗り越え、母親と和解するなら、美貴様が背中を押せるんじゃないかと。
血が繋がっていなくても親子としてやっていけるんだ、実の親子にできないわけないだろ、みたいな。
小春とは顔見知りですから、その縁から絡ませればそういうのもあり☆カナ?
ま、余計なお世話ですが…。

>>147
アカネは知ってますが、漫画もドラマも見てないですね…。
でも、そのエピソード好きだな。
あと、自分は馴れ合いOKだと思うんですが?ダメなの?
また、同創部はイワナ氏が作ったものだから、どこにリンクしても自由だと思うけど?
千奈美に、自分のはてなダイアリーのアンテナにも加えてあります。そこから来た人…いる☆カナ?

それでは皆様、おやすみなさい。

150 :ねぇ、名乗って:2006/12/07(木) 09:27:54 ID:BAKL1XdHO
新曲の歌い出しって誰?

甘えた歌い方がミキティに聞こえる。



151 :松輝夫:2006/12/07(木) 11:32:12 ID:Qw8C6eJrO
3年B組ベリーズ工房 オーディション編番外「夢、いつの日にか…〜小春の夢、美貴の想い〜」

final act 未来-Tomorrow-

ここは有明の検察庁・警視庁合同庁舎、その中にある警視庁広域特別捜査隊本部で、苦虫を噛み潰したような表情の課長に、稲葉貴子は他の広域の面々と共にあることを告げられた。
昨年12月、貴子たち広域捜査隊は、かねてより都内を中心に犯行を繰り返していた恐喝グループをようやく摘発したのだが、出ていた被害届けが全て取り下げられたうえ、検察側も不起訴を決めたというのだ。
貴子は複雑な心境だった―――そのグループの一員に、貴子が知ってる人物がいたから。
貴子は、彼女以上にその人物をよく知っている、隣にいる同期の刑事、中澤裕子の表情を盗み見てみた。
仏頂面で無関心を装う裕子を見て、貴子はピンと来た。
『はは〜ん…さては裕ちゃん、なんか知っとるな』
同期の勘だろう、貴子はすぐに察したが、その場では気づかないふりをして、後で食堂で二人っきりになった時、裕子に思っていることをぶつけてみた。
「…あっちゃんにはかなわないな…」
裕子はそう言うと、小声で一部始終を語った。

152 :松輝夫:2006/12/07(木) 11:42:11 ID:Qw8C6eJrO
「なるほど…それであの日急に有給を取ったんか。それにしても水臭いなぁ、黙ってるなんて」
「ゴメン。万一巻き添えでも喰らわせたりして迷惑かけたくなかったんや…だから何も話しておかないほうが良いと思ったんよ」
「何言うてんの、同期やろ」
「…ありがとう、あっちゃん…」
「小春ちゃんの涙に耐えられなかったんやろ?情に流されるのは刑事としてはどうかと思うけど、裕ちゃんらしくてウチは好きやで、そういうところ」
確かに自分は刑事失格だ、にも拘らず道重会長は刑事を続けさせてくれた、だから今回のことは一生かけて償っていくつもりだった。
「ところでな、美貴ちゃんが釈放されるのはいいけど、あの三人はどうなるん?また悪いことしでかすんちゃう?美貴ちゃんたちに仕返しとか」
「それはないで。アイツら釈放と同時に、会長のグループ企業が所有する中東某国の油田に送り込まれるわ」
「へ?」
「そこで働いて、その給料から会長が立て替えた被害者への補償やらその他諸費用を返済するわけや。ええ話やろ?三食風呂付、オマケに監視付きや。当分戻って来れへんで」
「なるほど…」
自業自得だと思いつつ、三人組にほんの少しだけ同情を覚えないこともない貴子だった。

153 :松輝夫:2006/12/07(木) 11:43:51 ID:Qw8C6eJrO
翌日、合同庁舎の玄関にひとみに付き添われた小春の姿があった。
改めて言うまでも無く、美貴を迎えに来たのだった。
程なく、裕子と貴子に付き添われて美貴が姿を現した。
「お姉ちゃん!」
「小春!」
あの日以来の再会だったが、一体何日ぶりになるのだろうか。
「おかえりなさい、お姉ちゃん…」
「小春…ただいま…」
二人とも話したいことはたくさんあったが、結局言葉にはできず、その代わりにただしっかりと抱き合うのだった。
「よっちゃんも…色々ありがとう」
「いいっていいって。それより、お帰り」
それから、美貴は裕子と貴子の方に向き直って頭を下げた。
「お世話になりました」
「もうええって。それより、もう二度と小春ちゃん泣かすようなことするんやないで」
小春も裕子の前に進み出て頭を下げた。
「この前はすいませんでした。中澤さんの気持ちも考えないで…」
「ああ、気にせんでええよ。もう済んだことやし。これからも二人で仲良くな」
「はい!」
やがて三人は、裕子と貴子に挨拶を済ますと合同庁舎を出ていった。

154 :松輝夫:2006/12/07(木) 11:46:38 ID:Qw8C6eJrO
本部に戻った裕子は、自分の席から有明の街中をボーっと眺めていた。
「どうしたん?ボーっとしちゃって。あの娘が帰って少し寂しいんやないの?」
振り返ると、コーヒーの入った紙コップを差し出しながら貴子が立っていた。
「別に…厄介払いできてせいせいしたわ」
貴子にそう言われ、裕子はコーヒーを受け取りながら憎まれ口を叩くのだった。
素直じゃないなぁ、と貴子は思ったが、口には出さず、代わりに言った。
「あの娘たち、もう二度と今回みたいなことがないとええな」
「大丈夫やろ、今度は…」
でないと、自分がしたことも、自分の想いも無駄になってしまう…。
『美貴、小春ちゃん…ウチにできることはここまでや、後はアンタら次第やで…』
裕子が紙コップのコーヒーをすすった時、事件発生を告げる緊急ブザーがけたたましく鳴った。

155 :松輝夫:2006/12/07(木) 11:50:08 ID:Qw8C6eJrO
「大田区萩中1丁目7番地みずほ銀行羽田支店で強盗事件発生!手口から見て、先週から都内を中心に犯行を繰り返している強盗グループの犯行と思われます…本庁より広域にも出動要請です!」
「よっしゃ!あっちゃん、みんな、行くで!」
オペレーターの声に裕子は素早く反応すると、貴子や同僚たちに声をかけながら先頭を切って駆け出した。
『…ウチにできること、まだあったわ。あの娘たちの未来を守るため、絶対犯罪を許さへん、っちゅうことが』
そのためにも刑事を続ける、そして、それが同時に今回自分がしたことへの、自分らしい償い方にもなるだろう。
そんなことを思いながら、裕子は地下の駐車場目指して階段を駆け下りていくのだった。

156 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:12:48 ID:Qw8C6eJrO
美貴が戻ったその週の土曜日の夜、ここ「焼肉ふじもと」では美貴の帰宅を祝ってささやかなパーティが催されていた。
やがてパーティも終わって解散する時、小春が美貴に言った。
「ねえ、お姉ちゃん…今日、お姉ちゃんの部屋、泊まっていっていい?」
「はぁ?アンタさぁ、泣き虫は直ったと思ったけど、甘ったれなところは相変わらずだな」
「だってぇ…」
この時、美貴の母がすかさず口を挟んだ。
「小春ちゃん、汚い部屋だけど、良かったら泊まってってやってね。この娘、ホントはすごく嬉しいんだから」
さらに傍からひとみも言った。
「そうそう、ミキティは素直じゃないからさ。ホントは一緒にいたいけど言い出せなくて、小春ちゃんが言ってくれてラッキーだと思ってるはずだから」

157 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:15:03 ID:Qw8C6eJrO
「…よっちゃん、余計なこと言わないでくれる?母さんもさぁ…」
「あ〜、もうつべこべ言わない!アンタ、小春ちゃんが今日までどれだけアンタのことを心配してくれてたと思ってるの?今日はVIPとしてウチに泊まってもらう、それくらいしてもバチ当たんないよ!いいね?」
「…わかったよぉ…」
ひとみと母親に抗弁しようとした美貴だったが、母親に一喝され、渋々といった感じで頷いた。
「いいの?やったぁ!」
「…ったく、しょうがないなぁ…」
口ではあくまでも渋々という感じの美貴だったが、既に見抜かれていたように、やはりまんざらでもないようだった。

158 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:17:42 ID:Qw8C6eJrO
その晩、薄明かりをつけた美貴の部屋で、小春は美貴のベッドを借り、美貴は床に布団敷いてそれぞれ寝ていた。
「お姉ちゃん、やっぱり小春が下で寝るよぉ…」
「いいよ、なんったって今日の小春は『VIP』なんだから」
美貴はわざと『VIP』を強調しながら言った。
「でも…」
「いいって、遠慮しないでさ」
「いや、遠慮とかじゃなくて…」
「…じゃ、何?」
小春の言葉の歯切れの悪さに、美貴は少しイラッとしながら聞いた。
「お姉ちゃんのベッド…小春のベッドよりちっちゃいから狭くて…」
「…小春ちゃん…いっそ廊下で寝てく?広くていいと思うけど?」
「…遠慮しときます。って言うか、久しぶりに会ったのに、どうしてそぉゆうヒドイことをこの健気でかわいい妹に言えちゃうわけ?」
「ど・こ・が『健気でかわいい妹』だ?ったく、美貴より少しばっかり背高いからって。いいか、だいたい女はなぁ、背が低い方がかわいげがあっていいんだぞ」
そう言いながら体を起こした美貴は、暗がりの中で小春が妙に嬉しそうな顔をしているのを見た。

159 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:21:11 ID:Qw8C6eJrO
「…って、何で嬉しそうなんだよ?」
「だってさぁ、お姉ちゃんとまたこんな風に…だから、嬉しくて…うっ…ううっ」
小春は、そう言ったかと思うと今度は涙ぐみ始めた。
「バ、バカ、泣くなよ…」
そう言いつつ、美貴も思った―――確かにそうだ…自分も、またこんな瞬間を迎えられるなんて、思ってもいなかった…。
やっぱり小春は泣き虫だな、おかげで美貴まで泣けてきちゃうじゃんか…小春に聞こえないように美貴はつぶやくと、小春の隣に腰掛け、頭を優しく撫でてやるのだった。
小春は頭を美貴の肩に預け、美貴は小春の肩を優しく抱いた。

160 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:24:20 ID:Qw8C6eJrO
短い沈黙の後、やがて小春は体を起こすと決意を込めて口を開いた。
「…ねえ、お姉ちゃん?」
「何?」
小春は少し躊躇ったが、しかし自分の決意を伝えることから逃げるわけにはいかなかった。
今日、この話をするために二人きりになりたかったのだから。
「小春ね、事務所辞めようと思うの…」
「!どうして…」
「元はと言えば、今回のことってオーディションが原因でしょ?やっぱりこのままじゃいけないと思うの…」
美貴は首を横に振った。
「違うって。小春は悪くないよ」
「でも…」
美貴は両手で小春の言葉を遮った。
「ちょっと美貴の話を聞いてくれる?いずれ話すつもりだったけど…美貴さぁ、家に戻ってから今日まで、父さんや母さんといろいろ話し合ったんだ。でさ、決めた」
「何を?」

161 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:41:05 ID:Qw8C6eJrO
「美貴はこの店を継ぐよ。父さんたちの手伝いしながら、この店守ってく」
「えっ…だって、歌手になるって夢は…」
美貴は首を横に振った。
「ダメダメ。もう何回オーディション落ちたっけかなぁ…やっぱ才能も運もなかったんだよ。それに、今回みたいなこともやっちゃったしさ」
「お姉ちゃん…」
小春は、まさか美貴がこんなことを言い出すとは思ってなかっただけに、ショックだった。

162 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:44:03 ID:Qw8C6eJrO
「小春さぁ、美貴がこんなこと言い出したのは自分のせい、とか思うなよ?今回のこと、悪いのは美貴なんだ。美貴こそ、アンタには悪いことしちゃったと思ってる…」
「ううん、そんなことない!小春のこと、命がけで守ってくれたじゃない」
小春の言葉に、美貴は頷いた。
「ありがと…でも、だったら事務所辞めるなんて、そんな悲しいこと言わないで…あの時、アンタの夢を守るためって考えたから、美貴は命かけられたんだから…」
「お姉ちゃん…」
「小春には運も才能もある。だから、美貴の分も夢に向かって頑張ってくれない?芸能界じゃ、さすがに側にはいてあげられないけど、でも美貴の想いはきっと小春を守るから…」

163 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:45:30 ID:Qw8C6eJrO
美貴の言葉に、小春は決心した―――美貴の想いを、無駄にはしないと―――。
「お姉ちゃん、わかったよ。小春、頑張ってみる」
「そっか…でも、芸能界は厳しいからな〜。美貴みたいに優しい人はいないと思って覚悟して行けよ」
「大丈夫だよぉ、い〜〜〜っつもお姉ちゃんに意地悪されてきたから」
「コイツ…ま、その調子なら大丈夫かな」
小春と美貴は顔を見合わせて笑った。
「美貴もさ、歌手は諦めたけど、また別な夢があるんだ」
「どんな夢?」
小春はすかさず聞き返す。
「この店を、いつか日本一の焼肉の店にしてみせる。それだけじゃないんだぜ、そこに、日本一の女優になった小春が食べに来る」
「日本一の焼肉屋に、日本一の女優かぁ。いいね、それ!」
「だろ?だから、お互い目指す道は険しくて長いけど、一緒に頑張ろうぜ」
美貴の言葉に、小春は力強く頷くのだった。

164 :松輝夫:2006/12/07(木) 12:47:47 ID:Qw8C6eJrO
「こんばんうっひーーっ!!」
不意に声がして、小春は我に返った。
周りを見れば、今小春がいる場所は見慣れた美貴の部屋ではなく、同年代のライバルたちで埋め尽くされた、オーディションの会場だった。
『そうだ…私、オーディション受けに来たんだっけ』
壇上の、覆面姿のいかにも怪しい男が今の声を発したらしいが、会場の雰囲気はその声のおかげで完全に凍り付いていた。
『…絶対零度、って感じ☆カナ?』
覆面男には悪いが、今の会場の空気を言い表すなら、まさにこの言葉がぴったりだろう―――小春がそんなことを思った時、
「こんばんうっひーーっ!!」
小春の耳に聞こえてきたのは、よく聞き慣れた声―――桃子だった。
『―――桃ちゃん?やる!さすがだね…小春も負けてらんない』

165 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:04:44 ID:Qw8C6eJrO
周囲は桃子を笑っているが、小春は桃子を笑うどころか、彼女のオーディションにかける意気込みを痛いほどに感じ、自らを奮い立たせるのだった。
「おお!君いいねっ!」
覆面男はその場しのぎに桃子を指差すと、さらに言った。
「じゃあ!もう一回いきますよぉ!せえの…こんばんうっひーーっ!!」
場内からまばらではあるが、やる気のかけら達が『渋々』と音を立てて、返ってきた。
その中には、今度は小春の声もあった―――先ほどの桃子に負けないくらい大きな声で。
周囲のライバルたちが様々な表情で小春を見ていたが、小春は平然としていた。
皮肉なことに、何度も死を覚悟した昨年の出来事のおかげか、今の小春は同年代の女の子では有り得ないほど強靭な精神を身につけていた。
周囲の白い目も失笑も、彼女は全く気にならなかった。

166 :ねぇ、名乗って:2006/12/07(木) 13:14:45 ID:nF1r4BXD0
キモ

167 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:16:48 ID:Qw8C6eJrO
覆面男の挨拶と、簡潔な進行説明が終わり、場内の空気はいよいよ戦闘モード一色に変わる―――もっとも、小春からすればそれでは遅いのだが…。
既に何度かテレビ出演を経験している小春でさえ、さすがにオーディションで緊張しないといえばウソになるが、しかし小春と大多数のライバルたちとでは、最初からオーディションに臨む覚悟が違っていた。
会場に来てから本気になるようでは遅いのだ―――まあ、これは背負ったモノが違うから仕方ないのかもしれないが…。
やがてオーディションが始まり、各部門の番号札【一番】の受講者達が、壇上に登っていく。
小春の女優部門も、順調に審査が進行しつつあった。
次々とライバルたちが審査を終えていく様を眺めながら、小春は静かに順番を待っていた。
『あの日、あの夜から小春の夢は小春だけのものじゃなくなった…』
小春は一生忘れないだろう、美貴と語り明かしたあの夜を…。
その後、事務所に復帰した小春は、今までの遅れを取り戻すかのように、文字通り血の滲むような努力を重ね、ついにテレビに出られるまでになった。
一方で美貴は、両親について店を手伝いつつ、夢の実現のため、後継者としての勉強をしている。

168 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:18:17 ID:Qw8C6eJrO
『お姉ちゃん、絶対掴んでみせるよ、私たちの夢、そして未来を』
そんなことを思っているうちに、いつの間にか、既に順番は小春のすぐ前まで来ていた。
小春は目を閉じて、その時を待つ。
「…次の方、58番久住小春さん」
「はい!」
自分の番号を呼ばれ、小春はハッキリと返事をすると、席を立ち壇上へ続く階段の前に立った。
テレビに出られるようになったとは言っても、まだまだ小春の夢はその程度では終わらない―――否、終われない。
小春の目指すものはもっと遠い所にあり、今日のオーディションでさえ、彼女にとってはあくまでもそこへ至るための通過点でなければならないのだ。
『だから、私はこんなところで止まっているわけにはいかない。歩き続けるの―――夢に向かって』
小春は、決意を込めて階段に右足をかけた。
『そして歩いていこう―――未来に向かって』


歩いてる 
その先の空へ
まだ見ぬ未来へ
胸に愛を抱いて


final act 未来-Tomorrow- end

169 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:22:04 ID:Qw8C6eJrO
あとがき-Postscript-

本来はROM専だった自分が、非才を省みず作家の真似事を始めたのは9月26日でしたが、小春と美貴の姉妹の物語、今ようやく終わりました。読んでいただいた皆様、ありがとうございました。
元々自分にも小説の構想はあったのですが、それは今回書いたものとは全く違うものです。本スレとは全く違う世界になるので書くわけにはいかないと思いますが、万一自分が書く時に備え、勉強のつもりでこのスレを読み始めたのがきっかけでした。
やがて、小説があまりに面白く、かつスレの雰囲気がとてもいいので小説や紺の感想とか書き込んでいるうちに、イワナ氏に唆され(悪い人です、ええ)、他何人かの方にも背中を押していただき、このスレに沿った話ということで思いついたのが、今回のお話でした。

170 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:25:25 ID:Qw8C6eJrO
話の大筋はこの時点で出来上がっていましたが、いざ書き始めると構想はどんどん膨らむし、自分の思っていることを文章に表すことがいかに大変かを思い知らされることになりました。
と言いつつも、皆さんの暖かい反応に、調子に乗って楽しみながら書けました。今思うと、最後の方では、煮詰まって悩むことをむしろ楽しんでる風すらありましたので、ここまでくるともう末期症状ですね。
しかし、最初の方の文章を読むと恥ずかしくなりますね…誤字脱字は多いし、表現も幼稚だったし…後半は書きやすかったのもあって、少しはまともになった☆カナ?

171 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:41:10 ID:Qw8C6eJrO
今さら言うまでもなく、この物語では桃佐紀のオーディション編に出てきた小春の過去を書きました。
『佐紀は唖然とする。
目の前の少女から放たれる言葉たちは、少なくとも佐紀の中では現実離れしていて、
今まさに始まろうとしている、オーディションから目を背けたくなるには、十分な説得力があった。
しかも嫌味な印象は皆無で、率直なまでに彼女の覚悟が、見て取れた。 』
きっかけとなったのは本編のこの件でした。初対面の佐紀がここまで感じた小春の覚悟、それはどこから来るのか―――そう考えた時、こういう話もあり☆カナ?と思いました。
本編があるのですから、当然それに合せて書くわけですが、それは楽でもあり、難しくもありました。それでも、本編の話を損ねることなく、自然に近い形で本編に繋げられたと思います。
まあ、かなり重く、かつベタベタな展開になってしまいましたが…。

172 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:43:15 ID:Qw8C6eJrO
今回のヒロインとなった小春と美貴の姉妹の人物像形成ですが、大元になったモデルは先にも書いた通り、ガ○○ム種運命の某姉妹です。それをベースに、自分の好きなように仕上げました。
先ず小春は、こんな妹が欲しいなぁ、という個人的な感情(妄想?)が多分に入ってます。モデルになった某妹のように、しっかりとした芯のある娘になってくれました。
美貴ですが、元になった某姉はこんなに言葉遣いは悪くありません。こちらは自分がROMってる某スレの影響をモロに受けています。そのため非常に言葉遣いが悪くなってますが、妹を思う優しい姉の姿を描けたと思います。
よっちゃんは、当初は構想外でしたが、act.1の話を盛り上げるため急遽思いつきで出しました。結果的にはこれが大正解で、act.8で傷心の小春の「再生」に一役買ってくれたのを初め、随所でいい仕事をしてくれました。

173 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:45:08 ID:Qw8C6eJrO
広域の女刑事二人組は、裕ちゃんは最初に話を思いついた時から構想に入っていましたが、あっちゃんは裕ちゃんの相方が欲しいと思い、やはり急遽参戦となりました。二人とも、とてもいい仕事をしてくれたと思います。
悪役三人衆ですが、名前を決めるのに苦労しました。コンビならまだしも、トリオとなるとなかなか…最終的にこの形になりましたが、別にこの三人が嫌いとか、そういうわけではありません。
しかし…小春と美貴を泣かしすぎですね…ごめんなさいm(_ _)mまあ、あくまでも小説ですので、現実ではいつも笑顔でいてもらいたいと思います。

174 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:46:50 ID:Qw8C6eJrO
それにしても、ヒロインとなった小春ですが、拉致監禁されたうえにレイプされかかるわ、殺されかかるわ、おまけに自殺寸前までいってしまうとは…ちょっと追い込み過ぎたかも…。
まあ、あれだけの目にあって、しかもそれを乗り越えてくれば、確かに相当な覚悟も精神力もつくでしょうねぇ…。
でも、段々感情移入してしまい、リアル世界では娘。の中で自分の一押しのれいなに迫るほど(今では逆転したという声も…)存在感が増しちゃいました。
そういうわけで、以前も書きましたが、決して嫌ってるわけではありませんので、押しの方、気を悪くなされませんよう、よろしくお願いします。

175 :松輝夫:2006/12/07(木) 13:49:06 ID:Qw8C6eJrO
それと、人間ではありませんが、ムクもいい仕事をしてくれたと思います。ムクは実際に美貴が飼っていたハムスターですが、美貴のことを色々調べているうちに、出してみようかと思いました。まあ、出てくる度に小春を追い詰める役でしたが…。
ただ、act.7のラストで美貴が小春にムクの世話を託すシーン、あれは小春が早まったことをしないよう、美貴が気を使ったという設定でした。もっとも、それを思いついたのはこの文章を書きながらでしたが(爆)
千奈美に、実際のムクは既にお亡くなりだそうです。また、三人衆のリーダーのモデルとなった冬木氏も他界されています。ご冥福をお祈りします。

176 :松輝夫:2006/12/07(木) 14:11:13 ID:Qw8C6eJrO
自分はこれで筆を置き、後はROMに戻ろうと思いますが、小説家の真似事ができたのはBerryz工房のおかげですね。ベリ工がいなければ自分が小説を書くなんてことはなかったはずで、そう思うとすごいグループだぁ。
それはさておき、読んで下さった方で、もしよかったら、感想とか、あとは好きなシーンやらセリフなどがあったら教えていただけるととても嬉しいです。
最後に、今まで読んで下さった方、あるいは文句一つ言わずスルーしていただいた方、支えてくれた作家の皆様、そして、最後まで演じ切ってくれた小春と美貴の姉妹、全ての登場人物に感謝を捧げて終わりにしたいと思います。
どうもありがとうございました!

ひとつの物語の終わりに添えて……

2006年12月7日 松輝夫

P.S
某姉の画像と引き換えに各タイトルの英訳を教えてくれた会社の同僚のY.A氏、警察・検察関連で色々教えてくれた某検察庁勤務のりしゃヲタS.H氏、いつも忙しい中質問に答えていただき、感謝します。どうもありがとうございました。

177 :ミヤビイワナ:2006/12/07(木) 21:37:06 ID:Wm3eB07C0
こんばんわ。
おつかれでした、ただそう言うだけなんだね。

イワナがそそのかして物語を書かせたけど、見事に自分だけの物語つくりましたね(入り口は板だけど全て輝夫さんが創ったんだ)

たぶん中学生(若い世代)とかあなたの作品に影響されている人がいると思うんだ、人の「業」をあなたは自分の恐れと共に書き上げているんだとイワナは感じている。
とか言ってイワナも自分の感情を持てあます時もあるんだ、ところが「りしゃす」は真っ先にイワナを叱ってくれた。この年になると本気で叱ってくれる人は居ないんだ、本当だよ。

まあさんは優しく受け入れてくれた、本当にありがたかったんだ。
いつも輝夫さんはイワナを助けてくれた、本当に「愛おしい」文章でイワナに惜しげもなく「勇気」をくれた、文字では言い表せない・・ありがとう・・・。

最後の作品よく練り上げている、本当に「カーテンコール」が許されるなら彼女達に拍手をおくりたい、がんばったねみんな。
「筆を置く」って言うんだ、おもしろいことを言うようになったね、「りしゃす」どう思う?

輝夫さんいつでもいいんだ次の「物語」・・・・・
夢は夢の続き さ!! 唄がきこえる・・・・。

輝夫さんにプレゼント(?)を送りたい自分が昔(7年くらい)前に作った曲を・・・
「FOR EVER YOUNG」って曲なんだけど会社の後輩が退職するときに送った唄なんだ自分では別れ唄を書いたつもり、カセットテープ(4チャンネルトラックレコーダ)で作った曲なんで音は悪いけど自分が作詞作曲して唄ってギター弾いている。
気に入るか分からないけど文字以外も出来るんだ。

輝夫さんゆっくり休んでイワナと風邪で弱ってるりしゃすを見守って・・・・
それじゃ・・おつかれさまでした。

ノノl∂_∂'ル <大好きなんだなぁ〜♪


178 :シド・りしゃす:2006/12/08(金) 01:26:33 ID:BBbVJiinO
輝夫氏乙!!!
敢えて言わしてもらう
「おまえ男だよ!男の中の漢だ!」
これは高田延彦が田村に送った言葉ですが、大変な作業を達成した今の輝夫氏にはぴったりの言葉です!
小春が中野サンプラザで目覚めたシーンは思わず鳥肌たった
最後の詩は「歩いてる」かな?マジ涙がでました

ロムに戻るとか言わないでさ、また輝夫氏の作品が読みたいんですけど
まずはゆっくり休んで!
佐紀ちゃんと竜二の死別の物語なんかどおよ?
確実に泣けるお題で泣かすのがどれだけ難しいか
成長した輝夫氏になら出きると思う!
だから作家「松輝夫」のまま一緒にがんがろうや!
とりあえず今週は糞風邪を完全に治してみるよ

179 :無名作家:2006/12/08(金) 16:56:49 ID:z12UOYaI0
久しぶりです。パソコンが調子悪くなりウィルスにかかりデータが全部消えて
苦労してました。
久しぶりなので話についていけなかったりしますのでその時はよろしくお願い
します。
小説は土日かきますんでできれば見てください。

180 :松輝夫:2006/12/08(金) 19:51:17 ID:Bv3QIGA6O
>>177
>>178
レスありがとうございます。
お二人の支援があればこそ、最後までやり遂げることができました。深く感謝します。

最後の詩は、りしゃすさんがお気づきの通り、「歩いてる」の一部です。
やはり娘。のメンバーなので、娘。の曲で締められれば、と考えていたのでちょうど良かったです。

今後のことですが…どうしようか迷ってます。
そもそも、自分の技量で本編に参加するのはどうかという疑問もありますので、悩んでます。
佐紀パパの話も興味深いとは思いますが、自分の手には余りそうで…一応、書けるか否か検討&研究中です。

181 :ミヤビイワナ:2006/12/08(金) 20:45:27 ID:N04H5nzT0

オッス!! 輝夫さん。
ミキティは焼き肉屋さん、つまりは「料理人」になる決心したね。
てっことは・・・「れいな」とライバル?
そっそっれてイイナ!!

りしゃすが言ってるのはあくまでもアドバイスなんです。りしゃすは(イワナも)とにかく輝夫さんの「創る」物語が読みたいだけ、深く考えず輝夫さんまかせの物語を紡げばいいんです。
そうだよね・・りしゃす(イワナの捉え方が間違っていたらごめんね)・・。

メールで教えてくれた「企画」(実はイワナにとってこれが一番重要)、想像しただけでもヨダレが止まらなくなってしまった。
「ダン○イン」はビデオで1巻1時間30分くらいで全3巻で総集編がレンタルされているのでまず時間がある時見てもらいたい。

それからホムペ更新しといたからね☆
いつも原稿送ってくれて本当にうれしかった。
いつもきれいな原稿だった、人柄出ていました。




182 :ミヤビイワナ:2006/12/08(金) 20:49:24 ID:N04H5nzT0

りしゃす、風邪どうだい?
食べるもの食べてとにかく暖かくして寝るべし!!




183 :松輝夫:2006/12/08(金) 21:11:12 ID:Bv3QIGA6O
紺バラライカ〜。

これから寝るお。寝る前に手短に……。

イワナ氏、サイト更新おつかれいな!
ただ、act.8が抜けてて、最終回がact.8になってるのが残念……時間があったら修正をお願いします。

りしゃすさん、まずは風邪早く治しましょうね。お大事になさってください。

184 :ミヤビイワナ:2006/12/08(金) 21:56:18 ID:N04H5nzT0

すまない輝夫さん。
マッハで直した。

今後文を変えたいとかあったらいつでも言ってね☆
おやすみなさい・・・・・・。

ノノl∂_∂'ル <イワナはだらしないんだな〜♪



185 :シド・りしゃす:2006/12/08(金) 23:55:32 ID:BBbVJiinO
みなさん乙!
体調は最悪orz
明日人間ドッグなんで早々にネルお!
まだ何も書けてないけど期待は裏切らないから風邪治ったら気合い入れて書くべ
まだまだ物語は11月
マターリ行きますか

186 :ミヤビイワナ:2006/12/09(土) 00:40:21 ID:4Wjlin560

おいおい人間ドッグって・・・
とにかく体だよ。

イワナも一文字も書いてないから絶対急がないでくれ。

りしゃすお願いだから無理だけはしないように、本当にお願いだ。





187 :無名作家:2006/12/09(土) 10:25:32 ID:3mONlnmQ0
りしゃすさん今は体調の事に専念してくださいね。
健康が一番ですから。

188 :りしゃす:2006/12/09(土) 16:06:48 ID:IYHqMZ2JO
あんがとぉ!
今日は夜遊びせずゆっくり休養します^^
では仕事に(ry

189 :ねぇ、名乗って:2006/12/09(土) 17:31:19 ID:AyiYgEkS0
いや、本当に健康には気をつけてくださいよ。
と言っている自分も今日は風邪気味なので、
早いけどもう寝ます。今日明日と休めば、
月曜には…

>>145
狼でキャラ設定で盛り上がっていたころから
いるのですが、まさかここまで続くとは。
「なりでやってみる」ことも大事ですね。

190 :無名作家:2006/12/10(日) 13:46:34 ID:3zTqeef20
今書いてる小説、最初考えていたストーリーより大きく脱線してしまったんで
1,2、週間くらいストーリーを練りたいんで小説書くのはしばらく休養させて
ください。ワガママながらすいませんでした・・。

りしゃすさんゆっくり休んでください

191 :ねぇ、名乗って:2006/12/10(日) 21:50:03 ID:DzCOGahjO
>>190
頑張れよ!!

192 :シド・りしゃす:2006/12/10(日) 22:34:49 ID:DzCOGahjO
やっと風邪なおった☆カナ
ご飯がうまいうまい!
明日から再開出来そうです!
握手会までにはある程度進ませないと
>>189
これはこれはw
あの異様な雰囲気だった深夜にいらっしゃいましたか!
ほんとナリでやってみただけなのに応援してくれるみなさんのおかげです!

193 :松輝夫:2006/12/11(月) 09:35:42 ID:r6dTAKoyO
>>181
歌のプレゼント、いただきました。ありがとうございます。
イワナ氏ああいう声なんですね。渋くていいかも?
それにしても、ちょっと音の状態が悪いのが残念……。
美貴様は、何かお話に出せるなら出してあげてくださいな。
ノリo´ゥ`リもよろしくぅ。
>>190
ある程度話ができてからレスしようかと思ってるので頑張ってください。
>>192
風邪治りましたか。よかったよかった。
でも、病み上がりで無理しないでくださいよ?
ところで、佐紀パパの話、ちょっと急にアイデア浮かんできたので、やってみよう☆カナ?と。
で、細かい設定を教えていただけますか?
いつ亡くなったとか、何の病気で、とか。
あと、佐紀はずっと桜中ですよね?他のメンバーとずっと同じクラスでいいの☆カナ?
他にもお聞きしたいことがいくつかありますが、まずはこれくらいで。
時間のある時によろしくです。

194 :りしゃす:2006/12/11(月) 10:27:51 ID:YpPebgX+O
輝夫氏やってくれますか!
修学旅行の雅にご飯を食べさせてあげるシーンに設定などあったような
ウル覚えでスマソorz
またなんかあれば質問しちゃってください!

195 :りしゃす:2006/12/11(月) 10:47:13 ID:YpPebgX+O
ごめん適当すぎたねw
あとでちゃんとレスしますorz

196 :松輝夫:2006/12/11(月) 13:58:22 ID:r6dTAKoyO
りしゃすさんレスさんくすです。

ホント、時間のある時でいいから……病み上がりであまりムリはされませぬよう。
一応、当然こちらでも調べますが、小春の時と違い、調べる場所が多いうえに分散しているので、申しわけないですが、よろしくですm(_ _)m

あと、たぶん書くことはできると思いますが、期待に添えるか疑問☆カナ?
かなりの変化球になりそうですが、生暖かく見守ってくらはい。

197 :シド・りしゃす:2006/12/11(月) 15:54:28 ID:YpPebgX+O
清水竜二(佐紀パパ):90年代初頭渋谷を拠点として暴れ回っていたチームnWo(ニューワールドオーダー)のヘッド
情に熱く涙もろい
チーム内で薬物売買の罪をかぶり約二年の服役経験有り。
佐紀が小学校六年の時、脳梗塞で倒れ半身麻痺、後、自らの命を絶つ。

清水まゆみ(佐紀ママ):看護婦経験有り。以下未設定。
佐紀ちゃんは確か中一の時、千奈美と同クラスだったような
一年時は目立たなく大人しい少女。

こんなもんかな?
後は輝夫ワールドで巧いこと引き継いでやって下さい

198 :松輝夫:2006/12/11(月) 18:36:30 ID:r6dTAKoyO
りしゃすさんかたじけないです。
おかげさまで、早速着手したお。まあ、泣けるかどうかは保証できませんが……。

今回は佐紀ちゃんの過去を書きますが、それを第三者に語らせます。
その役は、自分の脳内小説で佐紀ちゃんの相手役になるはずだった男に任せます。まさか、こんな形で出番が回ってくるとわ……。
しっかし、こういう書き方はどうなんだろう……逃げのような気もするけど、ご了承くだされたし。

それにしても、nWoナツカシス。
それはいいとして、佐紀パパの亡くなった時期ですが、さっき過去ログを見たところ、小学校五年生の時とあったのですが、どうしましょ?
こちらとしては六年生の方が書きやすいんだけど……あと、何月のこととか設定ありますか?

199 :ねぇ、名乗って:2006/12/11(月) 20:48:35 ID:ED1OmhDI0

りしゃす、風邪良くなったらしいね。
よかった・・・・。

輝夫さん・・・また書いてくれるんですね・・・。
有り難う御座います。

イワナはゆっくりやっています。

輝夫さん聞き辛いMP3聞いてくれてありがとう。
渋かった?20代の頃だったんだ。
ギターソロは後輩の別れに創った唄なんで打ち上げ「花火」の様に弾いたなぁ・・・・
あれ以来一度も会っていない、10年前の話かな・・・・。
昔のデモテープの作り方で録った手法なんだ、音の分離が悪い4chトラックレコーダー今は使っていないけどまたいつかテープが回るのを見ながらギター弾きたいなと思っている。
今は何でもデジタル、便利になったもんだね。

先回の「中の巻」BGMに勝手にした、
ttp://www.youtube.com/watch?v=JBpoCcbX9Rc&search=Onmyouza%20Onmyo-za%20Onmyoza%20%E9%99%B0%E9%99%BD%E5%BA%A7

ノノl∂_∂'ル <音楽もまたやりたいなぁ〜♪


200 :シド・りしゃす:2006/12/11(月) 23:45:49 ID:YpPebgX+O
>>198
あらw小5だったっけ
まあいいんでないかな?まあさんが書いたんだよね・・・あそこのくだり
小5から小6にかけての出来事ってことで
今から楽しみだよ!あんまり明るい内容にはならないだろうけど一つの家庭が壊れゆく様・・・
輝夫氏の手法に期待デス!
>>199
おかげさまでなんとかかんとか持ちこたえました!
ヲレもやはり荒い音大好き!
友理奈ノキズの音飛びの激しいブルーハーツなんてグニャグニャのラモーンズのアナログ盤聴いてて思い浮かんだものw
やっぱベリとパンクはヲレに良いインスピレーションを与えてくれるのれす^^

201 :りしゃす:2006/12/12(火) 01:22:15 ID:6T4VCT3SO
駄目だorz
ソッコー煮詰まったw
あらためて練り直すよ・・・一週間のブランクはあまりに大きかった

202 :松輝夫:2006/12/12(火) 09:26:33 ID:HNBlyjgrO
>>199
いや、お礼を言わなくてはならないのはこちらでしょう。
また機会をいただいて感謝です。
イワナ氏も続編期待してます。美貴様は出てくるの☆カナ?
>>201
復活オメ!
病み上がりなんだから、ゆっくり行こう。
それから、回答サンクスです!
千奈美に、お父さまお亡くなりの日時は特に設定ナシでよろしいの☆カナ?


こちらは、おかげさまでだいぶ構想が膨らんできました。
小春の話を書いた時のように、個々のシーンがいくつも浮かんできます。
今まで、全く何も浮かんでこなかったのが嘘みたいだお。
なんか、書くのが楽しくなってきました。
これから、また過去ログ読んで研究します。
また、質問することも多いと思いますが、よろしくですm(_ _)m

203 :まぁ、名乗って:2006/12/12(火) 13:26:54 ID:mfIP4nhH0
新スレおめ!なんて…

お久しぶりで遅レスの茉作家です
ちょいと事情がありまして暫らく来られませんでした
まあ書くべきではないかもしれませんが書きますよ

事情というのは『顧客の倒産』でして…
事前に従業員の方から情報が漏れたので逸早く動いたのですが
大口の顧客故に自営業者にとっては決して小さくない金額が回収不能になりました
そんな中…心配してくれたり励ましてくれる多くの方々に出合って

『人に裏切られたからこそ 信じたい人もできる』

そんな言葉を思い浮かべました

それとヲタ友に誘われて色々なイベ&コンに参戦しました
元気一杯『歌って踊って』前を向いて歩いている姿にも教わった事はありましたよ

『落ち込んで下ばかり見て歩いていると 躓くことはないかもしれないけれど 決して先は見えてこないんだよ』 

笑顔の彼女たちにそんな事を教えられた様な気がします
勿論!我らB組の『胸スカ』イベントも(1回目)に参戦しますよぉおおw 作家さんの皆さんは行きますか?

さて そんな事があって肝心な『みや&まあ&まいみ』の話の続き書けませんでした
今もまだボンヤリとした話にしかなっていませんので
どなたか構想ある方いらっしゃったら遠慮なくお願いします

『素敵な物語』に期待!  なんて無責任な茉作家! へへっw

しかしみなさん凄いハイペースw  新スレになってもう200とは…これから読ませていただきますよ
取りあえず『ラモーンズ』って文字が目に入ったw 
CRASHとGREEN DAYのコピバンは楽しかったな〜 ではw ノシ

204 :ねぇ、名乗って:2006/12/12(火) 20:56:51 ID:Hb1+oRM50

まあさん・・・
辛いこと書いたね。

人はそれぞれの日々を生きる訳で様々な想いを交差させて日々を送るんだね。
まあさんの隣で慰めてあげられないイワナは無力だね。

でも、まあさん・・・「輝夫さん」が物語書き尽くしたんだ。
まあさんの書いた「物語」の力で自らの力を尽くして「悩ん」で「迷って」
自分の世界を作り上げたんだ。

まあさんのおかげだよ。

まあさん、イワナもこの板でもう少し頑張って見る気なんだ。
まあさんのおかげだよ。

「りしゃす」は夜遊びをガマンして風邪良くなったらしい。
物語を無理して書いてとは言わないけどたまには書き込んでね☆

3人も居ればハイペースに見えるけど一人一人は「必死」で楽しんでいる。
元気な姿見れただけでもイワナは嬉しかった・・・有り難う御座います。

りしゃすの様に夜遊びが祟って風邪だけはひかないように。


  負けないように泣かないように・・・・・。


205 :シド・りしゃす:2006/12/12(火) 23:09:21 ID:6T4VCT3SO
おかえり!
ヲレは五枚で3講演確保^^
でもあまりに可哀相なヲタ友がいるから昼だけタダであげたよ!
ベリで金儲けとかする気ないしね
とりあえず戻って来てくれて良かったよ
俺とまあさんは言わばオリメンだからねw
二期メンのイワナ氏輝夫氏がすごすぎて霞んでんだよ
無名さんも今ごろ頭捻ってんのかな・・・
たまにはまあの小説読みたいとゆいたい!

206 :体育祭:2006/12/12(火) 23:42:46 ID:6T4VCT3SO
>>137

梨沙子は友理奈の前で足を止めた。
肩で呼吸を整え、粟色の髪の毛は思いのほか乱れている。
「ゆ、ゆり・・・。」
自分の感情に任せ、保健室を飛び出したまではよかったが、友理奈を前に肝心の言葉が見つからない。
上目使いで顔色をうかがう様は、転校当初のよそよそしさそのままであった。
「ほら!二人してどうしちゃったの?」
茉麻が二人の空気を察し、敢えておどけてみせた。
3Bの応援旗が悠々と風に躍っている。
「つ、ついてきちゃった・・・」
梨沙子は照れた笑顔で言う。
たったそれだけだった。
たったそれだけでよかった。
友理奈と梨沙子は互いに顔を見合わせ、「いししし」と笑う。
『舞波ともよくこんな風に笑い合ってたっけ。』
あれから約一年が経った。
まさかあの頃のような気持ちで、笑える事など無いのだろうと友理奈は覚悟していた。
だが梨沙子は違った。
梨沙子には自分の弱さと向き合えるだけの強さがある。
この場に来るまで、どれだけの勇気がいったか、友理奈には想像もつかない。
「・・・逃げてたのは私の方だから。」
友理奈はいつの日か、駅の改札で親友に言えなかった台詞を口にした。

207 :体育祭:2006/12/13(水) 00:50:14 ID:/SE3SzxZO
「よっしゃあ!!」
トラックの向こう側から千奈美達が走ってくる。
今まさにスタートの号砲が鳴ろうとしているのに、3Bの走者は誰もが梨沙子の奮起に顔をほころばせていた。
「梨沙子、後は頼んだから。」
佐紀が梨沙子の肩をたたき、応援席へと帰って行く。
「よし!これでやっとみんな揃ったわけだ!」
「もう。スッゴい心配したっての!」
「ごめんなさい。」
「まあ、いいって!」
「もう絶対、逃げないから。」
「解ってるって。」
周囲のピリピリした視線など彼女達には全く意味が無かった。
五人の走者は互いに手を繋ぎ、円陣を組む。
「じゃあ、梨沙子に締めてもらおうか?」
「わ、私?」
「梨沙子しかいないっしよ!」
「もう逃げないんじゃなかっなっけ?」
梨沙子を除く四人がいたずらに笑う。
「わ、わかったよぉ。」
梨沙子はそう言うと、胸いっぱいに空気を吸い込んだ。

今朝の教室の黒板一面に書かれていた言葉
錯覚なんかじゃない、みんなでそう叫ぶと、心が一つになれる。

ありったけの声で梨沙子は叫んだ。

「さんねんびーぐみーーぃっ!!!」
「いくべーーっ!!!」

五人の切実なほどの叫びが、真っ青な秋空を貫いていった。

208 :松輝夫:2006/12/13(水) 13:00:45 ID:vj9oTNYjO
>>203
おかえりなさいです。
お留守の間に好き放題やってますが、やはりまあさんがいないと寂しいですね。

とても辛い目に遭われたようで……自分も、もっとも信頼していた人間に裏切られた経験がありますから、辛さはわかるつもりです。

すぐにとは言わないので、いつかまた作品書いて下さいな。お待ちしてます。

>>204
無力はオイラも一緒だお。
今我らにできるのは、このスレ盛り上げてまあさんの戻ってくる場所を守ることでいいと思いますが、いかが☆カナ?

>>205
いつの間にか二期メンバー認定されてるお。
まあ、自分はイワナ氏とは比較にならない格下だけど、嬉しい☆カナ。
でも、りしゃすさん霞んでなんかないし、オリメンあってこそのこのスレですよ。


こっちは順調に煮詰まってるお……楽しいなぁ。
過去ログ読んでて思ったんだけど、佐紀が付けていたみやにあげたリストバンド、頻繁に出てきますが、色とか、細かい設定あります?
ちょっと使える☆カナ、と思ったんだけど、出せるなら展開考えられるし。

209 :シド・りしゃす:2006/12/13(水) 14:50:41 ID:/SE3SzxZO
リストバンドは何でも良いよ!お任せします^^
輝夫氏の迅速な対応に感謝します
評価:非常に良い作者様ですw

210 :無名作家:2006/12/13(水) 17:00:15 ID:x1SfPHUY0
まぁさんお帰りなさい。へんな事ゆうようでしょうか、一緒にがんばりましょう!

僕は今書いてる長編小説を放置して、しばらくは短編小説書くか、それとも構成を
ねってから長編に集中しようか、迷ってます。
みなさんのアドバイスくれませんか・・?


211 :松輝夫:2006/12/13(水) 17:55:39 ID:vj9oTNYjO
>>210
まあ、作者さんの好きなようにすればいいと思うけど、せっかく書いたんだし続けてみたら?
個人的には、ある程度できあがってから感想書き込むつもりだったしね。
まあ、最終的には自分のやりたいようにやればいいと思うよ。

212 :松輝夫:2006/12/13(水) 18:16:08 ID:vj9oTNYjO
>>209
ヤフオクかよ!w

だいぶ進んできたお。
もっとも、りしゃすさんが求めてる(と思われる)モノとはビミョーに違うかも?かも?

リストバンドの件了解です。新たなネタができたお。


評価:非常に良い作者さんです

迅速、かつ丁寧な応対に感謝します。
また機会がありましたらよろしくお願いします。

213 :ねぇ、名乗って:2006/12/13(水) 22:05:31 ID:rOh+ptxQ0

輝夫さんが「格下」とか訳のわからん事を言うんだ・・・「りしゃす」どう思う?
失礼ながら言えば「同期」かな。

「同期」いいなぁ・・・・。

今日仕事で現場にトラックを運転して行き荷物運搬とかの仕事をした。
久しぶりに3トントラックを運転した。

自分の勤務する組織は色々な仕事をする。車の運転で飯を食べる日もあるし「気ぐるみ」を着て踊る仕事もある(一回しかやらせてもえなかった)。
自分のメインである現在の仕事はシステムアドミニストレータである。7年やっている。

今日の現場はマシンの設置等をしたための運転手である。



214 :ねぇ、名乗って:2006/12/13(水) 22:06:46 ID:rOh+ptxQ0
ちなみに「大型」「特殊」「けん引」の免許も持っている。

システムの不具合を直すワクチン的なプログラムソフトも作る。
作品同様「めちゃくちゃ」な仕事をしている。

今日は15人のメンバーで現場に行った。
夕方暗くなり荷物を卸すのも難しくなった頃、イワナは最後の荷物を下ろす決心をした。
上司は「やめろ」と言ったが「自分一人で行く」とイワナは言った。

そう言ったら一人の先輩と一人の後輩が何も言わず荷台に乗ってしまった。
それを止めに来た先輩が「危ないから荷台から降りろ!!」と言ったが返事をしない二人・・・。

イワナは二人が降りるのを待ったが降りてこないのでエンジンをかけた。
アクセルを踏む瞬間に助手席のドアを開け先輩が乗り込んだ。

「一人で行くと言って行かせる奴がいるか。」
「・・・・・。」
「行くなら黙って行けよ。」
「・・・・・。」
「一人で行くのオイシイしこうやって来てくれるのもイワナ的にはオイシイのですよ、先輩殿。」

「同期」は居ないが「先輩」も「後輩」もいいなぁ、イワナは職場でも迷惑ばかりだ。

       明日も、
       負けないように泣かないように・・・・・。

215 :シド・りしゃす:2006/12/14(木) 00:07:13 ID:htb1PNMdO
輝夫氏は格下なんかではありません!
ガンダムで言えばカイ・シデン
エヴァで言うところの冬月先生
ピストルズならポール・クック
プロレスラーならジョニースミス(好き嫌いは抜きにしてこの人はマジで尊敬してる)
要するにあれだ・・・
いぶし銀
輝夫氏のこつこつ行くスタイルにはそんな印象を受ける
イワナ氏お仕事乙カレー!
なんか難しそうでハチャメチャなお仕事なんですね
着ぐるみてw
俺も着てみてぇええ!

無名氏!とりあえず悩んでから決めたらいい
なんらかの作品がある限りヲレもレスさしてもらうつもりだよノシ

216 :体育祭:2006/12/15(金) 00:20:06 ID:ycxWny3uO
>>207

夕陽の朱色が教室に射し込んでいる。
坂本は下校していく生徒達の姿を窓際から眺めていた。

リレーの結果は散々たるもので三年B組は全校で四位という結果に甘んじた。
しかし教室に帰ってくる生徒達は、誰一人として順位や結果を悲観している様子もなく、
そこにあったの無邪気な笑い声と、心地よい疲労をまとった、愛おしい子供達の姿だけだった。

坂本は思う。 梨沙子を競技に参加させて本当に良かったと。

217 :体育祭:2006/12/15(金) 00:24:31 ID:ycxWny3uO
アンカーの梨沙子は、最後のバトンを受け取り損ね、動揺のあまりに派手にすっ転んだ。
後方からの走者が梨沙子を追い越していき、彼女が起き上がった時には、後ろには誰の姿もなかった。
坂本は梨沙子の胸中を察するあまり、目を背けるようにその場にしゃがみ込んでしまった。

「梨沙子がんばれ!!」
「負けんな!!」
「梨沙子ぉ!!」
遠方からの声達に、坂本は思わず顔を上げた。

それは紛れもなく『奇跡』だった。

3B応援席から一人また一人と、梨沙子の周りに駆け寄り、各々の言葉で彼女の背中を押していた。

圧巻の一言だった。

坂本が目の当たりにした光景は、単なる『人だかり』などではなく、間違いなく『輪』そのものだった。

218 :体育祭:2006/12/15(金) 00:33:30 ID:ycxWny3uO
「世の中、捨てたもんじゃないなぁ・・・。」

坂本は梨沙子の机に手を置き、無人の教室に語りかける。
まだまだ子供達から教わることは山ほどある。
残り少ない教員生活で、それらを補っていくのは容易ではないかもしれない。
半端で屈折した人間が『教師』を名乗る時代だ。
時には何が正しく、何が間違いなのか解らなくなる時だってある。
だが、子供達は言う。
『やってみなきゃ解らない事だってあるんだよ。先生。』
大見得を切りながらゴールを果たした梨沙子の笑顔が、全てを物語っていた。
「確かに、お前達の言う通りだね・・・。」

坂本は誰も居ない空間を見渡した。
教室中に残る、まだ真新しい土埃の匂いが、彼に秋の終わりを悟らせ、
そう遠くはない別れの時を思うと、坂本の口から自然と溜め息がもれた。

219 :松輝夫:2006/12/15(金) 12:54:57 ID:w57SyRrEO
3月31日新潟小春紺(違)昼夜

4月1日SSAベリ紺昼夜

という暴挙を本気で計画中の松輝夫です。

>>213
イワナ氏お仕事乙!
同期いいですね。自分も職場の同期には助けてもらってます。
千奈美に、どんな着ぐるみ着てるの☆カナ?
>>215

いぶし銀…なんか、自分に合ってるようなそうでないような…。
まあ、野球で言えば、元広島の正田耕三、元巨人の川相昌弘、でどう☆カナ?
あと、更新乙です。体育祭はこれで終わり☆カナ?
こっちも、だいぶ進みました。
ちょっち予告でも書いちゃおう☆カナ?


3年B組ベリーズ工房番外「僕の手紙」

力がないことが悔しかった…
ただ、大切な人を守りたかった…

果たせなかった約束、出せなかった手紙、届かない想い、そして、語られる過去…

幼なじみの少年の視点から描かれる、清水家の悲劇…


こんな感じ☆カナ?ちょっと映画館の予告を意識してみました。
佐紀と竜二の死別という、りしゃすさんからの当初のお題とは離れ気味ですが、ご了承ください。

220 :シド・りしゃす:2006/12/16(土) 03:34:28 ID:cphWYAiLO
音戦みたよ!
りぃちゃんが凄い自信付いて発言してるのに正直驚いた!
まあこれはこれで喜ばしいことなんだけどヲレとしてはあばばっているりぃちゃんも捨てがたい><
みんな誰しも環境に順応して一つづつ大人になっていくのね・・・
ああ早く握手したい・・・
この薄汚れた俺にもう少しだけ夢を見させてください!


ちなみに体育祭もう少しつづくのです!

221 :無名作家:2006/12/16(土) 17:14:13 ID:C2coz1by0
久しぶりです。
木曜日にバイクでスリップして事故って左足と左手を骨折。入院して病院から
ノートパソコンで投稿してます。
そのせいで音戦をみのがしてしまった。
ちょっと右手だけじゃきついんて終わります

222 :松輝夫:2006/12/16(土) 20:04:18 ID:SomC9qgEO
>>220
仕事で音戦見れなかったお……今回はトークありだったんだ。
体育祭まだ続きが読めるのね。楽しみに松輝夫!

>>221
入院ってマジ?大丈夫?
ムリしなんさなよ。お大事に。

223 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:06:31 ID:kcESg4mr0
茉麻、森へ帰る・・・

下の巻「燃えよ剣」

「そう、そんな事があったの・・・・。」
茉麻は「地上人」のパジャマを「村」娘のスカートに着替えながら雅から見知らぬ「騎士」の
最期を聞いた。
あまりにも激しい人の「最期」だった・・・・。

二人は「須藤飯店」を出て教会に向かった。
歩きながら茉麻は雅に聞いた、
「それでこれから皆などうするの?」
「・・・・・。」
雅は意を決して、
「戦うんだ・・・・。」

茉麻は青ざめた、
「ねえ、そんなに強い人たちが敵わなかったのになんで女の子達が戦えるの?」
「・・・・・。」

「・・・・・茉麻だって白魔法使いなんだよ、それも相当レベルの高い魔法使いなんだよ!!」

「だから私は何も覚えていないの!!」

二人は黙ったまま歩いた・・・・・。

224 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:08:57 ID:kcESg4mr0
佐紀は桃子と千奈美の家「徳永鍛冶屋」にいた。

「カンタ・ベリー」の村には年長と呼ばれる少女達、茉麻を含めて7人がいる、その他は14歳未満の
子供達が100名近く未だ帰らぬ両親を待ち続けている。

「ベ」国の国家騎士団「ランツク・ヒネツ」の最強騎士「柴田あゆみ」は首都に避難するよう最期に佐紀達に
言い残した・・・・・。
最強の騎士は自分が出来るのならきっと無理矢理にでも年長の少女達と100人の子供達を自分が
警護して首都に連れて行くだろうと佐紀は考えていた。

千奈美は父との会話を思い出していた・・・・・。

「父さんウチも行きたい!!」
「・・・・・。」

千奈美の父は黙々と武器の選別をしていた。
(須藤さん夫婦は料理人だからな軽くて強力な武器を選ばないとな・・・)

「父さん!!」
「千奈美、地下室の大きな箱あるだろう。」
「・・・・・。」
「あの箱の中には千奈美でも使える軽い「魔法銃」が2丁ある。」
「・・・・・。」
「もし大人達が帰らない場合はあの銃でこの村を守れ。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

225 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:10:24 ID:kcESg4mr0
「・・・・千奈美。」
「え、ああ、うん。」
桃子が不思議そうに千奈美をのぞき込んだ。
「・・・・・。」
佐紀はきっと千奈美が両親を思いだしているのだろうと感じていた。

「地下室に行こう。」
千奈美は二人を連れて地下室に行った・・・・・。

地下室のランプに火をつけて部屋の隅にある大きな箱を開けた。
箱の中には魔法の力を封じ込めた「魔法弾」を撃つ事が出来る「魔法銃」が2丁入っていた。
この「魔法銃」を使えば魔法の力を使う事が出来る。
「魔法弾」はあらかじめ村の魔法使い達が魔法の練習がてら作ってくれていた。

箱の中に魔法弾が一杯つまったポシェットが二つ入っていた。

千奈美は「剣」も「魔法」も使えない自分と桃子に渡した。

(父さんウチらがこうなること知っていて2丁置いて行ったの・・・・・)

佐紀はうつむいていた、千奈美にかける言葉が浮かばなかった。
そんな佐紀のたたずみに千奈美は我に返り、
「この銃でバンバンやっつけて佐紀と桃子の母さん取り返そう!!」
(一人じゃない!!辛いのはウチだけじゃない!!)
千奈美は普段はメンバーのお調子者だが人の寂しさを感じ取り受け止める強さを持った少女だった・・・。


226 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:13:14 ID:kcESg4mr0
「ねえ佐紀、見せたい物があるの!!」
「・・・・・。」

「こっちこっち!!」

隣の部屋の扉を開けて中に入り棚に置いてある黒い「ランドセル」の様な箱を持ち上げた。

「なに?」

佐紀は何の事か分からなかった。

「へへっこれは父さんに教わりながらウチが作った「雷音丸」(らいおんまる)なんだよ。」

佐紀は引きつった、
「ちっ千奈美が・・・・・」

千奈美は父譲りで鍛冶屋の道具を色々作るがまだまだ未熟で「暴発」する魔法銃や空を飛んで降りられなく
なる「空飛ぶ座布団」等作ったがいつも怖い物知らずの「雅」が「犠牲」になっていた。

横にいた桃子は目を輝かせて、
「なになにどうなるの?」

(どうなるって?・・・どうなるのよ!!)
佐紀は逃げたくなった。

「これはね背負う様に装着するの。」
千奈美はランドセルの様に背中にしょってみせた。
背負った雷音丸の底には三本の管が見える。
「この雷音丸は魔法カラクリを利用しているの、
僅かな火薬を魔法力で増幅して空を飛ぶことができるの。」

227 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:14:56 ID:kcESg4mr0
「その推進力を使って内部のカラクリが風力エネルギー発生させて高速飛行に人間が耐えられる
「甲冑」を作り出すの。」

佐紀は顔が真っ青になった。
昨年、雅は千奈美の作った空飛ぶ座布団で空中から飛び降り全治2週間の傷を負った。

「さすが雅、その程度の怪我で済むなんて騎士の卵ね!!」
「あたりまえだろ!!」
二人は大笑いしていた。

ベッドに横たわった雅を見舞いに行った時のこの二人の会話を聞いて佐紀は倒れそうになったのを
思い出した。

(まさか自分にそんな役回りが来ようとは・・・・・)

「ちっ千奈美・・・今回はその道具使わないように・・・しよう・・・。」

引きつりながら佐紀は千奈美に言った。
「なんで、佐紀の腕なら絶対使いこなせるよ!!」
「そう言う話じゃないんだけど・・・・。」
「・・・あのね。」
千奈美は真剣な顔で話し始めた。
「相手は水から絶対離れないでこちらは足場が無いの、魔法力は遠くの敵を倒せるけれどその為みんな
魔法を逆手に取られて・・・・。」
「・・・・・。」
「だから剣の攻撃は空中から自由にできなければいけないの。」
佐紀は我に返った、なるほど水の上を歩くわけには行かないそうしたら空を飛べる攻撃法は
有効手段であると。
(この子は・・・私より勘が良いなんて・・・。)
「分かったやってみる。」

228 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:27:39 ID:kcESg4mr0
3人は地下室から上の階に階段を上って外に出た。

「それじゃ実験よ佐紀。」
「・・・・・実験って。」
「まだ誰も装着した事ないんだから一応やっとかないと。」
「・・・・・。」
佐紀はやっぱりやめようかと一瞬考えた・・・・。

「ねえ、もしかして昨年の雅の大けがの事気にしている?」
「!!」

「だいじょうぶ、あの時は甲冑を着ていなかったの、でも今回は雷音丸の上部つまり加速して風圧を
受ける部分に風車を二つもつけてカラクリを作り出して甲冑をまとえるの。」
「・・・・・。」
「その甲冑は服の様に薄いけど耐熱素材で出来ていて火炎も雷撃も80%減らせる。」
(100%では無いのね・・・・。)

「薄いけど魔法カラクリの力で物理衝撃も相殺するわ。」
桃子が目を輝かせて、
「すごいよ!すごいよ!千奈美!!」
佐紀はやっぱり目の前がクラクラしてきた。

とうとう千奈美は佐紀に「雷音丸」を背負わせた。

「それからこの雷音丸を起動させるには呪文が必要なの。」
「わ、私は魔法を使えない!!」
「違うの雷音丸に話しかけるように唱えれば勝手に起動するの、その為の合い言葉のようね、何しろ
魔法カラクリなんだから。」

229 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:29:42 ID:kcESg4mr0
「・・・・・。」
「わかった私はなんと唱えればいいの?」

千奈美は真剣な顔で右手の人差し指を額につけて呪文を発した、

     風よ 光よ 正義の 祈り
     
     ロケット変身
     
     雷音丸!! 

「・・・・・・・・・・。」     
「・・・・・うそでしょ。」

(うっ!・・・・)

「な、なにを言っているの本当だよ。」

「その呪文を唱えた後に右手の後ろにある紐を引っ張って。」
「・・・・・。」
「ねえ、呪文はいらないんじゃないの。」

(うっやばいな・・・・)
佐紀が千奈美に疑いの視線を送っていた。

230 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:31:20 ID:kcESg4mr0
佐紀はおもむろに佐紀の正面に立って「寄り目」をして片目を個別に左右に動かす「目玉リレー」と言う
「荒技」をやりはじめた。
「や、止めて!!」
桃子は、
「すごーい!!千奈美器用ね」
佐紀はこの気持ちの悪い目の動きが苦手だった見ているだけでクラクラしてくるのだった。

「分かった分かったやるから!!」
訳の分からない戦いに負けた佐紀は森の方向に体を向けた。
腰に柴田あゆみから託された剛刀「カッツ・バイケル」を下げた紺色のズボン姿だった。

佐紀は真剣な顔で右手の人差し指を額につけて呪文を発した、

     風よ 光よ 正義の 祈り
     
     ロケット変身
     
     雷音丸!! 

右下にある紐を引っ張った!!

背中に背負う3本の管が火を噴き出した!!

ゆっくりと佐紀は空中に浮き出した!!

30m程の高さになりその後はものすごい加速をつけて見えなくなった・・・・・。

231 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:36:29 ID:kcESg4mr0
友理奈は教会の椅子に座って「柴田あゆみ」の最期の言葉を思い出していた。

「・・熊井様・・恐れず自分の意志のままに生きませよ・・あ・なたの心には必ず・光がありませり・」

「・・・・・。」
(柴田卿(きょう)はもしかしたら私が「暗黒騎士」ということを知っていたのかも・・・・。)

友理奈は柴田の最期の言葉の真意を考えた、自分に何をするべきかさとしたのだろうか?
それとも・・・・・。

「お願い・・・・大陸を守って!!」

舞波が最期に叫んだ言葉が今でも耳を離れない。
胸のペンダントを握りしめた・・・・・・。

バタン!!

「!!」

雅と茉麻が黙ったまま教会に入ってきた。

「まあ、悪かったまあは修行中の身だったな。」
「・・・・・。」

「私たちが帰ってくるまで子供達の面倒頼むよ。」
「・・・・・。」

232 :ねぇ、名乗って:2006/12/17(日) 19:37:15 ID:Bv/pifsk0
音楽戦士ってスタジオライブなかったでしょ、来週やるの?

233 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:38:36 ID:kcESg4mr0
二人は友理奈が居ることに気づいた。
「熊井ちゃん・・・。」
茉麻は悪い空気を和ませようとした。

「私は用があるから・・・・。」
「・・・・・。」

「どうしたの?」
目をこすりながら梨沙子が昼寝から起きてきた。

「それじゃ・・・・。」

「・・・・・。」

友理奈は元気のない雅が気がかりで後を追った。
その後を梨沙子がついていった。

茉麻は一人教会に残された。
茉麻は礼拝堂の十字架の前にひざまづいた、
「どうすればいいのですか・・・・。」
十字架に問うてみた。

234 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:40:07 ID:kcESg4mr0
「お姉ちゃん。」
「!!」
振り向くと7歳くらいの見知らぬ少女が立っていた。
「れいなお姉ちゃん何時帰ってくるの?」
「・・・・・うっうん・・・。」
茉麻はなにも答えられなかった。

「れいなお姉ちゃんが作るケーキ甘くて柔らかくていい匂い。」
「・・・・・。」
「まあ姉ちゃんも好きでしょ。」
「・・・・・。」
「れいなお姉ちゃん大きいお姉ちゃん達には厳しくて小さい子からケーキくれるから
先にまあ姉ちゃんにあたしのケーキ半分あげるからね。」

茉麻は小さい見知らぬ「妹」の体を抱き寄せた。
抱きしめられた少女は、
「でもね、さゆみお姉ちゃんとちい姉ちゃんは隠れてつまみ食いするんだ内緒だよ。」
茉麻の胸の中でクスクス笑いながら小さく少女は泣き出した。
「・・・・・・。」


235 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:42:26 ID:kcESg4mr0
雅は村の外れにある「祠(ほこら)」に来ていた。
この祠は100年前の大戦中に戦争を逃れ難民を守り通しこの地にたどり着いた戦士の墓だった。
伝説ではその戦士は「片腕」と「片目」を失っていたが化け物の様に強く身の丈を越す大剣を振り回して
戦ったそうだ。
その大剣は「ドラゴンキラー」と呼ばれ長い間この祠の地面に墓標代わりに突き刺さったままである。
村の収穫祭や冬の聖夜になるとお供えもので奉(まつ)るのである。

「祠に入るの?」
「!!」

友理奈と梨沙子がいつの間にか雅の後ろに立っていた。
「なっなんだよ!!ついて来たのか?」

梨沙子はニヤニヤしていた。

「ちょっと心配になったの・・・・。」
友理奈は申し訳なさそうに言った。

「しょうがないね。」

3人は祠の扉を開け中に入った。

小さな建物の中央に墓標の様に地面からつきで出た剣の柄が見えた。

「ねえ、お祈りに来たの?」
梨沙子が雅に訪ねる。
「・・・・・。」
友理奈は、
「あなた、まさかあの剣を・・・・・。」

236 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:45:14 ID:kcESg4mr0
「剣には動物を斬る剣と魔物を斬る剣があると丹下のおっちゃんは言ってたんだ。」
「・・・・・。」
「あたしのこの剣では魔物は絶対斬れない。」
雅は騎士見習いの刃が薄い短い剣をさすっていた。

雅は大剣の前に立ち引き抜いた。
全くビクともいわなかった・・・・・。

二人が見守る中何度も繰り返したが同じだった。

(私がここで暗黒騎士の力を使い引き抜けば・・・・・)
友理奈はためらっていた、醜い暗黒騎士の顔を二人に見せたくなかった・・・・。

「ふぅ〜わかったよ覚悟が足らないんだね。」
雅は座り込んで「ドラゴンキラー」に呟いた。

「!!」
友理奈は目をみはった。

雅は立ち上がり腰の剣を抜いて長く柔らかい髪を片手で束ね片手の剣を後ろに回し切り下ろした。
まるで少年の様に短い髪型になった。

「雅!!」
梨沙子は顔を青くして叫んだ。

片手の剣を斜めに地面につけ片足で踏みつけるように蹴り折った。

237 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:48:48 ID:kcESg4mr0
「中途半端に何かを持った者に与えるほど甘くないんだろう?」
雅は「ドラゴンキラー」を見下ろしつぶやいた。

「さぁ最期だ!!剣よ私たちに力を貸してくれ!!」

雅は両手でドラゴンキラーを握り目を閉じて祈るように引き抜いた・・・・。

「!!」

何ということだろう!!さっきまでビクともしなかった大剣はするすると雅に引き上げられた!!

その武器は剣というにはあまりにもおおざっぱ過ぎた、まるで鉄の固まりで雅の背丈を楽に超えていた。

「雅、持てるの?」
友理奈は訪ねた。

「あたしには持てるらしい・・・・。」

ガタン!!

「!!」

3人は奥の部屋から重い物が地面に落ちる音を聞き行ってみた。

「!!」

祭壇に供えられていた大きな鉄箱がひっくり返りふたがあいて転がっている。

238 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:52:40 ID:kcESg4mr0
「雅、甲冑一式揃っている様ね。」

友理奈は箱の中身を丁寧に引き出した。

黒いブーツ、黒い皮のズボン、大きなベルト、黒い半袖シャツ、黒い甲冑、肩当て。
「なに?これ・・・。」
腕に装着する防具に30mm程の小型大砲が装着されていて左腕の防具には箱形にハンドルがついて
ハンドルを回すことにより連射できる「ボウガン」が転がっていた。
箱の中には大きな黒いマントがありその下には肩から下げる大きな「道具袋」が入っていた。

「道具袋」の中にはたくさんのボウガンの「矢」と「火薬」袋と「大砲」の弾が入っていた。
(一人で戦争でも引き起こすの・・・・・)

しかし不思議なことに甲冑はすべて雅の体にぴったりと装着できた。
(伝説では戦士「サゼン」は2m近くの大男のはず・・・・。)
友理奈は不審に思ったが雅は嬉しそうに甲冑を装着していた。

「雅、本当にその格好で動けるの?」
「不思議なことにそんなに重くないんだ。」

「雅の為に「サゼン」が用意してくれたのかもね。」
梨沙子は事なげに「奇跡」を語った。

雅は祭壇にひざまつき、
「必ずお返しにあがります。」
深々と頭を下げた。

真っ黒な固まりになったマントの後ろ姿は一瞬で雅を神々しい「騎士」にした。

友理奈と梨沙子は雅の後ろで同じように深々と頭を下げた・・・・・・。

239 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:55:05 ID:kcESg4mr0
夕方7人は教会で明日「ノンマル・トル」との決戦をする作戦会議を開いた。

作戦の指揮を取るのはむろん「キャプテン」だった。

「みんな私は今でもこの村の事も魔法を思い出せないの。」
茉麻の発言に皆苦しそうにうつむいた。
「でも、私だけじっとしているわけにはいかないと思うの。」
「・・・・・。」
「私も一緒に行くわ!!」

佐紀は「雷音丸」に預けた首をさすりながら深く何度もうなづいた。

作戦は一通り皆に達した・・・・・。

しかし友理奈だけには任務は与えられなかった。
「なぜ?私には・・・」
友理奈は悲しそうに佐紀に問うた。
佐紀が言葉を発しようとするその時、
「あんたよそ者なんだよ!!」
雅が椅子から立ち上がり友理奈に剣より冷たい言葉を突きつけた。
「・・・・・。」
「ランカスターから魔物を呼び込んだのはあんたのせいかも知れない!!」
「・・・・・。」
友理奈は目を閉じ静かに雅の言葉を受け止めた。
「だからこの村で子供達と留守番・を・・・・」
友理奈は雅の真意を気づいてしまった。
「!!」
「・・なん・だ・から・・・」
雅は責めているはずだが涙声になりもう一言も言えなくなっていた。

240 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:56:50 ID:kcESg4mr0
雅は席を立って外に駆けだして行った。
佐紀は席を立ち友理奈の前で片膝をついて頭を下げていた。
「!!」
「熊井卿、騎士団の指揮官であるあなたへの無礼、私の責任であります。」
「佐紀なにを言っているの雅の気持ちは分かったわ、あなた達が帰るまで私が村を守るわ。」
友理奈は優しい瞳で佐紀の両手を取った・・・・・。

教会の階段に座って雅は泣いていた。
「雅、済まなかったな。」
佐紀が後ろから雅に語った。
「あの台詞は私が言うべきだったのに。」
「・・・・・。」
「へっ、事を済ませてとっと帰ってくるだけさ!!」
「・・・・・。」

夜が明けいよいよ出発である。
6人の年長を見送る子供達と友理奈がいた。

「友理奈たのむ。」
佐紀はもう一度頭を深々と下げた。

雅は振り向きもせず、
「すぐ帰ってくるさ!!」
すたすた歩き出した。

6人の姿が見えなくなるまで友理奈は見送った・・・・。

241 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:58:11 ID:kcESg4mr0
2時間くらい歩きもうすぐ川に到着する。
「もう一度作戦の確認をする。」
歩きながら佐紀は言った。

川についたら二手に分かれる、佐紀、千奈美、桃子。
雅、茉麻、梨沙子。

佐紀チームはわざと逃げて上流の湖にノンマル・トルを呼び込む。
湖は川と違って水が安定する、千奈美と桃子の魔法銃で冷却呪文を使い水を凍らせる。
決してノンマル・トルに当てないようにだ。
水が凍りついてノンマル・トルが身動き出来なくなったら佐紀は雷音丸で空を飛び上空で待機。
その間湖を見下ろす丘に雅チームが到着して梨沙子を援護しながら雅は戦い梨沙子は上空に
待機した佐紀の剣に雷撃魔法を当てその魔法剣を上空からノンマル・トルに物理攻撃として
たたき付ける作戦だった。

いよいよ到着した。

「さっそく来たようね。」
ガサガサと雑兵モンスターの音が聞こえてきた。
雅は茉麻と梨沙子を丘の登り口へうながした。

242 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 19:59:40 ID:kcESg4mr0
「それじゃ佐紀!!」
「待って雅!!」
剛刀「カッツ・バイケル」を額におし当て、

「光とあれ!!」

雅はドラゴンキラーの柄を額におし当て、

「光とあれ!!」

それぞれは目的の地に走り始めた。

佐紀達は湖の半分ほどで雑兵達に囲まれた!!

桃子と千奈美の魔法銃がうなった。

10体単位で「葉っぱ兵」は砕け散った。

佐紀は「カッツ・バイケル」を振り回し雑兵の群に飛び込んだ!!

囲みを突破した・・・・。

「もうすぐ丘の上だ!!」
雅と茉麻、梨沙子は息を切らして走った。

もうすぐ丘の頂上という所で雑兵達は待ちかまえていた。

243 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:00:56 ID:kcESg4mr0
「まっ簡単には行けないよな。」
言いながら雅はドラゴンキラーを地面に突き刺した。

「二人ともこの剣の影でふせてな!!」

身の丈を越す大剣は「盾(たて)」にもなる。

ゆっくり迫ってくる雑兵に向け左腕に装着された回転連射式ボウガンのハンドルを勢いよく回した。

大量の「矢」が放たれて雑兵はあっという間に半分ほどになった。

矢が尽きて雅は右腕に装着された大砲を雑兵に向けた。

ドーン!!

轟音と共に40mほど爆炎が伸びて雑兵達は蒸発していった。

雅はすかさず次の大砲の弾を装填(そうてん)した。

「!!」

その時後ろから衝撃が走った!!

雅は不意をつかれ大木に頭を打ちつけた。

「いってーなぁ」

雅を襲ったのは大蛇だった。
ノンマル・トルの魔力で普通の蛇を大蛇に変身させたのだ。

244 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:02:51 ID:kcESg4mr0
二人は雅に駆け寄った。

「大丈夫!!」

頭から血が出ていた。

「これからこれから。」

雅は大蛇の首もとを見た。

「!!」

「矢島まいみ」の剣だった。

「お前、矢島やったのか?」

大蛇は嬉しそうな顔をしていた。

雅は地面に突き刺したドラゴンキラーを抜くため走り出した!!

しかしもう一度大蛇の尻尾で大木に吹き飛ばされた!!

「雅!!」

二人は恐怖で動けなくなった。

245 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:04:31 ID:kcESg4mr0
じりじり大蛇が雅に大きな口をあけ近づいた。

雅は気を失ったのかぴくりとも動かなかった。

「シャァ〜」

大蛇は雅に喰らいつこうと口を近づけたその時!!

ドーン!!

大蛇の大きな口の中に雅は右腕を突っ込み大砲の引き金を引いた。

大蛇の口は半分吹き飛んだ。

「シャァ〜!!シャァ〜!!」

大蛇はもがき苦しんでいた!!

雅はヨロヨロと立ち上がりドラゴンキラーをゆっくり地面から引き抜き、
「あっあああぁぁぁ!!」
大蛇の首を一太刀で切り落とした!!

首だけになった大蛇はさらにもがいていた。

246 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:05:32 ID:kcESg4mr0
斬り離れた胴体の上部分に刺しっぱなしだった「矢島まいみ」の剣を雅は引き抜き大蛇の頭に突き刺した。
「・・・・・。」
大蛇は動かなくなった・・・・・。

「よし!!湖だ!!」

佐紀達は目的通り湖に着いた。

「!!」

湖から大きな泡が無数にわき出した。

ザバーン!!

「大ダコ」が現れた!!

「ははは、まだ戦える人間がいたんだ・・・・」

「二人とも今よ!!」

千奈美と桃子は「冷却」魔法の弾を魔法銃に装填した。

ドーン!!ドーン!!

「はは、どこを狙っている・・・全然あたらないぞ。」

水面に落とした「冷却魔法」はすこしづつ水面を凍らした・・・・。

247 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:07:03 ID:kcESg4mr0
「はぁはぁ」
雅は肩で息をしていた。
「やっとたどり着いたな。」
「みや、大丈夫なの。」
雅の左腕は完全に動かなくなった。
頭からの出血も止まらない・・・・・。
「梨沙子!!タイミング間違えるなよ!!」
梨沙子は眼下の湖での戦いに目を見張っていた。


「千奈美、桃子、私は変身する!!」
「!!」
まさに今だった作戦の最終は!!

佐紀は真剣な顔で右手の人差し指を額につけて呪文を発した、

     風よ 光よ 正義の 祈り
     
     ロケット変身
     
     雷音丸!! 

(頼む雷音丸!!)
右下にある紐を引っ張った!!

背中に背負う3本の管が火を噴き出した!!

佐紀は少しずつ加速し風の力を得て白いマントが背中から伸び体全体を覆う白いスーツをまとった。
顔を「白獅子」のマスクが覆った。

変身完了!!

248 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:08:49 ID:kcESg4mr0
上空に浮かび剣を構える佐紀を確認した千奈美は「最大冷却魔法」の弾を撃ちはなった!!

「?!!」

ノンマル・トルの周りの水が厚く凍りついた!!

「なんじゃーこりゃー!!!!」

ノンマルトは身動きが出来なくなった!!

「梨沙子今だ!!」
意識が遠くなりそうになりながら雅は叫んだ!!

梨沙子は両手を空にかざして呪文を唱え始めた。

       雷鳴 響き

       サンダラス の 刹那を・・・
      
      「ボルテス!!」

雷が佐紀の「カッツ・バイケル」に落ちた!!
雷を受け止めた剣を振り上げ佐紀は急降下でノンマル・トルに斬りかかる!!

「うおおおおっっっっ!!」

ノンマル・トルは全力で力を入れて氷の中から足を一本だけ出した!!

「!!」

佐紀はその太い「タコ」の足に斬りかかったが逆に振り払われてしまった。

249 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:11:13 ID:kcESg4mr0
ドーン!!

佐紀は氷の上に落下した。

衝撃の痛みに耐える佐紀に追い打ちをかけてタコの足は襲いかかり湖の端まで投げ飛ばした。

佐紀は湖の底に沈み黒いクリスタルになった・・・・。

雅達は丘からその様子をずっと見ていた・・・・。

「!!」

千奈美と桃子が雑兵に囲まれた丘の上からでは良く様子が見えない。

しかし、そのうちに雑兵の固まりは去っていき黒い2つの光だけは確認した・・・・・。

「さあ、そろそろあたしの番だね・・・・。」

雅は片手に大剣を引きずり湖に降りようとしたが、倒れてしまった。

「みや!!」

血だらけの雅を胸に抱き茉麻は途方に暮れた・・・・。

「あ!、モンスター!!」

250 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:13:02 ID:kcESg4mr0
真っ黒な羽をひらき黒い鋭い目に血の様な縦線が入った「暗黒騎士」が3人の前に降り立った。

「ま、まさか熊井ちゃん?」
黒い騎士はゆっくり歩いて3人に近づいた。

「友理奈なの?」

梨沙子に答えずに、
「まあさん、今 村を救えるのはとうとうあなただけ・・・。」
「!!」

「願うのよ、忘れたかもしれないけどあなたと過ごした優しく愛しい世界を。」
「・・・・・。」
「茉麻!!戦って!!」

友理奈はあの時の様に失いたくなかった、例え醜いこの姿をさらしても!!

茉麻は幼い村に残った子供達を思い出した、

「れいなお姉ちゃん大きいお姉ちゃん達には厳しくて小さい子からケーキくれるから
先にまあ姉ちゃんにあたしのケーキ半分あげるからね。」

茉麻は小さい見知らぬ「妹」の体を抱き寄せた。
抱きしめられた少女は、
「でもね、さゆみお姉ちゃんとちい姉ちゃんは隠れてつまみ食いするんだ内緒だよ。」
茉麻の胸の中でクスクス笑いながら小さく少女は泣き出した。

(取り返す!!)

251 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:14:47 ID:kcESg4mr0
茉麻は立ち上がり大声で空に叫んだ!!

「お願い!!私にもっとこの世界を強く強く信じさせて!!」

弱い風が流れた・・・。

茉麻の体の回りに風が巻き付いて渦を作り出し姿が見えなくなった。

(どうした言うの?)

渦がおさまりそこに茉麻は白いドレス姿で立っていた。
茉麻は目をつぶったまま呪文を唱えた。

     あどけない 少女よ

      弱き 人々に

   その指の隙間から こぼれる

      優しさで 祝福を

     「ガーデニア!!」

雅は白い光に包まれた!!

「う・・・・ん・・・」
雅は意識を取り戻した!!

「雅!!」

梨沙子と友理奈が近づいた。

252 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:15:50 ID:kcESg4mr0
振り返ると茉麻が元のスカート姿で座り込んでいた。

「うわーなっなんだお前!!」

雅は友理奈の姿を見てびっくりしていた。

「そんな事はどうでもいい!!」

(なっなんなんだこいつは・・・・どうでもてっこと・・・)

友理奈はドラゴンキラーを雅に掴ませた。

「さあ続きよ!!」

「・・・・・・・・あたりまえだ!!」

雅は湖に駆け下りようとしたが友理奈が腕を掴んで止めた。

友理奈は雅の背中に回り雅の腰に腕をからませた。

「なっなにするんだよ!!」

雅は少し顔が赤くなった。

「梨沙子もう一度できるわね!!」

梨沙子は燃える瞳でうなづいた。

253 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:17:51 ID:kcESg4mr0
「だからなにをするんだよ!!」

「飛ぶわよ!!」
「飛ぶって・・・・・え?」

「友理奈ウィンーッッグッ!!」
「うそ〜!!」

二人は急上昇して先ほどの「雷音丸」の位置に飛んだ。

「梨沙子大丈夫?」

「わたしはやるよ。」

「・・・・・。」

「母さんの様に「ボルトV」を使う!!」

梨沙子は両手をかざし、

      幾千の戦の果て 海を割り

        大地を振るわせ

      盟約の5つの光をしめせ

         戦いの詩を       
 
茉麻は呪文を唱える梨沙子の後ろに立つ影を見た。
梨沙子の母「詩子」だった!!

254 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:21:42 ID:kcESg4mr0
(母さん!!)
(心を集中しなさい・・・)
(・・・はい!!)

詩子は梨沙子の手を取って後ろから抱きしめる様に一緒に呪文を唱えた!!

       「ボルトV!!」

暗雲が立ちこめ巨大な雷が5つの線を描いて友理奈に抱えられたドラゴンキラーに落ちた!!

「うっ!!」

雅は地面に落ちたら100m四方の地面をえぐるような雷を剣で受け止めた!!

「さぁ決着を!!」
友理奈は雅をノンマル・トルの直下で手を離した。

落ちながら雅は、
「友理奈あんな事言ってごめんな!!」

(こんな時に・・・・・)
友理奈は一瞬優しい笑顔を作ったがすぐ鋭い目になりノンマル・トルを見つめた。


255 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:25:17 ID:kcESg4mr0
ノンマル・トルはとうとう凍りから全部の足を出し自由を得た所だった。

「おおおおおっっっ!!」

雅は上段の構えでノンマル・トルをめがけた!!

「はは撃ち落としてやる!!」

「友理奈カッターッッッ」

友理奈は真空波で作られた「リングスライサー」(丸い円形の真空波)をノンマル・トルに撃った!!

無数の「友理奈カッター」が雨の様にノンマル・トルを襲った!!

「うぎゃー!!」

ノンマル・トルは雅を打ち落とす間合いをはずした!!

「おおお!!燃えよ剣!!」

雷の力を蓄えた大剣はノンマル・トルにうち下ろされて大爆発を起こした!!

雅は吹き飛ばされながら消えゆくノンマル・トルの声を聞いた。

「まっまさかその剣を使える者が現れるなんてな・だけど光があれば闇は必ず生まれるお前達がいつか
死んで何年もたっ・たらまた俺は・・蘇るさ・」

(そん時は生まれ変わってまた戦うまでさ!!)
雅は遠のく意識の中で応えた・・・・・・・。

256 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:26:34 ID:kcESg4mr0
「お母さん!!」
梨沙子は詩子の胸の中で泣きじゃくった。

詩子は大蛇に襲われる前に自分の姿を消し意識だけをこの地に残す呪文をかけた。
その呪文は引き替えにする条件を精霊に認めてもらわなければならない。
詩子は自分の娘がこの丘で本当の勇気を出して戦う条件を捧げた。
条件は満たされ姿が現れたのだった・・・・。

雅は爆風に吹き飛ばされて浅瀬にうちあげられた。

下半身は湖につかり仰向けに倒れていた。

上空から友理奈が声をかけた。
「先に村に帰っているから早く帰って来て給食準備手伝ってよ!!」

悪魔の姿は村に帰って子供達の給食準備だった・・・・・。

飛び去る友理奈を見送り空を眺めていた。

「ん?」

湖から小さな光が一つ二つ友理奈の飛んでいった方向、村に向かって飛んでいく!!

山からも川からも、あの激戦地の丘からも!!

雅は涙があふれてきた。

257 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:28:15 ID:kcESg4mr0
「みんな暗黒クリスタルから解放されて村に帰っていくんだ!!」

雅は一人で喜びを爆発させた!!

「雅〜!!」

茉麻、梨沙子、詩子が茉麻を迎えに来た。

「ノンマル・トルを倒したおかげでクリスタルにされた人々は解放され村に帰って行くわ。」
詩子は雅を抱き起こし、
「さぁ帰りましょ。」

「うん。」
茉麻は、
「雅がんばったね。」
「・・・・・。」
「茉麻・・・。」
「・・・・・。」
「矢島助かったよ・・・」
「!!」
「さあ茉麻森へ帰ろう・・・。」

こうして茉麻は森に帰っていくのでした・・・・・

村から教会の鐘の音が聞こえてきました・・・・・・・・・

258 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:29:38 ID:kcESg4mr0
「・・・・・んっ」

「茉麻起きなさい!!」

「え!!」

「珍しいわね茉麻が寝坊するなんて。」

(・・・・夢?・・・だよね・・・やっぱり・・・・)

茉麻は昨夜の雅との電話のやりとりの後なかなか寝付けなかった・・・。
(夢の中でも夏焼雅は雅だった・・・・。)
「なにぼーっとしているの?」
「!!」
「あーもうこんな時間!! かあさんもっと早く起こしてとゆいたい!!」

259 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:31:27 ID:kcESg4mr0
茉麻はベットから跳ね起き顔を洗いに行った。

「あらなんでこんな所に針葉樹の葉っぱが?」

茉麻が跳ね起きた足下にこの辺には植生していない「針葉樹」の葉っぱが3枚ほど落ちていた。

「懐かしいわね・・・・。」
故郷の北国北海道には針葉樹の木が沢山あった、母はまだみずみずしい葉っぱの臭いを吸い込んだ。

「ああ良い香り、でもこの辺に木あったかしら?」
「・・・・・。」
「まっいいか。」

母は部屋の扉を閉めて2階を降りた。
何の変わりのない忙しい一日の始まりでした・・・・・・・・・・・・・・・。



                                          了

260 :茉麻、森へ帰る・・・:2006/12/17(日) 20:35:47 ID:kcESg4mr0
今回はあとがきを「同創部」の掲示板に書きました。
(たまには使いたかったので)

りしゃす、ごめん。
海賊出せなかった。
いつかチャンスがあったら・・・・。

もうすぐクリスマス

みんなに、
「光とあれ!!」

261 :りしゃす:2006/12/18(月) 16:20:54 ID:PrIsATrxO
イワナ氏乙カーレット!
仕事の忙しさにふりまわされながら文章の持つ『癒やし』の力を痛感しています
俺がもたついている間に2つの物語が終わりました
ホント頑張らないとね
でも急がないよ
海賊は気にしないで^^
音戦は今週歌放送だ楽しみ楽しみ
まあさん昨日いた?
まあと素敵なアクスできた☆カナ
もちろんヲレはあばばったけどねww

262 :松輝夫:2006/12/18(月) 18:54:18 ID:xJ1aYeZ8O
夏紺のソロDVDが

キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!

もっとも、見る時間は当分なさそう…しかも、全員分だからなぁ…。
早いとこ見て、コピーしてからヤフオク出すか…。

>>260
イワナ氏またしても大作おつかれいな!
最近、茉麻森に帰るの意味がようやくわかりました。
だいぶ拘っておられましたが、しかし、こういう切り口は全く想像してなかったお。参考になりますた。
とりあえず、今はお休みくだされ。

263 :ねぇ、名乗って:2006/12/18(月) 19:04:36 ID:lazq2M4b0

りしゃす読んでくれたかな?
色々イベントあるんだね。

「急がない」・・・それでいい・・・・

癒されたのはもしかしてイワナの物語で?
もしそうなら光栄だね。

「MANA様」見てくれた?

いっいや何でもない。^^;




264 :ねぇ、名乗って:2006/12/18(月) 19:12:59 ID:lazq2M4b0

輝夫さん「茉麻、森へ帰る」の意味知ってもらえましたか。
あの板の会話はとてもかわいい笑いだったので是非と思ったんだ。

参考になりましたかね?
ハチャメチャだけどね。

騎士の存在と技は「ファイ○スター物語」の世界観なんだけど
剣士の「武士道」は「司馬遼太郎先生」の「燃えよ剣」での
「土方歳三」だったんだ。

・・・・・・・・・さっさ参考になっなる☆カナ・・・・・・・



265 :まぁ、名乗って:2006/12/19(火) 21:33:50 ID:Fhvlrbmb0
こんばんは
茉作家です…って書いてないのに作家ってのも心苦しいですがw

イワナさん 松さん
暖かいお言葉に感謝しています
戻って来れる暖かい場所があるのは幸せですね
本当はもう少し『泣きごと』を言っていたいところですが
年末の忙しさでそれどころじゃないみたい…でも忙しいのはいい事!今は『うれし泣き』ですw

無名作家さん
ボクもバイク事故で両手首折りました
何が困るって『トイレ』と『お風呂』! 大変だけどジックリ直してまたバイク乗ってね

りしゃすちゃん
1回目終わって探したけど会えなかったね
130番台だったけど西側のステージ最前に行けたので『胸スカ』最高でした
茉麻も佐紀ちゃんもりーちゃんも目の前!
でも一番レスくれたのはセンターのもも! やっぱり嗣永桃子さんは偉大ですw

握手は10番目位だったので結構低速のゆるゆる握手でした
でも茉麻には思っていたこと言えず…『女らしくなった』って褒めちぎろうと思ってたのにwww
変わりにももの髪型を褒めちぎっておきましたw
語るにも書いたけど『ウフフ』が聞けてうれしかったw
ちなみに熊井ちゃんを『カッコいい』って言っちゃったのもボクですw


中野の正月ハロコン参戦する作家さん
お会い出来るといいですね もちろんSSAも参戦しますよ〜松さんw   ではまた…

266 :ねぇ、名乗って:2006/12/19(火) 21:57:25 ID:wOh3M2gM0

忙しいんだね。
物語だけはちゃんと読むように、輝夫さんを誉めて。

泣き言はメールでいつでも聞くしどこの板にいても聞くさ!!
たぶんと言うか絶対イベントで会うことないけどテンションは分かるよ。

この物語で卒業が来たら絶対みんなで会って宴会しよう。
どうかな?りしゃす・輝夫さん・・・・。

ノノl∂_∂'ル <〜ヒックちょっと酔ってる!!♪



267 :シド・りしゃす:2006/12/20(水) 00:11:22 ID:4z3rd3qGO
まあさん俺も西側だったよん^^
最前は推しジャン出来そうになかったんで後ろにいた
茉麻が梨沙子にかぶるかぶるww
でも合間をみて叫んだらりぃちゃんの爆レスを貰え軽く天に召されたw
次こそは言いたい事を言葉にできる自分になるとゆいたい!
言いたい事文章にできるんだからきっと出来るさ!

イワナ氏!俺もみんなと飲みたいよ!
卒業式か・・遠いぃよぉ
正月は中野に遠征なんで作家及び読者の皆様!
どうですかね?ヲフでもしちゃう?ww
イワナ氏は家庭があるし難しいと思うけどできたらお会いしたいなぁ
まあみんなそれぞれヲタ付き合いあるからそんな難しく考えないでね
あくまで提案ですから
あとサイトにお手紙出しといたんで暇があればROMってやってください

268 :松輝夫:2006/12/20(水) 04:43:30 ID:wL1MTAZBO
紺☆バラライカ〜。

おっと、いつの間にやらヲフのお話ですか?
確か、以前B組が卒業したらみんなで、って話があったかと思いますが、それ自体は賛成ですが、そうなるとまだ先になりそうですね。
そういうわけで、その前に、っていうのもいい☆カナ?と思います。

まあさん忙しそうですね。
自分の方もけっこう忙しいですが、何とか仕事の合間に書いてます。
また、まあさんの作品読んでみたいので、時間ができたら戻ってきて下さいね。
戻ってくる場所は自分らが守って待ってますから。

千奈美に、中野は行けるかどうか不明……チケ無いし……。
元旦仕事なら2日か3日のどちらか休み取れると思うので、そしたらヤフオク頑張ろう☆カナ。

269 :ミヤビイワナ:2006/12/21(木) 21:33:14 ID:2nSnE7BX0

年末の忙しい中みんなおつかれ。
体だけには注意してがんばろう。

まだまだ終わらない!!



270 :シド・りしゃす:2006/12/22(金) 00:17:45 ID:CSolBMINO
過疎ってきてるけどイワナ氏に同意!
今はしゃあない!
みんな仕事がんばれ!
俺はもう一仕事だ!
つ か れ た あ

271 :無名作家:2006/12/22(金) 00:40:19 ID:efmgpQVy0
体調はだいぶよくなってきましたが、年末は病院で過ごすことななりました。
今年もみなさんおつかれさまです。
忙しいと思いますが、僕みたいに事故ったりしないように体には気おつけてください
退院したら長編書きたいと思います。


272 :シド・りしゃす:2006/12/23(土) 18:39:45 ID:xX63grvlO
とうとう何もできないまま一週間がたちました
来週くらい仕事が落ち着くと思いますんでまた盛り上げて行きませう

273 :松輝夫:2006/12/23(土) 20:18:46 ID:/xcnPghBO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」

登場人物
平岡圭太郎:佐紀の幼馴染。転校したことにより、佐紀の父、竜二との約束を果たせなかったという負い目を感じている。
清水佐紀 :圭太郎とは幼馴染。父・竜二が脳梗塞で倒れ自殺した後、母・まゆみの虐待を受ける。
清水竜二 :佐紀の父。脳梗塞で倒れ半身不随に。一年にわたる入院生活の末、それを苦に自殺。死の直前、圭太郎に佐紀を託す。
清水まゆみ:佐紀の母。竜二の死後、酒に溺れ佐紀を虐待する。


序文


「君が好きです。」と素直に言えず
夜空の星を眺めて
たぶん渡すことはできないけど
今君に手紙書きます…。


平岡圭太郎は自分の部屋で、引き出しの中にある一通の手紙を眺めていた。
宛名にはこうあった―――「清水佐紀様」。
この手紙を書いたのは、もう二年も前のことだ。
後は切手を貼ってポストに投函するだけだった―――でもできなかった。
きっと、一生この手紙を出すことはできないだろう。
たぶん、自分にはその資格はないと思うから。
圭太郎と佐紀は幼馴染だった。
幼稚園、小学校、そして中学一年の途中で彼が親の都合で転校するまで、ずっと一緒だった。

274 :松輝夫:2006/12/23(土) 20:20:09 ID:/xcnPghBO
別れの瞬間は今でも思い出せる。
「向こうに着いたら…手紙、書いてね。私も絶対返事するから」
目にいっぱい涙を溜めながら、それでも笑顔でそう言った佐紀の顔が今でも目に焼きついていた。
言われたとおりに手紙は書いた、封筒にも入れた、宛名も書いた、しかし…出せなかった。
何度も出そうと思った、でも、結局できなかった。
彼女に何もしてあげられなかった僕に、男同士の約束も守れなかった僕に、この手紙を彼女に送る資格があるだろうか…。
圭太郎は、手紙を眺めながら深いため息をついた。

275 :松輝夫:2006/12/23(土) 20:38:04 ID:/xcnPghBO
まだこのスレは落とさせるわけにはいかない!

というわけで、まだ完成じゃないんですが、少しずつ揚げていきますお。
明日は第一話と第二話を揚げます。

皆さん、お忙しいことと思いますが、体に気をつけて新年を迎えませう。
無名氏は新年も病院ですか?
早く良くなるといいですね。お大事に。

276 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:08:09 ID:AGSCN8+TO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」

第一話 佐紀と竜二


―――2003年5月、足立区立桜小学校6年2組の教室。
「佐紀さぁ、今日も病院行くんだろ?後はやっとくからさ、早く病院に行ってきなよ」
この日の日直である平岡圭太郎は、黒板消しで黒板を拭こうとしている、同じく日直の清水佐紀に声をかけた。
佐紀の父である竜二は、もう五年生の三学期も終わるという3月の初め、脳梗塞で倒れ半身不随になってしまった。
幸い一命は取り留め病院に入院したのだが、その日以来、佐紀は毎日のように病院に通っていたのだった。
「えっ、でも…」
「デモもストライキもないって。おじさん、待ってるんだろ?」
そう言うと、圭太郎は佐紀の手から黒板消しをひったくり、佐紀には届かない高い場所から黒板を拭いていく。
「僕がやっとくって。だいたい、おチビの佐紀には届かないだろ」
相変わらず失礼なヤツ…佐紀は思った。
だいたい、圭太郎にしたところで、男子の中ではそれほど背が高いわけでもないのだが…。
佐紀は、何か言い返してやろうとしたが止めた。
今は、この少しばかり失礼な幼馴染の好意に素直に甘えさせてもらおうと思った。

277 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:10:03 ID:AGSCN8+TO
「後はたいした仕事残ってないから、気にすんなって。おじさんによろしく」
「…うん、ありがと、圭ちゃん」
佐紀は、急いで帰り支度をすると、教室を後にした。
昇降口で靴を履き、校門に急ぐ佐紀は、教室の窓から圭太郎が手を振っているのを見た。
圭太郎に手を振り返し、佐紀は家へ急ぐのだった。

278 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:11:43 ID:AGSCN8+TO
佐紀は、家に戻るとすぐに着替えて、父親の竜二が入院している安井総合病院に向かった。
病室には、母のまゆみの姿もあった。
「お母さん、来てたんだ」
「あら?今日は日直だから遅くなるんじゃなかったっけ?だから早く来たんだけど」
まゆみが意外そうな顔をして聞いた。
「圭ちゃんがね、残りの日直の仕事やっとくから帰っていいって言ってくれたの」
佐紀の答えに素早く反応したのは竜二だった。
「さすが、佐紀の未来のだんな様は優しいな」
「そ、そ、そんなんじゃないんだから!いーーーっつも靴の踵踏んづけてるガサツなヤツなんだから。だ〜れがあんなヤツ…」
顔を真っ赤にして抗弁する佐紀を、竜二は微笑みながら見ていた。
「佐紀、今度圭ちゃんも連れてきてくれよ。俺、最近全然会ってないし。久ぶりに未来の婿殿の顔も見たいからさ」
「お父さん!もう…知らない!私、帰る!」
「おいおい、冗談だってば。またご飯食べさせてくれよ。佐紀は上手だからさ、佐紀じゃないとダメなんだ」
「…ま、そこまで言うんならいてあげてもいいけど」
竜二の言葉に、本当に病室を出て行きかねなかった佐紀も少しは機嫌を直したみたいだった。

279 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:13:44 ID:AGSCN8+TO
「佐紀、次は魚が食べたいな」
「うん…はい、あ〜ん」
佐紀は竜二の望むままに、焼き魚を箸でほぐしてから口元に運んでやった。
「今日の魚旨いなあ。やっぱ食事の時間が一番好きだよ。なんったって佐紀が食べさせてくれるしなぁ」
「佐紀、上手になったわね…」
母がポツリと言った。
それはそうだろう、何しろ、竜二が入院して以来、毎回のように佐紀が食べさせていたのだから。
さすがに最初は上手くいかなかったけど、今ではすっかり慣れてしまったようだった。
「佐紀、いつもありがとう。ホントゴメンな、こんな役立たずの父親で…」
「お父さん?そんなことないよ!それより、早く良くなってね」
「ああ、また良くなったら、佐紀を肩車してやるからな」
「ホント?約束だよ!」
佐紀は、父の肩車から見る風景が大好きだった。
早くまたそんな日が来ないかな、そう思う佐紀だった。

280 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:17:15 ID:AGSCN8+TO
その日の帰り道―――。
まゆみと共に歩く佐紀は、父の病気のこともそうだが、最近のまゆみの様子も気になっていた。
まゆみの表情は完全に疲れきってるように思えたのだ。
「お父さん、早く良くなるといいね」
「…そうね…」
「…お母さん、元気ないね…」
「…大丈夫よ」
「だいぶ疲れてるんじゃない?」
「…大丈夫だから…」
後は無言のまま、二人は家に着いた。
「母さん、もう寝るわ。ご飯、コンビニでなんか買ってきて」
家に着くなり、母はこう言って寝室に入ってしまった。
「…うん…おやすみ」
佐紀は一人ぼっちの食卓で、コンビニ弁当を食べるのだった。
ここのところ、ほぼ毎日こんな感じだ。
『…今はこうだけど、いつかきっと前みたいに三人で楽しく食事できる日が来るよね…』
そう信じて今はひたすら我慢する佐紀だった。
しかし、この後佐紀と家族にはさらに過酷な運命が待っているのだが、佐紀も、その両親も、そして圭太郎も、まだそれを知らなかった。

281 :松輝夫:2006/12/24(日) 01:21:46 ID:AGSCN8+TO
―――十ヶ月後、竜二の病室。
今月で、入院して一年経つことになる。
「う、嘘でしょ…」
佐紀は、信じたくないといった風に首を振った。
母のまゆみは既に知っていたのか、無言を守ったままだった。
顔には生気がなく、目の下にはくまができ、かなりやつれた様子だ―――ここのところ、母がよく眠れていないことは佐紀も気づいていた。
「嘘じゃないんだ。もう、歩けないんだ…お父さん」
竜二は、先ほど言った言葉をもう一度繰り返した。
「いや!また肩車してくれるって言ったじゃない」
佐紀は父の肩車から見える景色を思った―――もう、あんな景色は見れないのだ。
いや、景色なんてどうでもいい、それより、大好きな父がもう二度と歩けないなんて、そんなこと考えたくもなかった。
「佐紀…今度圭ちゃんを連れてきてくれないか?」
「な…こんな時に、冗談は止めて!」
「こんな時だから、だよ。それに、冗談で言ってるわけじゃないんだがね」
確かに、竜二の表情はあまりにも真剣だった。
その表情に気圧されるように、佐紀は頷いた。

第一話 了

282 :松輝夫:2006/12/24(日) 10:59:29 ID:AGSCN8+TO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」

第二話 竜二との約束、そして別れ


翌日、竜二の病室に佐紀と圭太郎の姿があった。
「よく来てくれたね、圭ちゃん」
「あ、あの…お久しぶりです。お加減、どうですか?」
「まあまあだね…佐紀、ちょっと下の売店でジュースでも三人分買ってきてくれないか?」
竜二は佐紀に言った。
「あ、僕が行ってきましょうか?」
「圭ちゃん、いいよ、私が行ってくるから」
佐紀はそう言って病室を出て行った。
「圭ちゃん、いつも佐紀が迷惑かけちゃってるみたいだね」
「い、いえ、そんなことないです」
「圭ちゃん…実は、君を男と見込んで頼みがあるんだ…」
不意に真剣な表情で竜二は言った。
「はぁ…」
男と見込んで、なんてドラマみたいだな、と圭太郎は思ったが、竜二は至って真剣らしかった。

283 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:15:58 ID:AGSCN8+TO
「おじさん、もうダメなんだ。もう歩くこともできないし、この先どうなるかわからない」
「えっ…でも、そんな…」
圭太郎は、何を言えばいいのかわからなかったが、竜二は淡々と続けた。
「それで、だ。おじさんがいなくなった後、君に佐紀のことをお願いしておきたいと思ってね」
「僕に…佐紀のことを…?」
「色々力になってあげてほしいんだ。背伸びする必要はない、圭ちゃんのできる範囲で良いんだけど…」
圭太郎は頷いた―――圭太郎にも、少なくと竜二が冗談で言ってるわけではないことはわかったから。
「ありがとう…ありがとう…あの娘のこと、頼みます」
そこへドアが開いて、佐紀が戻ってきた。

284 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:18:21 ID:AGSCN8+TO
「お待たせ!売店混んでてさぁ、やっと買えたよ〜」
「おお、ありがとな〜。さ、圭ちゃんも好きなの飲んで」
もう、さっきまでの真剣な表情はどこかへ行ってしまい、いつもの竜二に戻っていた。
今までの話は一体なんだったんだろう―――圭太郎は狐につままれたような感じだった。
今思えば、この時、竜二は既に死を決意していたのだ。
だが、それを察するには、この時の圭太郎は幼かったかもしれない。
そしてその翌日、圭太郎は竜二の死を知ることになる。

285 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:20:40 ID:AGSCN8+TO
翌朝、担任教師が教室に入ってきても、圭太郎の隣の席に佐紀の姿はなかった。
佐紀が休むなんて珍しいな、風邪でもひいたか―――圭太郎はその程度にしか考えていなかったが、担任教師は開口一番、こう言ったのだった。
「…昨夜、清水さんのお父さんがお亡くなりになりました。そいうわけで、今日からお休みになります」
級友たちがざわめく教室で、圭太郎はガツンと頭を殴られたような衝撃を感じた。
昨夜って、昨日の放課後に会ったばかりだ…それなら、あの後死んだことになる―――。
そう、あれは遺言だったのだ…今ならわかる、しかし、当時の圭太郎に察しろというのは酷だっただろう。
「…皆さん、清水さんはこれからが大変だと思いますが、皆で支えてあげましょうね…」
担任の話はまだ続いていたが、圭太郎の耳にはほとんど入っていなかった。

286 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:22:22 ID:AGSCN8+TO
当然のごとく、この日の圭太郎は全く授業どころではなく、学校から戻ると、すぐに佐紀の家に行った。
葬儀の準備が業者や近所の人たちの手で行われている最中だった。
「おばさん…あの、その」
玄関で佐紀の母、まゆみが疲れきった表情で圭太郎を迎えてくれた。
「…あら、圭ちゃん、来てくれたの…」
「ええ…あの、佐紀は?」
「…たぶん…自分の部屋じゃない?」
『ちょ、ちょっと…たぶんって…?』
圭太郎は思ったが口には出さず、家に上がると、二階の佐紀の部屋に向かった。

287 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:45:21 ID:AGSCN8+TO
佐紀の部屋のドアは開け放たれていた。
「佐紀!」
圭太郎が部屋に入ると、佐紀は自分の机に向かって立ち尽くしていた。
「圭ちゃん…来てくれたんだ…」
佐紀は圭太郎の方は向かず、そのままの姿勢で言った。
「あ…うん。あの、その…」
「圭ちゃん、ゴメン…しばらく…一人にしてくれないかな…」
「あ…ああ」
圭太郎は頷くと部屋を出た。
階段を降りかけた時、佐紀の部屋から「バン!」という音がした。
圭太郎が振り返ると、佐紀が両手を机に叩きつけていた。
そして、そのままその場に泣き崩れた。
「お父さん、お父さん…」
「佐紀…」
佐紀にかけてやる言葉を、圭太郎はまるで持ち合わせていなかった。
圭太郎は黙って部屋のドアを閉めてやり、階段を下りた。
胸がとても苦しく、そして痛かった。

288 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:47:48 ID:AGSCN8+TO
翌々日の夜、圭太郎の家に佐紀が来た。
佐紀とは、あの後葬式の時にも会ったが、話をすることはできないでいた。
「圭ちゃん、一昨日はゴメンね…でも、来てくれてありがとう。すごく嬉しかったよ」
「…あ、あの…僕にできることがあったら、何でも言ってよ。力になるから…」
佐紀は頷いた。
「ありがとね、圭ちゃん。でも、もう大丈夫だから…明日から学校にも行くから。また明日、学校で会おうね。それじゃ、おやすみ」
小さく手を振って走り去って行く佐紀を、圭太郎はただ見送るしかなかった。
佐紀を見送り自分の部屋に戻った圭太郎は、ベッドにうつぶせに体を投げ出した。
「…全然…大丈夫じゃないじゃんか…畜生!」
もう10年以上一緒にいるのだ、大丈夫か否か、それくらいは圭太郎にもわかる。
「畜生…畜生…畜生!」
圭太郎はシーツをギュッと握り締めた。
何もしてやれなかった、何も言ってやれなかった自分の無力さが悔しかった。
『おじさん…ごめんなさい…』
早くも約束を守れなかった…圭太郎は、心の中で竜二に詫びた。

289 :松輝夫:2006/12/24(日) 11:54:30 ID:AGSCN8+TO
翌日、佐紀は前日の晩圭太郎に告げた通り学校に来た。
また普段と同じ生活が始まった。
今までと違ったのは、父が亡くなった日の担任教師の言葉通り、クラスの皆が佐紀に対して何かと気を遣ってくれることだった。
クラスの皆は優しく、担任の教えを忠実に実行していた。
だが、佐紀にとっては正直ありがた迷惑だった。
佐紀は、変に気を遣うのではなく、普段通りに接して欲しかった。
それに、自分が皆に優しくしてもらえる資格があるのか、佐紀には疑問だった。
父が死んだと聞いた時、もちろん悲しかったが、心のどこかでホッとしている自分がいたのだ。
その理由はわかっていた。
これで毎日病院に行くこともなくなるし、父が倒れて以来、不眠で悩みノイローゼ気味の母も解放されるだろう、これでまた平穏な生活に戻れる…。
そんなことは考えたくもないし認めたくもなかったが、間違いなくそう考えていた自分がいた。
それが佐紀にとっては、自分がとても卑しい人間に思えてたまらなく嫌だったが、悲しい現実でもあった。
そして、その報いというわけでもないだろうが、運命は、佐紀の願った平穏とは程遠い方向へ転ぼうとしていた…。

第二話 了

290 :シド・りしゃす:2006/12/24(日) 23:16:11 ID:fW4wxia7O
今日から執筆開始!
といってもほとんで終わりかけでとまってしまったんでラストずばっと頑張っていきます!
無名氏もカルシウムいっぱいとって元気になるんやでぇ!

291 :松輝夫:2006/12/25(月) 09:03:16 ID:tNAgnwtoO
りしゃす氏お帰り〜。
体育祭のフィナーレ、どうまとめるの☆カナ?
期待して松輝代。

イワナ氏最近来ませんね。
まあさん同様お忙しい☆カナ?

無名氏は早く良くなるといいですね。

皆さん、年末年始忙しいでしょうが、体にはきをつけて頑張っていきませう。

292 :松輝夫:2006/12/25(月) 20:51:05 ID:tNAgnwtoO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第三話 佐紀の傷


2004年4月、佐紀も圭太郎も小学校を卒業し、桜中学に入学していた。
二人とも同じ1年B組で、初めての席替えでも隣の席になった。
もっとも、クジ引きの結果は、本当は違う女子が圭太郎の隣だったのだが、その娘が密かに変わってくれたのだった。
佐紀よりもずっと背が高く、よくしゃべる活発な娘で、初日から笑えない親父ギャグを連発していた―――名前を徳永千奈美といった。
ある日の昼休み、佐紀はトイレにでも行ったのだろうか、席を外している時に千奈美が話しかけてきた。

293 :松輝夫:2006/12/25(月) 20:52:40 ID:tNAgnwtoO
「ねえねえねえ、二人はつきあってるの?」
「な、何だよ急に。別にそういうわけじゃ…ただの幼馴染だよ」
「ふ〜ん…なんだ、つまんないなぁ。隣同士にしておけば、何かと面白いと思ったのにぃ」
「何期待してたんだか…」
圭太郎が呆れたように言うと、不意に千奈美が真剣な顔で、小声でこういった。
「圭ちゃんが幼馴染だから教えてあげるね。あの娘ね…うち、体育の着替えの時に見えちゃったんだけど、体中に傷が…」
「えっ?本当かい、それ」
「うん。まあ、なんでもなければいいけどね。ちょっと気になったからさ」
「そうなのか…ありがとう、教えてくれて」
話を終えた千奈美が、他の女子の集団に移動するのと入れ替わりに、佐紀が教室に戻ってきた。

294 :松輝夫:2006/12/25(月) 20:55:34 ID:tNAgnwtoO
「圭ちゃん、一緒に帰ろうよ」
放課後、佐紀にそう言われて圭太郎は頷いた。
二人は荒川の土手を歩いていた。
圭太郎は、今も千奈美に言われたことがずっと気になっていた。
「…圭ちゃん!」
不意に呼ばれ、圭太郎はびっくりした。
「な、なんだよ…」
「なんだよ、じゃないでしょ!私の話聞いてた?」
「ご、ごめん…」
考え事をしていて全く聞いていなかったので、圭太郎は素直に謝った。
「…ったく、いい加減靴の踵踏むの止めなさいって言ったの!もう中学生なんだし」
「はいはい、わかったよ。うるさいヤツだなぁ…」
「なんか言った!?」
「い〜え、別に…」
圭太郎は、しゃがみこんで靴紐を解いて靴を履き直そうとした。
その時、圭太郎は何気に目に入った佐紀の膝にあざのような傷があることに気がついた。

295 :松輝夫:2006/12/25(月) 20:58:06 ID:tNAgnwtoO
―――こんな傷があったの、気づかなかった…。
圭太郎は、昼休みに千奈美に言われた言葉を思い出していた。
『体中に傷が…』
「ちょっと圭ちゃん?なに人の足ジロジロ見てるのよ!」
佐紀の声がした。
「ったく、やらしいんだから!」
「…佐紀、膝の傷、どうしたんだよ」
立ち上がった圭太郎は、佐紀の小言に取り合わずに聞いた。
一瞬佐紀の表情が変わったのを圭太郎は見逃さなかった。
「な、なんでもないよ。ただ転んだだけ…」
「ホントか?ホントにそうなのか?」
圭太郎は佐紀の肩を揺すった。
「ホントになんでもないから…」
そう言って圭太郎の手を掴んだ佐紀の右手首に、制服の袖から小さな火傷のような傷跡がいくつか見え隠れしているのを圭太郎は見つけた。
「佐紀…なんだよ、これ」
圭太郎は佐紀の右手首を掴みながら聞いた。
佐紀は黙ってうなだれた。

296 :松輝夫:2006/12/25(月) 21:00:59 ID:tNAgnwtoO
「…圭ちゃん、痛いよ…」
佐紀の言葉に、圭太郎は佐紀の右手首を慌てて放した。
無意識のうちに、思わず強く握ってしまっていた。
「…ごめん」
佐紀は無言でうなだれたままだった。
「なあ、何があったんだ?」
「…」
「話してくれよ。僕にできることがあったら…」
「ないよ、そんなの。それに…圭ちゃんには関係ない」
「なんだよそれ…くそっ!」
圭太郎は足元の石を蹴飛ばした。
「…話せなくてごめん。でも、ありがとう、心配してくれて…圭ちゃんの気持ち、嬉しかった…」
「…」
そのまま、二人は無言でまた歩き出した。
「それじゃ…また、明日ね」
「…ああ…」
やがて、佐紀の家の近くに着き、そこで二人は別れた。

297 :松輝夫:2006/12/25(月) 21:04:17 ID:tNAgnwtoO
『いったい何があったんだろう、佐紀のヤツ…なんで話してくれないんだよ…幼馴染だろ、僕たち』
家に戻ってからも、圭太郎は佐紀の傷のことが気になって仕方なかった。
千奈美に言った通り、確かに付き合っているとか、そういう仲ではない。
でも、小さいころから、お互いに何でも打ち明けて、支えあってきた仲のつもりだった。
それなのに、今回に限って話してくれないのはどういうわけだろう。
『僕が男だから?…でも…』
もちろん、男には言えない女だけの事情というものもあるだろう。
だが、あの傷がそうだとは到底思えなかった。

298 :松輝夫:2006/12/25(月) 21:07:46 ID:tNAgnwtoO
虐待―――テレビのニュースでよく耳にするような言葉が頭に浮かんだ。
でも、あの佐紀のお母さんが?
何度も会ったことがあるが、優しくてきれいな人で、自分の母親がこんな人だったらなぁ、と思ったこともある。
まさか……そう思いたい圭太郎だったが、佐紀の父親が亡くなった日のまゆみを思い出す。
確かにあの日は様子がおかしかった、考えたくはないけど、もしかしたら…。
膝の傷はともかくとしても、手首のあの傷、そうでなければ説明できないと思う…。
そして、圭太郎が事実を知るのに、そう時間はかからなかった。

第三話 了

299 :ミヤビイワナ:2006/12/25(月) 22:43:49 ID:3CINOA5T0
輝夫さん今日やっとあなたの作品が読めました。
金曜から昨日まで家を空けてましたが昨日の夜この作品を確認していた。
読むのが「怖かった」・・・・。
だから知っているのに読むのが遅れてレスも遅れた。

誰でもそうだが人は必ずいつか死ぬ。
だからみんなが死と向き合いおじいちゃんおばあちゃん、
そしていつか両親、家族・・・・。

イワナは輝夫さんよりたぶん10歳くらいは年が違うもので
それなりに人と「死別」している。

「舞波」のあとがきに書いた後輩もそうで昨年の話で10歳くらい年が違った後輩だった。

イワナは小学を2回転校している。

幼い頃の友を懐かしくも思うが誰一人今会うこともない。
中学、高校の友もそうだ。

300 :ミヤビイワナ:2006/12/25(月) 22:46:44 ID:3CINOA5T0
イワナは自分が学生時代を過ごした土地からあまりにも遠い
「北の大地」に住む。

片親(父)が10歳の時に死に母は再婚した。
自分は帰る所がない無力な少年だった。

すまない、輝夫さんの物語がくすんでしまうような事ばかり書いて、
何が言いたいかというと人の心に「緊張感」を生む「作品」をあなたは
書いているんだと言いたかったのです。
それは凄い事なんだよ。

あなたがあきらめず書き続ける姿に感動しています、誰でもいつかは星になり
夜空に輝く、生きている「今」を精一杯自分たちが出来る「文章」で
お互い輝こう・・・少なくてもイワナは輝夫さんの姿を輝いていると
感じている。

とにかく惜しみもなく書き続けるあなたに「感服」しているだけのイワナです。

大好きです。

       明日も、
       負けないように泣かないように・・・・・。


301 :体育祭:2006/12/26(火) 01:22:34 ID:x3zjOK/lO
>>218

「お父ーさぁーん!!」

教室の前方の扉が、物凄い音を立てて開いた。
作務衣姿の『遠藤』が、嬉しそうに坂本に近付いて来る。

「11月だと言うのに、相変わらず暑苦しいな。君は。」
坂本はあながち大袈裟ではなく、遠藤を遠ざける様に手を払った。
「水くさいなぁ・・お父さん。」

「だからね、君から『お父さん』だなんて呼ばれる筋合いは、これっぽっちも無いんだがな。」

「まあまあ。いいじゃないですかお父さん!」

30歳を超えているだろう遠藤は、そう言いながら人懐っこい笑顔を見せた。
坂本は半ば呆れた様に、ため息を吐きながら生徒の椅子に腰を下ろす。

302 :体育祭:2006/12/26(火) 01:25:19 ID:x3zjOK/lO
『遠藤』が愛娘の『乙女』に見惚れからというもの、ずっとベタベタと懐いつくる。
一体何を本分として教職に就いているのか、時折問いただしてみたくなるのだが、
一度北先生が、同じ事を試みた挙げ句、朝まで引っ張り回されたらしい事を肝に命じ、なるべく彼の信念を覗き見ない事にしていた。
そしてそれは桜中学教員一同にまつわる『暗黙の了解』でもあった。

「で、なんだね?君は確か、後片付けを任されていたんじゃなかったのかい?」

釘を刺すつもりで坂本は言ったのだが、遠藤は待ってましたと言わんばかりに、おもむろに顔を近づけてきた。

303 :体育祭:2006/12/26(火) 01:28:33 ID:x3zjOK/lO
「いや。それどころじゃないんですよ!」

生徒の間で「濃い遠藤」と称されているだけあって、間近で見ると彼の顔立ちは本当に『濃い』。
「な、なんだね気味が悪いな・・・」
坂本は思わず本音を吐露した。

遠藤はそんな態度にも動じず、デパートの紙袋から「ある物」を取り出した。

「おぉ!そうか!もうそんな季節なんだね!」

坂本はそれが何であるのか、考えるまでも無かった。
綺麗ににアイロンがけされたそれを、大事そうに広げてみる。
色鮮やかな配色が二人の目に飛び込み、淡く、力強い記憶を呼び覚ましていった。

304 :体育祭:2006/12/26(火) 01:53:25 ID:x3zjOK/lO
どっこいっしょ!どっこいっしょ!

ソーラン!ソーラン!

目を閉じると、教え子達の声が鮮明に脳裏に響きわたる。

数々の3B卒業生が、これに袖を通してきた。
兼末健次郎 ヒノケン ヒルマン 鶴本直 ハセケン ミッチー 丸山しゅう・・・

坂本は彼等彼女達の熱と汗の染み着いた法被(はっぴ)をジッと見つめる。

「お父さん!今年もやってくれるんでしょ!?」
「いいや。強制はできんよ。なによりあの子達の意志だよ。」

坂本はそう言いながら、寂しげに法被を折り畳んだ。
「そんなぁ・・・。僕は信じてますよ!
今日のリレーを見させてもらって痛感しました。
こいつらは間違いなく坂本先生の生徒だって!
坂本先生の生徒ならきっとやってくれる筈です!」
遠藤は、熱を帯びた視線を坂本に向けた。

「そうだな・・・。ありがとう、遠藤君。」

坂本は遠藤の肩にそっと手を置き、そのまま何も語らず、教室を後にした。

305 :シド・りしゃす:2006/12/26(火) 02:01:28 ID:x3zjOK/lO
とりあえず揚げてみた!
もうすこしで終わりだと思います

輝夫氏!とても良く練られている文章ですね!
輝夫氏の底力垣間見た気がします
圭太郎が自分を「僕」と呼ぶ所にこの作品の味を感じますよ!

イワナ氏!お仕事乙カーレット!少し文化祭に繋がるような事を書きましたが構想外ならスルーしてやってねw

306 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:28:40 ID:wxVmMF3SO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第四話 発覚


その日、圭太郎は母親の買い物に付き合って、近所にある「スーパーさくら」にいた。
「あら、あれ佐紀ちゃんじゃない?」
母親の指差す先に、確かに買い物袋をたくさん抱えた佐紀の姿があった。
母親に買い物を頼まれたのだろうが、問題は荷物の量だ。
小柄で非力な佐紀にはあまりにも多すぎる量だった。
「母さん、僕…」
圭太郎は母の顔を見た。
その先は何も言わなくても、母はわかってくれていた。
「こっちは母さん一人で大丈夫だから、手伝っておあげなさい」
「うん!」
圭太郎は佐紀の側に駆け寄った。
「佐紀!」
「…圭ちゃん?」
「母さんと買い物にきたら偶然見かけてさ…すごい荷物だね、手伝うよ」
「でも…」
「いいって、気にすんなよ。幼馴染だろ」
「…うん、ありがとう」
圭太郎は、佐紀の手から特に重そうな袋を選んで手に持った。

307 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:30:10 ID:wxVmMF3SO
大量の買い物袋を抱えながら、圭太郎と佐紀はスーパーさくらを後にした。
「…それにしても、重いな…」
「ごめんね、圭ちゃん」
思わず呟いてしまった圭太郎に、佐紀がすまなそうに言った。
「いいっていいって、気にすんな!大丈夫だから」
慌ててそう言ったものの、さすがの圭太郎にも結構重かった。
それにしても、自分が偶然佐紀と出会えてよかったと思う。
ただでさえ、同年代の女の子と比べて非力な佐紀が一人で持って帰れるとはとても思えなかった。
さらに、圭太郎は袋の中身が気になっていた。
一番重いと思われる袋には缶がいくつも入っていて、それはどうやら酒のようだった。
他の袋には、冷凍食品やら酒のつまみが大量に入っているようで、どう見ても夕飯の買い物、という類のものではないと思う。
「佐紀…この買い物、どうしたんだよ?」
圭太郎が訪ねても、佐紀は無言のまま、ただ悲しそうな目で圭太郎を見るだけだった。
『何でそんな悲しそうな目してるんだよ…』
触れない方がいいのかな、そう思った圭太郎はそれ以上深く聞くのを止めた。

308 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:34:13 ID:wxVmMF3SO
ようやく、佐紀の家に着いた。
「圭ちゃん、ありがとう、ここで大丈夫だよ」
「ああ、それじゃ…」
玄関の前に袋を置いて、圭太郎が帰ろうとした時、ドアが開いて
「遅い!いったいいつまでかかってんの!頼んどいたもの、ちゃんと買ってきたの!?」
佐紀の母、まゆみの声だった。
「お母さん…ごめんなさい…」
「ったく、あの程度の買い物にどれだけ時間かけてんだい!」
怒鳴りながら外に出てきたまゆみは、この時、初めて圭太郎が一緒にいることに気づいたらしい。
「あ、あら圭ちゃんこんにちは…」
バツの悪そうな顔でそう言うと、そのまま中に引っ込んでしまった。
その顔は、明らかにしらふではなかった…。
「アハハ…みっともない所見られちゃったね…」
「佐紀…もしかして、虐待…されてるんじゃないのか?」
「そ、そんなんじゃないよ。お母さん、今日はちょっと機嫌悪いみたい、だから…」
「じゃあ、これは何なんだよ!この買い物、それに、この傷!」
圭太郎は、傷跡がまだ残る佐紀の右腕を掴んだ。
腕を掴まれたまま、佐紀は無言でうなだれた。

309 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:38:32 ID:wxVmMF3SO
「この前は転んだなんて言ってたけど、本当は膝の傷だってそうなんだろ?僕、ちょっとおばさんに言ってくる」
家の中に入ろうとした圭太郎の腕を、今度は佐紀が掴んだ。
「待って!」
「何で止めるんだよ!」
「お願い…今日はもうこのまま帰って…」
「佐紀…」
「手伝ってくれたのに、心配してくれたのにごめんね。でも、もう大丈夫だから…」
悲しそうな顔の佐紀に言われ、圭太郎もここは帰った方がいいだろうと思った。
「わかった…それじゃ…」
「本当に、ごめんね。あと…このことは他の誰にも言わないでほしいの。お願い…」
「えっ…だって…」
「お願い、このことは二人だけの秘密にして。そして、できれば忘れてほしい…」
必死で懇願する佐紀の姿を見かねて、ついに圭太郎は頷いた。
「じゃあ、また明日、学校で…」
それだけ言うと、そのまま圭太郎は後ろを振り返らずに自分の家まで駆け出した。
「圭ちゃん…ありがとう…ごめんね…」
走り去る圭太郎の後姿を見送る佐紀の頬を、涙が伝わって落ちていった。

310 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:40:49 ID:wxVmMF3SO
『誰にも言うなって言ってたけど…佐紀は本当にそれでいいのかよ…』
途中で走るのを止めた圭太郎は、歩きながらいろいろと考えていた。
『僕はどうしたらいいだろう…』
心の中で自問自答してみる。
両親に相談してみるか、しかし、誰にも言わないでという佐紀の願いを裏切ることになる。
『おじさん…僕はどうしたらいいですか?』
答えてもらえるわけないとわかっていても、竜二にそう問いかけずに入られなかった。
圭太郎は、あの日死を覚悟した(大人たちの会話から、病気を苦にしての自殺だったことを後で知った)竜二と約束したことを、片時も忘れたことはない。

311 :松輝夫:2006/12/26(火) 05:42:40 ID:wxVmMF3SO
佐紀の父・竜二は、若い頃は渋谷を拠点に暴れまわっていたらしいが、少なくとも圭太郎の知る限りでは、優しくてかっこいい父親だった。
竜二は圭太郎の憧れの存在で、まゆみに対して思った時と同様、あんな人が自分の親だったらなぁ、とも思っていた。
そんな、圭太郎にとって理想的な両親を持ったはずの佐紀が、父親を早くに失い、母親には虐待される…なんという皮肉だろう。
こういう状況で、自分は佐紀のために何ができるだろうか―――。
少年は、彼ができるなりに男同士の約束を果たそうと必死だった。
しかし、考えれば考えるほどに、少年は自分の無力を痛感するのだった。

第四話 了

312 :松輝夫:2006/12/26(火) 08:12:45 ID:wxVmMF3SO
>>300
イワナ氏お仕事おつかれいな!

皆さんの文章に比べたらまだまだだと思うんですが、一応、この素晴らしき良スレの雰囲気を壊さぬよう、それだけを頭に書いてます。
なので、誉めすぎ☆カナ?と思いつつも、嬉しいですね。

イワナ氏も、また新作を期待してもいい☆カナ?
りしゃす氏が繋げてくれてますし。

>>305
りしゃす氏も更新おつかれいな!

次への展開に繋がるように上手く持っていきましたね。さすがです。

りしゃす氏が提示された今回のお題、こう料理してみたけど、どうですか?
ちょっと反則気味だと思いますが…。
最初、書こうと思って煮詰まった時、たまたま流れたあるグループの曲を聴いた時、この話を思いついたですよね。
千奈美に、非ハロプロ系で、確か昨年解散しちゃいましたけど、わかる人いる☆カナ?

313 :ねぇ、名乗って:2006/12/27(水) 00:07:40 ID:5BHdKN900

すぐ落ちるな保全。



314 :シド・りしゃす:2006/12/27(水) 00:43:20 ID:YG5h2bmJO
胸スカVフラゲした!
とりあえず今回クオリティ高い!
過去最高なんじゃないかな?
梨沙子のキスで軽く死にかけたww

315 :ねぇ、名乗って:2006/12/27(水) 09:29:15 ID:5BHdKN900

雅ちゃんはなぜあんなに「かっこいい」のだろう?
運営サイドはわざとなのか?

あの端正の顔にショートのレザーカットと「PV」のライティングにも関わらず黒さが引き立つ髪。
ルックスは音楽なら「スーパーギタリスト」物語なら無謀な「剣士」ってところかな。

往年のハードロックバンド「SHOW-YA 」のスーパーギタリスト「五十嵐美貴(3号)」様を思い出す。
昨年デビュー20周年の昨年奇跡の再結成をしてコンサートが開催。
「奇跡」の一言である。

また関係ない事を書いたな。





316 :ねぇ、名乗って:2006/12/27(水) 16:21:27 ID:5BHdKN900

過去ログに其の5を追加しといたんだが、人間が良くにじみでてるな。
書き込みも自分がどれほど下手か良く分かった(今も上手いとは言えないが)

この数ヶ月で思考は大分開かれたと自分は思っている。
大事な板だな。

ただの掲示板なのに・・・・。



317 :シド・りしゃす:2006/12/28(木) 00:14:30 ID:nvVHAYtqO
イワナ氏!サイト更新乙カーレット!
とりあえず仕事終わりそうにないんで職場からカキコ
みやびちゃんもかっこいいが最近桃子が凄まじくカッコ良くなってきてる気がする
やっぱりアイドルは馬鹿には務まりませんね
それを今回のPVで思い知ったよ!
輝夫氏も順調に書いてるしこのスレは安泰だ!
小説スレだから過疎るのはしょうがない
だけど少しで良いから皆さんの声を聞かせて下さい
また週末にでも揚げますよ

318 :松輝夫:2006/12/28(木) 10:24:08 ID:ZSfs6kZbO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第五話 プレゼント


2004年5月5日。
圭太郎と佐紀は、成田空港を目指し、電車の中にいた。
成田空港は、千葉県成田市にある国際空港で、正式名称を成田国際空港といい、今年の4月1日に今までの名称である新東京国際空港から改称されたばかりだ。
飛行機が好きな圭太郎の夢、それはパイロットになることだった。
そんな圭太郎は、以前から中学生になったらGWに成田空港に見学に行ってみよう、そう思っていた。
羽田空港には何度か行ったことがあるが、成田空港にはまだ行ったことがない。
そして、圭太郎はそれに佐紀を誘ってみた。
一人で行くより二人の方が心強いというのももちろんあるが、圭太郎なりに佐紀のことを考えてのことだった。
―――あの日の後、佐紀は学校では虐待されてるようなそぶりは全く見せなかった。
もともと、佐紀はクラスでは目立たない存在というのもあって、圭太郎を除くクラスメイトは佐紀が虐待を受けてることに全く気づいていないようだった。

319 :松輝夫:2006/12/28(木) 10:25:26 ID:ZSfs6kZbO
だが、佐紀が時折見せる寂しそうな表情、そして普段は目立たないように隠しているとはいえ、膝や手首などに確かにある傷が、虐待が現在進行形であることを示していた。
そこで圭太郎は、佐紀を誘うことで、せめてGW中のほんの僅かな時間でも虐待から遠ざけてあげたい、そう思ったのだ。
佐紀も圭太郎の誘いに応じてくれたので、二人は近所の東武伊勢崎線堀切駅で電車に乗り、途中で京成線に乗り換えて成田空港を目指していたのだった。
圭太郎は、隣に立っている佐紀の方をチラッと見た。
佐紀は、生まれて初めて見る成田の街を物珍しそうに見ていた。
右手首の傷は、包帯が巻かれ、服の袖で隠されていた。
『そういえば、二人だけで出かけるのって初めてだな…』
圭太郎がそんなことを考えていると、車内放送が電車は間もなく目的地の空港第2ビル駅に到着する旨を告げた。

320 :松輝夫:2006/12/28(木) 10:27:06 ID:ZSfs6kZbO
「すごい人だね〜」
佐紀が驚嘆の声を上げた。
無理もない、GWというのもあるのだろうが、見渡す限り、人、人、人だった。
しかも、日本人だけでなく、たくさんの外国の人々の姿もある。
二人が今いるのは、成田空港第2ターミナル三階にある国際線の出発ロビーだ。
二人は、駅の改札を出た後、エスカレーターでここまで上がってきたのだった。
ここは、これから飛行機に乗って海外に行こうという人たちが手続きをする場所だ。
チェックインカウンターの入り口では、飛行機に乗ろうとする人たちのトランクなどの荷物を、係の人が受け取っては側にある機械の中に通している。
「あれ、何?」
「X線の機械だよ。あれで飛行機の中に預ける荷物の中を調べるんだ」
「へえ…」
圭太郎の説明を聞きながら、佐紀がカウンターの中を見ると、大勢の荷物を受け取った人たちが列を作って順番を待っていた。
「ここでさっきの荷物を預けて、搭乗券を受け取る。そしたら、手荷物の検査とボディチェックを受けて、出国審査を受けて飛行機に乗るんだ。そっちには僕たちは入れないから見れないけどね。上に行ってみようか。」
圭太郎の言葉に佐紀は頷き、二人はエスカレーターに乗り込んだ。

321 :松輝夫:2006/12/28(木) 10:28:52 ID:ZSfs6kZbO
四階は「レストラン&ショッピングエリア」と説明されている通り、いろいろな店があり、大勢の人で賑わっていた。
「すごい…空港の中で、何でも揃うんだね」
街中にあるようなマクドナルドがあったり、レストランがあったり、お土産を売ってる店や本屋があったり、電気製品を扱ってる店まである。
「佐紀、こっちこっち」
圭太郎に呼ばれ、佐紀はその後をついていった。
「見学デッキ」と書かれたドアを開けると、エプロンで翼を休める飛行機たちが柵越しに佐紀の目に入ってきた。
その向こうに見える滑走路を、エンジン音を轟かせながら旅客機が飛び立っていくのも見えた。
「こんな近くで飛行機が見えるんだ…」
周りには、佐紀たち同様、飛行機見学に来たと思われる人たちがたくさんいた。
「あれがボーイング747、みんながジャンボって呼んでるやつ。あっちに見える双発機がボーイング777(トリプルセブン)で、さっき離陸していったのがエアバス340で…」
飛行機を指差しながら、佐紀にあれこれ説明してくれる圭太郎の目はとても輝いていた。

322 :松輝夫:2006/12/28(木) 10:30:37 ID:ZSfs6kZbO
正直、佐紀は飛行機のことを説明されてもよくわからないのだが、圭太郎の気持ちだけはよくわる。
あの日から今まで、圭太郎が自分のことを心配してくれていることを佐紀もわかっていた。
今日だって、圭太郎が単に飛行機を見に行くためだけに自分を誘ったわけではないであろうことは察しがついていた―――佐紀だって、圭太郎とは10年以上の付き合いになるのだから。
―――私たちの関係って、なんなんだろう…佐紀は自らに問いかけてみる。
幼馴染…単にその一言で片付く程度の仲ではないと思うが、かと言って、付き合ってるわけでもない…幼馴染以上恋人未満とでも言えばいいのか。
でも、今はそんな関係も悪くないかな、と思う佐紀だった。
その佐紀の目の前で、また一機、旅客機がエンジン音を轟かせながら大空に向かって上昇していった。

323 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:02:18 ID:ZSfs6kZbO
「いや〜、すごいや。来て良かったぁ」
圭太郎は、本当に嬉しそうにそう言った。
二人は四階のベンチに腰掛けて、相変わらず大勢の人で溢れる三階を見下ろしながら、マクドナルドで買ったハンバーガーを食べていた。
「圭ちゃん、ホントに飛行機好きなんだね。パイロットになりたいっていってたもんね。頑張ってね」
佐紀の言葉に圭太郎は首を振った。
「ダメダメ、僕は佐紀と違って頭悪いしさぁ…」
「そんなことないって。これから頑張ればいいじゃん」
「そういう佐紀は、ダンサーになりたいって言ってよね」
「そうだよ。そしたら、圭ちゃんの飛行機に一番に乗ってあげる。だから、頑張って」
―――僕が励ますつもりが、逆に励まされちゃったか…圭太郎は思わず苦笑する。
でも、こうしている間くらいは虐待から離れていられるのだから、それでいいのかもしれない。

324 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:04:28 ID:ZSfs6kZbO
「そうだ…佐紀、渡したいものがあるんだ」
そう、今日佐紀を誘ったのにはもう一つ目的があった。
圭太郎は、ポケットから小さな紙袋を取り出すと、佐紀に差し出した。
「ちょっとくしゃくしゃになっちゃったけど…」
「もう、相変わらずガサツなんだから…でも、ありがと。開けていい?」
佐紀の聞かれ、圭太郎は頷いた。

325 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:06:05 ID:ZSfs6kZbO
紙袋の中に入っていたのは、二つの小さな白いリストバンドだった。
「…圭ちゃん?」
「たいしたもんじゃないけど…包帯巻くよりはいいかな、と思ってさ。いつも佐紀の側にいてはあげられないから、せめてお守り代わりに、って思ったんだ…」
「…圭ちゃん、ありがとう。嬉しいよ、本当に…」
不意に佐紀は立ち上がった。
「ゴメン、圭ちゃん、ちょっとトイレ…」
「うん」
佐紀はトイレに向かって駆けていった。
この時、佐紀の目は少し潤んでいたのだが、圭太郎には見えなかった。
少しして、佐紀は戻ってくると
「見て見て…ほら」
圭太郎に向かって右腕の裾をまくって見せた。
右手首には、さっき贈ったばかりのリストバンド―――。
「ありがとう、圭ちゃん。もう私、一人じゃないね。また明日から頑張れるよ」
そう言うと佐紀は、真新しいリストバンドを愛しそうに撫でるのだった。

326 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:12:34 ID:ZSfs6kZbO
まだだ、まだ落ちてはいかん!作品を揚げ尽くすまでは!!

というわけで揚げてみました。


イワナ氏サイト更新乙でした。
早速見たお。「茉麻森に帰る」をまた改めて読み返しちゃいました。

りしゃす氏もお仕事乙でした。
あんな時間でもお仕事ですか。
体に気をつけて頑張ってくだされたし。

327 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:20:29 ID:ZSfs6kZbO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第六話 そっと口づけて ギュッと抱きしめて


圭太郎は、佐紀を送って彼女の家の前まで来ていた。
「すっかり遅くなっちゃったな…」
地元に戻ったころには、辺りはすっかり暗くなってしまっていた。
「ま、しょうがないよ。それより、今日はありがとう。すごく楽しかったよ」
「僕の方こそ、ありがとう。こんな遅くまで付き合わせちゃってゴメン。じゃあ、また…」
その時だった。
ドアが開いて、凄い形相のまゆみが家から出てきた。
先日同様、今も酔っているようだった…。
「佐紀!こんな時間まで何してたんだい!」
叫ぶなり、佐紀の頬に平手が飛び、佐紀は避けることなく、それを受け止めた。
「おばさん!」
圭太郎は思わず叫んだ。
「佐紀は悪くない!ぶつなら僕にしてください!!」
圭太郎は、佐紀を庇うように間に割って入った。
まゆみは怯んだような表情になると、そのまま家に引っ込んでしまった。

328 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:23:03 ID:ZSfs6kZbO
「ゴメン、僕のせいで…」
圭太郎の言葉に、佐紀は首を横に振った。
「違うよ、圭ちゃんは悪くない…圭ちゃんには感謝してるんだよ?さっきも言ったでしょ、今日は楽しかったって」
「でも…」
佐紀のためにと思ってやったことだったが、結局彼女のためにはならなかったのではないか、圭太郎はそう思わずにいられなかった。
心がとても痛かった。
「なあ…おばさん、何で変わっちゃったんだ?」
佐紀は悲しそうな表情のまま、無言だった。
「佐紀…僕にできることは何もないのか?」
「圭ちゃん…今日はもう遅いから、早く帰った方がいいよ…おじさんもおばさんもきっと心配してるよ」
佐紀は、圭太郎の問いかけに答える代わりにそう言った。
「佐紀…」
「私なら大丈夫だよ、もう一人じゃないし」
佐紀は右手首のリストバンドを見せながら、圭太郎に微笑んで見せた。
「圭ちゃんのおかげで、今日からまた頑張れるよ」
「わかった…じゃあ、僕、帰るよ…」
「…圭ちゃん、ちょっと待って」
圭太郎が歩き出そうとした時、佐紀に呼び止められた。

329 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:25:26 ID:ZSfs6kZbO
「何?」
圭太郎は立ち止まって振り返った。
「目…瞑ってくれる?」
「へ?」
「いいから…早く…」
佐紀に言われるままに圭太郎が目を閉じると、やがて何か柔らかいものが圭太郎の右頬にそっと触れた。
「!」
「今日の、お礼…その…いろいろ、ありがとう…」
「佐紀…」
次の瞬間、圭太郎は佐紀の華奢なギュッと体を抱きしめていた。
佐紀は一瞬体を固くしたが、抗うことなく圭太郎に身を任せた。
どのくらい抱き合っていただろうか、やがて圭太郎は佐紀の体を離した。
「…ゴメン」
「ううん、いいの…」
「…じゃあ、僕、帰るよ…」
「うん、気をつけて。また明日、学校で会おうね。おやすみ」
佐紀は、そう言うと家に入り、ドアを閉めた。

330 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:29:38 ID:ZSfs6kZbO
「今日の、お礼…か…」
家への帰り道を歩きながら、圭太郎は一人呟いてみた。
何となく、右の頬に軽く手を当ててみる。
右頬には、まだ佐紀の唇の感触が残っているような気がした。
そして、思わず抱きしめてしまった佐紀の体の感触も、また両手にはっきり残っていた。
あんなことをしたのは初めてだったが、あの時抱きしめた佐紀の体は、外から見るよりも細くて、強く抱きしめたら壊れちゃうんじゃないか、そんな感じがした。
そんな佐紀が、圭太郎はとても愛おしかった。
佐紀のことをこんな風に思うのも初めてだった。
そして、さっき感じた心の痛み…。
圭太郎はようやく気づいた―――僕は佐紀のことが好きなんだ、と。
佐紀がどう思ってくれているか、それは圭太郎にはわからない。
だが圭太郎にとって、今や佐紀はただの幼馴染以上の存在になっていた。
佐紀は僕にとって一番大切な人―――その人を、自分は、どうやって守ってあげられるんだろうか…。
この問いかけを、今日まで何回繰り返しただろう、そして、結局最後はいつも同じ答えに辿り着くのだった。
『僕は…無力だ…』

331 :松輝夫:2006/12/28(木) 11:31:51 ID:ZSfs6kZbO
翌朝、GW明けの荒川の土手は、久しぶりに学校へ登校する桜中学の生徒でいっぱいだった。
大勢の生徒に混じって土手を歩く圭太郎は、後ろから声をかけられた。
「圭ちゃん、おはよ!」
佐紀だった。
「ああ、おはよう…」
「どうしたの?元気ないぞぉ。寝不足?」
そう言う佐紀は、ずいぶん元気そうだった。
右手には、制服の袖から昨日贈ったリストバンドが見え隠れしていた。
「いや、別にそういうわけじゃ…」
昨夜のことを思い出すと、何となく佐紀の顔を見るのが照れくさいような、気まずいような、そんな感じがする圭太郎だった。
―――二人は荒川の土手を並んで歩いていた。
「昨日はありがとう。楽しかったよ。また連れてってね」
「ああ…また行こうか」
しかし、この二人にその機会が二度と訪れることはなかった。
この時、別れの瞬間はジリリと近づいていたのだった。
圭太郎と佐紀が一緒に過ごせる時間は残りわずかだったが、圭太郎も佐紀もそのことをまだ知らない―――。

第六話 了

332 :ねぇ、名乗って:2006/12/28(木) 12:53:52 ID:HQC/g5lp0

レスの数が板の決定的な能力差ではない!!
「見せてもらおうか・・作家の能力とやらを・・」

輝夫さん、佐紀ちゃんを本気で助けたいとこの作品が始まった頃から思い始めたんだ。

「自分に出来るだろうか?」
自問自答だよ。

友理奈にも舞波が乗り越えたような形で向上と成長をうながしたい。

梨沙子ちゃんの運命も助けたい。

「Dear地球様・・・」
ある少女の生き様にいい年のイワナは頼ってみるつもりだ・・・・。


333 :無名作家:2006/12/28(木) 13:32:16 ID:1d2dumYA0
久しぶりです
クリスマスは病室で2ちゃんねるシアターを見てました。
遅くでも2月初めで退院できるというので退院できたら長編の続きかくので
楽しみにしていてください。

松輝夫さん
続きを早く読みたいです!!応援してるのでがんばってください!!!

334 :ねぇ、名乗って:2006/12/28(木) 14:33:28 ID:kmzJYOuvO
333

335 :シド・りしゃす:2006/12/28(木) 15:01:37 ID:nvVHAYtqO
輝夫氏あんまり真っ昼間から泣かさないでくださいねw

336 :松輝夫:2006/12/28(木) 15:27:50 ID:ZSfs6kZbO
このスレは落ちないわ。私が守るもの。


イワナ氏、次回作は近しと見ていいの☆カナ?
佐紀タソを救ってあげたいのは自分も同感です。
イワナ氏がやってくれるなら期待して松輝夫!

無名氏、まだ病院です☆カナ?
どうやら長引いているようですが、お大事に。
新たな作品を期待して松輝夫!


千奈美に、自分は煮松輝夫…。
今年中に終わらせるはずだったのに…。

337 :松輝夫:2006/12/28(木) 15:34:44 ID:ZSfs6kZbO
りしゃす氏、自分もりしゃす氏やまあさんの文章で何度も涙腺を刺激されたんで、たまには自分が泣いてみるのもいいと思ふお。
それはおいといて、自分が書いたもので泣いてくれる人がいたなら嬉しいお。
リストバンド、ああいう使い方しちゃったけど、どう☆カナ?
思うところを聞かせてくれたら嬉しい☆カナ。

338 :ねぇ、名乗って:2006/12/28(木) 15:40:59 ID:HQC/g5lp0

出資者は無理難題をおっしゃる
(0087年3月下旬から4月上旬 アンマンにて)

煮詰まってるの☆

うんうんそういう時間が実は一番大事ですね。

自分はすでに「冬休み」に入り(冬休みがある仕事って・・・)
今日一日原稿を書いています。

りしゃす・は仕事なのにごめんなさい。

りしゃす、イワナが言うのも何だが仕事が充実するとやっぱり作品を書きたくなると思う。
仕事が煮詰まると板と作品が読みたくなる。

体に気をつけてがんばろうね☆

輝夫さんまだ3日ある・・・やってみる?

31日はカウントダウン後板に来ようと思う。

佐紀ちゃんを助けるには登場人物全員の力が必要だな。

またか・・・ってネ☆



339 :シド・りしゃす:2006/12/29(金) 01:59:33 ID:DTboDb6WO
ただいま・・・orz

340 :松輝夫:2006/12/29(金) 02:08:06 ID:iS3YlVh7O
りしゃす氏……

州*‘ o‘リおかえりー

こんな時間まで……乙でした。
ゆっくり休んで下さい。


イワナ氏
確かにあと三日もあるけど、年内に終わらせることに拘るのは止めときます。
時間をかけても、自分が納得できるまで練り上げて書くつもりです。

341 :シド・りしゃす:2006/12/30(土) 01:16:56 ID:yxLhKFIZO
無事?仕事ヲサメ!
とりあえず6日間はヲタヲタできる!
体育祭書かなきゃ!
同時に胸スカフリコピしなきゃならねぇ!

342 :まぁ、名乗って:2006/12/30(土) 01:40:03 ID:H1ZQ2rHu0
みなさんこんばんわん

りしゃすちゃん…みや&れいなをちょいとお借りしますよ
いい加減書き出しますわんw

343 :シド・りしゃす:2006/12/30(土) 02:31:44 ID:yxLhKFIZO
まあキタ━━━━(゚∀゜)━━つ!!



皆さん来ましたよww
台詞の錬金術師こと茉作家の妙技を味わいやがれっ!


とハードルを上げてみるww

とりあえず2日3日参戦ケテーイ♪
できたら馴れ合いヨロ!

344 :松輝夫:2006/12/30(土) 04:29:00 ID:1QvmLOV/O
从o゚ー゚从まあさんおかえりー

州*‘ o‘リりしゃす氏お疲れー


やっぱり、オリメンあってのこのスレですから。
自分はお二人の文章を読んだからココにいるわけでして。
そのお二人と同じ場所で文章を書けるのが一番嬉しい。
美貴様に憧れて娘。に入った小春みたいなもんですね。
そうそうわけで、これから一緒に頑張りませう。

千奈美に、自分も2日参戦します。
新年早々小春とその他大勢に会える〜。
一応、イチ押しはれいなのはず……。
それはさておき、もし交流可能でしたら、よろしくお願いしますm(_ _)m

345 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2006/12/30(土) 11:45:29 ID:H1ZQ2rHu0

丹下の屋形船がある荒川の船着場まで全力で走ってきた雅は
息を切らしてスポーツバッグの中にある船の鍵を探していた。

「どこいったんだよ…」

なかなか見つからない鍵と白い塊を着飾った不自由な手に苛立っていた。
そんなギブスを撒かれた自分の手が小刻みに震えているのが分かった。

『…落ち着け 落ち着けみやび』

そう自分に言い聞かすと、勢い良くバッグを返して中身を全部撒いた。

「あった!」

桟橋に散乱した荷物の中から鍵を拾うと錆び付いた鍵穴に挿した。
だいぶ草臥れた鍵穴は回すのにコツがいる。
丹下に教わったのを一つ一つ確かめるように、雅は指先で鍵を回した。

立て付けの悪いドアを開けると、厨房の脇にある小さな引き出しに駆け寄る。
そして4段目の引き出しを開けると、中から白い封筒を取り出した。

「これだ!」

雅は封筒の中から丁寧に折りたたまれた一枚の紙を取り出し静かに広げた。
そこには、小さな字で名前と電話番号が書かれてあった。

346 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2006/12/30(土) 11:46:50 ID:H1ZQ2rHu0

雅は携帯電話をポケットから出すと、大きく深呼吸をして
紙に書かれている電話番号を慎重に押し、誰もいない船内で独り言を呟いた。
「間違って…ないよね」
表示された番号を確かめると、再び深呼吸をして通話ボタンを押した。
とても長い無音の後、漸く呼び出し音が鳴った。

「もしもし」

電話に出たぶっきら棒な男の声に雅はたじろいだ。
「もしもし だれ?」
「あっ あのう…」
なかなか言葉が出ない…雅はとっさに目の前の棚から
オレンジジュースと栓抜きを取ると、ビンの蓋を急いで開けた。
勢い良く弾かれた蓋は大きく飛んで床の上で乾いた音を発てた。
秋の日を浴びて生温くなったオレンジジュースを雅は落ち着きを取り戻すようにゆっくりと口にふくんだ。

「もしもし」

「あのう 私、夏焼 雅って言います はじめまして」

「あっ はい」

「藤原 真青(まさお)さんの携帯ですよね」

その問いかけに男が少し驚いたのが電話越しに分かった。
「そうだけど…何かご用ですか」
「丹下…じゃなくて あの 藤原さんの事で話が…」
突然の電話で久しぶりに聞いた『丹下』という響きに男は困惑した。

「あの人に何かあったんですか…」

347 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2006/12/30(土) 11:48:31 ID:H1ZQ2rHu0

〜 その一時間前 〜

雅は体育祭の話題で盛り上がるクラスメイトの輪に入れず
一人で下校しようとそそくさと靴に履き替えていた。
運動は得意なのに、怪我の所為で何も活躍できなかった。
下駄箱から出てきた真っ白なままのスポーツシューズは、気持ちを一層虚しくさせた。

ため息交じりで校庭に出た雅は、聞き覚えのあるスクーターの音に気が付いた。
『れいな先輩のバイクの音…』
そう思ったのと同時にれいなのスクーターが学校の前の道に曲がってくるのが見えた。
『やっぱりそうだ!』
聞き当てた事に得意そうに笑うと、少し早歩きで校門に向かった。
れいなのスクーターはぐんぐんスピードを上げてゆく。
『あれ? 通り過ぎちゃうかも』
そんな雅の考えを余所に、スクーターはそのままの速度で校庭に入ってきた。
校門の近くにいた男子生徒が慌てて避ける。
れいなはお構いなしに校舎に近づくとありったけの大声で叫び始めた。

「夏焼!夏焼雅ぃ!みやびーっ」

自分のことを呼んでいるれいなに驚き、雅は出来るだけ大きく手を振って叫んだ。

「れいなせんぱーい」

その声に気付いたれいなは素早く向きを変えると、雅に向かってスクーターを走らせた。
自分に向かって突き進んでくるれいなを雅は静かに見ていた。

れいなのスクーターは強く掛けられた前輪ブレーキの所為で後輪を少し持ち上げて止った。
その後輪が地面に着地するのを待たずに、れいなはスクーターから手を放して雅に駆け寄った。
支える主を失ったスクーターは『カシャン』と乾いた音を立ててその場に倒れた。

348 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2006/12/30(土) 11:49:43 ID:H1ZQ2rHu0

駆け寄ったれいなは、雅の両肩を掴むと力なく俯いた。
「どうしたんですか?」
れいなはその言葉に答えず俯いたままだった。
ただその状況が普通ではない事は分かった…何かあったんだ

「れいな先輩!何があったんですか!」

雅は肩を掴んでいるれいなの手を握り締め言った。
その強い口調に、れいなは漸く顔を上げた。

雅はれいなを見て驚いた。
いつだって強気で いつだって笑顔のれいなが・・・ 泣いていた

「どうしたんですか先輩!」

「おっちゃんが 丹下のおっちゃんが事故ったんだ…」

そう言うと再び俯いた。
瞳からぽたぽたとあふれ出た涙が足元を濡らしていた。

「もう駄目かもしれない…」

「そんなあ・・・」

胸の鼓動と共に、目の前が白くなっていくのが分かった。
混乱する頭と目の前に白さで、突きつけられた現実と向き合えなかった。

もう駄目かもしれない…

ただこの言葉だけが、受け入れたくない現実を示す残酷な言葉だった。

349 :まぁ、名乗って:2006/12/30(土) 12:23:45 ID:H1ZQ2rHu0

というわけで『鬱』展開始動ですw
まあ夏辺りから考えていた構想なんで勘弁してね

>>343
コラー!!ハードル上げるなぁあwww

>>344
いやいや 勿体無いお言葉

昨日、前スレから改めて他の作者さんの作品を読み直したんですがね…面白い!
なんだろう・・・引き込まれちゃうんです
でもね・・・『おうおう! 悔しいじゃねーかよ!』
なんて思いも出てくる訳ですよw
皆さんの作品はホント良い刺激です。
まあいつも通り『だらだらうp』ですがどうかご勘弁をw

中野は2日参戦です
是非是非馴れ合いましょう
松さんとは初めてですね りしゃすちゃんとも集い以来かな…楽しみにしてますよぅ

350 :まぁ、名乗って:2006/12/30(土) 13:47:25 ID:H1ZQ2rHu0
ふと読み返して気になりました

無名作家さん…事故で入院して大変な時にこんな展開でごめんね
どうしてもこのタイミングで書きたいのでご勘弁を (*_ _)人ゴメンナサイ

351 :松輝夫:2006/12/30(土) 16:01:47 ID:1QvmLOV/O
昨夜、見直してて気づいた…第五話一ヶ所抜けてるお。大事な部分なのにorz
そういうワケで、>>325>>327の間に、以下の文章が入りまふ…。



その後、二人はもう一方の第1ターミナルに移動した。
二つのターミナル間は無料のバスで結ばれており、10分程度で移動できる。
第2ターミナルの四階同様、第1ターミナルの四階と五階にも多くの店があり、いろいろなものが売っている。
そして、五階には第2ターミナル同様見学デッキがあり、そこにも多くの見学者がいた。
あちこち見て回るうちに、時間はあっという間に過ぎていった。
「そろそろ帰ろうか」
圭太郎の言葉に佐紀は頷き、二人は電車に乗るためにエスカレーターで地下へ向かおうとした。
今日という日が、佐紀にはとても短く感じられた―――やはり楽しい時は、時間が過ぎるのを早く感じるのだろう。
楽しかった今日の思い出、そしてお守り代わりにくれたリストバンド―――佐紀にとって、どちらも最高のプレゼントだった。

352 :松輝夫:2006/12/30(土) 16:09:11 ID:1QvmLOV/O
「…圭ちゃん、今日は私に大切なのものをたくさんくれたね。今日はすごく楽しかったし、嬉しかったよ。ありがとう」
そう言ってから振り返った佐紀は、圭太郎が立ち止まってある方向をひたすら凝視しているのに気づいた。
「…圭ちゃん?」
「やっぱCAさんっていいなぁ。美人だし、スタイルいいし、憧れるなぁ…で、何か言った?」
次の瞬間、佐紀は圭太郎の足を思い切り踏んづけていた。
「痛ッ!な、何すんだよ〜」
「知らない!」
さっさと歩き出す佐紀を、圭太郎が慌てて追いかけてくる。
「何怒ってんだよ〜」
全く、人の気持ちも知らないで…まあ、そこが圭太郎らしくていいかもしれないが。
それにしても、こんなに楽しい一日は久しぶりだった―――そろそろ機嫌直してあげてもいいかな、歩きながらそう思う佐紀だった。

第五話 了


以上です。アホやってもうた…。

353 :松輝夫:2006/12/30(土) 16:12:16 ID:1QvmLOV/O
>>349
まあさん復活おめ!
多くの読者が待っていたはずです。かく言う自分もその一人ですが。
鬱展開といっても、人生楽しいことばかりではありませんから、小説の中でもそういった展開はまた必要でしょう。
それより、久ぶりにまあさんの文章が読めることが嬉しいですお。
今後の展開に期待して松輝夫!

ノリo´ゥ`リ2日よろしくですぅ。

354 :松輝夫:2006/12/30(土) 19:36:10 ID:1QvmLOV/O
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第七話 涙


5月も半ばの金曜日の夕方、平岡家の食卓―――。
「う、嘘だよね…」
その日の夕飯の時間、圭太郎は両親から父親の仕事の都合で北海道に引っ越すことを告げられた。
「もう決まったことなんだ、仕方ないんだよ」
「そ、そんな…」
圭太郎はショックのあまり、その後の言葉も出なかった。
佐紀のことが頭に浮かんだ。
何もしてやれないまま、離れ離れになるしかないのか…。
「辛いとは思うけど、仕方ないんだ…すまない」
「父さん…」
父に本当にすまなそうに言われると、圭太郎ももはや何も言えなかった。
「それで、いつ…」
「引越しは29日の土曜日にしたいと思ってるんだ」
『もう二週間しかないじゃんか』
圭太郎は唇を噛んだ。
「圭太郎…もう残された時間は少ないわ。準備、ちゃんとしておくのよ」
さらに母にそう言われ、圭太郎も頷くしかなかった。

355 :松輝夫:2006/12/30(土) 19:38:05 ID:1QvmLOV/O
部屋に戻った圭太郎は、そのままベッドに倒れこんだ。
「佐紀…」
さっき、父に引越しのことを告げられた時、真っ先に思ったのは佐紀のことだった。
このまま引っ越したら、佐紀はどうなるんだろう…。
そして、佐紀の父・竜二と交わした約束は…。
何とかできないのか、圭太郎は考えてみた。
しかし、中学一年生の圭太郎が一人でこの町に残れるなど、有り得ない。
仮に残ったとして、子供が一人、どうやって生活できるだろうか。
あいにく、近場に親戚がいるわけでもない。
いくら考えても、いい考えが浮かんでくるわけはなく、結局またしてもお決まりの答えを突きつけられるのだった。
『僕は無力なんだ…』
約束も果たせず、大切な人も守ることも、いや、側にいてあげることすらできないんだ…。
「畜生…畜生…畜生!」
圭太郎は静かに泣いた。
涙が止まらなかった。

356 :松輝夫:2006/12/30(土) 19:39:32 ID:1QvmLOV/O
その日から、圭太郎は母親に言われたとおり、少しずつ引越しの準備を始めた。
準備はけっこう大変な仕事だったが、圭太郎にはさらに大変なことが待ち受けていた。
―――佐紀には何て言おう…。
もちろん黙っていてもいずれはわかることだが、自分で告げたかった。
しかし、すぐに言うだけの勇気もなかった。
何日か悩み、迷った挙句、ようやく圭太郎は佐紀に打ち明ける決心をした。
その日の放課後、圭太郎は佐紀を屋上に呼び出した。
「何、話って?」
「…」
「どうしたの?黙ってたらわからないぞ?いくら幼馴染だからって、圭ちゃんのこと全部わかるわけじゃないんだからさ」
いざ、佐紀を目の前にすると、圭太郎の決意はあっさりとぐらついたが、しかしこのまま何も言わずに済ますわけにはいかなかった。
「佐紀…あの…実は、僕…引っ越すんだ。今月の29日に」
ようやく告げた圭太郎に向かって、佐紀は頷いた後こう言った。
「うん、知ってる」

357 :松輝夫:2006/12/30(土) 19:42:30 ID:1QvmLOV/O
「えっ?なんで…」
「ゴメンね。この前おばさんと会った時に、聞いちゃった。おばさんにね、圭ちゃんから引越しの話聞いてる?って聞かれたから、聞いてないって答えたら教えてくれたの」
「そうだったのか…」
「それにしても、いつ聞かせてくれるか待ってたんだけど、ずいぶん時間かかったね」
佐紀の言葉に、圭太郎は少しムッとする。
「…悪かったな」
「まあ、仕方ないじゃない。おじさんのお仕事の都合なんでしょ?」
「僕は…行きたくない。佐紀と離れたくない」
圭太郎の言葉に、佐紀は軽くため息をつくと言った。
「…圭ちゃん、わがまま言わないで。私たち、子供なんだよ。子供にはどうにもできないことがたくさんあるってこと、圭ちゃんだってよくわかってるでしょう?仕方ないよ…」
「じゃあ、佐紀は寂しくないのかよ!僕がいなくなってもいいのかよ!」
次の瞬間、佐紀の平手打ちが飛び、圭太郎の左頬が「パン!」と乾いた音を立てた。
「!」
「バカなこと言わないでよ!私の気持ちもわかっていないくせに…」
この時、佐紀の目に涙が溢れているのを圭太郎は見た。

358 :松輝夫:2006/12/30(土) 19:45:02 ID:1QvmLOV/O
「…私だって寂しいよ!お別れしたくないよ!でも…だったら、私が行かないで言ったら行かないですむの?」
「…」
「圭ちゃんには、私と違ってあんな良いお父さんもお母さんもいるじゃない。それってすごく幸せなことなんだよ」
佐紀の最後の一言は、さっきの平手打ちよりも痛かった。
『なんて僕はダメなヤツなんだろう、佐紀のことを考えているつもりで、佐紀の気持ちを全くわかってなかった…』
そう、父親を既に亡くし、母親からは今も虐待を受けている佐紀からすれば、圭太郎の両親がどんなにうらやましく見えていただろうか…そして、にもかかわらずわがままを言う自分のことは…?

359 :松輝夫:2006/12/30(土) 20:27:53 ID:1QvmLOV/O
「だから、わがまま言っちゃダメだよ…」
そう言うと、佐紀の目から涙がこぼれ落ちた。
圭太郎は、ハンカチを取り出すと、佐紀の涙を拭ってやった。
「…泣かないって決めてたのに…ダメだね、私」
「佐紀…」
「ゴメンね、ぶったりして」
「いや…僕の方こそゴメン。佐紀の気持ち、全然わかってなかった。最低だよ、僕は…」
「圭ちゃん…」
佐紀は圭太郎の胸に飛び込んで泣いた。
圭太郎は、その佐紀の体をしっかりと抱きしめた。

360 :松輝夫:2006/12/30(土) 20:30:07 ID:1QvmLOV/O
―――圭太郎と佐紀は、並んでフェンス越しに校庭を眺めていた。
圭太郎が心配なのは、自分がいなくなった後の佐紀のこと―――もちろん、自分がいたとしても何かしてあげられるわけでもないが、しかし支えが完全に外れてしまった時、佐紀は一体どうなるだろう?
「なあ、佐紀…」
「私のことなら心配いらないよ。圭ちゃんとお別れするのは寂しいけど…でも、圭ちゃんが力をくれたから頑張れるよ」
佐紀は右手のリストバンドを見せて微笑んだ。
「だから、心配しないで…ね?」
「…佐紀…僕、おじさんと約束したんだ」
圭太郎は、竜二が亡くなる直前に交わした約束のことを佐紀に打ち明けた。

361 :松輝夫:2006/12/30(土) 20:32:02 ID:1QvmLOV/O
「そっか…お父さんらしいな」
「おじさんとの約束も全然守れないまま、僕は引っ越すんだ…」
「違う、違うよ圭ちゃん。圭ちゃんは私のことちゃんと守ってくれたよ。お父さんだってきっとわかってる。約束をちゃんと守ったんだから、胸張っていいんだよ?」
「佐紀…」
「でも、一つだけ聞きたいな…もし、私のお父さんとの約束が無かったとしても、私のこと守ってくれた?」
「…当たり前だろ」
「…ありがとう、圭ちゃん」
圭太郎は、何も言わずに佐紀の体を抱きしめた。
お互い、相手の感触を自らの体に刻み込もうとでもするかのように、二人はしっかり抱き合った。

第七話 了

362 :シド・りしゃす:2006/12/31(日) 00:21:54 ID:VVOx+xqQ0
うわっ・・・さっき起きたorz
どんだけ寝たんだオレは・・・・まあさんも始動したことだしオレはうれピーンク!ですw
この話は体育祭後の話なのかい?そうなら少しこっちも作り直すね!

363 :まぁ、名乗って:2006/12/31(日) 02:52:30 ID:TEwrXU8o0
>>362
作り直しスマソ

一応体育祭の日の放課後設定
みや&れいな意外はまだ出さないので他メンはお任せしますよ


364 :シド・りしゃす:2006/12/31(日) 15:09:23 ID:ariAlZDuO
まあさんのおかげwで小説のネ申が降りてキタ━━━━(゚∀゜)━━っ!!なんかAAへんだけどまぁいいや;
多分ヲレ的にかなり満足の逝く〆だなこりゃ
では体育祭をお楽しみくださいませ!

365 :体育祭〜砂煙が目に染みる:2006/12/31(日) 15:10:55 ID:ariAlZDuO
「結局、みやに言えたの?あのこと。」

千奈美は道端に落ちている、ペットボトルのキャップを転がしながら、茉麻に尋ねた。
風を遮る物が何もない荒川の土手は、冷たい風が容赦なしに吹き付けている。

「・・・言えなかった。」
「だよね。」

「別に隠したいわけでもないのに、何なんだろうね・・・私。」
茉麻は敢えてタイミングという言葉を避け、心をの中のもやもやを口にした。

「何でも話せるっていうのが、親友ってわけでもないんだよ。
うちなんか、たまに何でもかんでも話し過ぎちゃうトコあるし・・・。」
千奈美の意外に冷静で大人びた意見に、茉麻は驚き、力無く頷いた。

366 :体育祭:2006/12/31(日) 15:12:16 ID:ariAlZDuO
確かに千奈美の言うことには、それなりの説得力があった。
秘密の有無に関わらず、雅は親友だと胸を張って言える。
雅も自分への想いを、ひたすらに隠し通して親友でいてくれたのだから。
『友達にだって、色々な形がある。』

茉麻は、ぎこちなく笑う千奈美の小さな目の奥に、そんな『意味』を感じ取った。

「いいんじゃん?まあのタイミングで。」

「・・うん。サンキュ。」

367 :体育祭:2006/12/31(日) 15:14:50 ID:ariAlZDuO
小さな頃から慣れ親しんでいる筈の荒川の風景が、やけに真新しく感じる。

このまま私達は一つづつ歳を重ね、大人になる。
言葉遣いや会話の中身、服の趣味や、皆を取り巻く環境だって変わって行くに違いない。

一年後の荒川はどうだろう?
そもそも『私』は此処に居て、『みや』や『ちい』と肩を寄せ合っているのだろうか?

わからない・・・

ついこの前まで、絶対に疑いもしなかった三人の関係は、以外ともろく無くなってしまうのかもしれない。

正直怖い。

だからこそ『親友』とか『友達』という言葉に、どうしようもなくすがりたい自分がいる。

368 :体育祭:2006/12/31(日) 15:16:31 ID:ariAlZDuO
勿論、選択の余地は充分にある。
自分がここに留まる事も可能なのだから。

しかし茉麻の中で、その事自体はそれ程重要な問題でもない気がしていた。
今回の件がもたらした一番の問題提議は、まだ幼い少女達にとって、少々酷で重苦しいものだった。

「もう一回、考えてみるよ!」
茉麻はそう言うと、笑顔を取り戻した。
「うん!それがいい!でも、今度こそ真っ先にみやに教えてあげなよ!」
「なんかちい、凄い大人ぁ!どうしちゃった?恋でもしてる!?」

「うん!まぁね!」
千奈美はVサインをすると、恥ずかしそうにその場から駆け出した。

「なにそれっ!!
ちょっと待ってよぉ〜!!誰っ?誰っ!?」

369 :体育祭:2006/12/31(日) 15:35:51 ID:VVOx+xqQ0
二つのイチゴのキーホルダーは楽しげに踊る。

時折吹き付ける、身を切るような風邪に目を細めながら、二度と還らない『現在』をひたすらに歩いて行く。


「痛ったあ〜い!!」
「痛てててて・・・」

二人は巻き上がる砂粒に涙し、互いの顔を見合わせた。

前髪をくしゃくしゃにしながら、馬鹿みたいに笑う千奈美の顔は、昔と何も変わらない『泣き虫ちい』のままだった・・・。




体育祭〜砂煙が目に染みる          了。


370 :無名作家:2006/12/31(日) 22:39:04 ID:Py1Ui3qV0
りしゃすさんすごくおもしろかったです!!
次回作も楽しみにしてます。

多分僕が2006年最後になるとおもいます。
2007年もいい年にしましょう!!
このスレ最高です!!!

だいぶ調子が良くなったので入院中でも小説かけるレベルになったら書きたい
と思います。ご期待ください!!

あけましておめてとうございます!!

371 :松輝夫:2006/12/31(日) 23:29:37 ID:4sZmhaIFO
ノリo´ゥ`リ紺☆バラライカ〜

仮眠前に今年最後のカキコをば…。

まずはりしゃす氏。
体育祭乙でした。かなり長期戦になりましたね。
ゆっくり休んで、また新たな作品を送り出してください。
あと、明後日よろしくですぅ。

次はまあさん。
お帰りをお待ちしてました。
また、早速の新作乙です。
お忙しいでしょうが、ぜひ続きを読ませて下さいね。

お次はイワナ氏。
同期デビューだけど、あのハイペースで作品を生み出す力には脱帽……。
次回作はどんな手で楽しませてくれるの☆カナ?

ラスト無名氏。
だいぶ良くなったみたいですね。
期待して待ってるから、早く良くなって戻られたし。

あと、多くのROMの皆さま。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
もし良かったら、感想など書き込んでいただけると、作家達の励みになりますので、よろしくお願いしますm(_ _)m

私事ですが、今書いてる作品が一通り書き終わりました。
明日、もう一度見直して、夜揚げようと思います。

今年は、このスレを見つけ、住人の皆さまにお世話になりました。ありがとうございました。
来年もよろしくお願いしますm(_ _)m
それでは、皆さま良いお年を。

372 :ミヤビイワナ:2007/01/01(月) 00:00:45 ID:umPpE5pN0
あけましておめでとうございます。

まだ仕事をされている人はいますかね?
仕事されている方々はお疲れさまです。

梨作家さん・・・・
本当に長いこと「体育祭」執筆お疲れさまでした。

風邪をひいて辛い日もありましたね。
遅くまで仕事で疲れながら書いた日もありましたね。

あなたの強い「意志」を感じました。

物語は答えを出せないままに・・・・・
自分達のあの頃に答えがあっただろうか?
青春とはそんなもの。

終わらない歌を歌おう 僕や君や彼等のため

松輝夫さん、深い情景・・・佐紀ちゃんは幸せに・・いや・・自分の意志で
生きていけるだろうか?
どうすれば・・・・・。
でも人は生きていくしかないんですね、どこで間違ったか分からなくなっても
生き続ける。

茉作家さん、とうとう・・・・
初期の頃が帰ってきた思いで「うれしい」です。
自分が泣きながら書き込んだ違う「彼女」楽しみです。

初心に返り取り組みたい気持ちです。

体育祭の時間設定ですか、茉作家さんの物語に期待です。

373 :シド・りしゃす:2007/01/01(月) 00:04:06 ID:VoJt/RU2O
おまいら!ありがとう!
本当にマジありがとう!すっげー感謝!
やっぱヲレだけの力じゃ無理だもん今更だけどこのスレ暖ったけーよ!

無名氏!期待してるから!その分厳しく駄目だしすっから!覚悟汁!

輝夫氏!馴れ合いよろ!いつぱい語ろ!
ヲレのヲタ観にひかないでねww
イワナ氏!あなたの惜しみない労力にただただ感謝!これからも良いもの作っていきましょう!

まあ!今年はあなたと出逢えて色んなインスピレーションに気付きました!遅レスでもいい!いいもん作ろう!そのためにはあなたの力が不可欠なの!
最後に読者の皆様!何人いるかわかんないけどさここの作家は絶対期待裏切らないからできらた感想よろピーンク!
では良いお年を!
ハッピーベリイヤー!

374 :まぁ、名乗って:2007/01/01(月) 07:27:33 ID:Akx8fsvS0

あけましておめでとうございます!

りしゃすちゃん:
体育祭ホントお疲れ様でした。いつだって諦めない梨作家さんには頭が下がります。
それと『もも』の描き方が楽しくて好きなのねw
頭の中でももを描くと笑っちゃうもの

ミヤビイワナさん:
イワナさんの作品には何時も引き込まれてしまいます。
不思議な力を持つ物語なんですよ。
そしてサイトの作成もご苦労様でした。イワナさんの情熱には頭が下がります。
あと…メール先程気が付きました…遅くなってごめんなさい (*_ _)人ゴメン

松輝夫さん:
長編お疲れ様でした。小春を中心に広がっていくドラマチックな展開にワクワクしました。
そして新たに始った佐紀ちゃんの物語とても好きです。
好きだから素直になれない…遠い日の『はがゆさ』を思い出しました。

無名作家さん:
あなたの素直さは偏屈なボクには羨ましく感じます。
様々なアドバイスを受け入れて変化していく作品はとても『素敵』だと思います。
大変な時期だけど、お互い頑張ろうね。

375 :まぁ、名乗って:2007/01/01(月) 07:31:37 ID:Akx8fsvS0

昨日、あるグループ…といってもバレバレですがw 
イベントに行ったんです。
そしたら彼女たち握手の時に、感極まって泣くんですよ。

そんな姿を見て改めて気が付いたんです

悲しかったり 苦しかったり 悔しかったり 

そんな涙を流した後には『うれしい涙』が待ってること。

ボクにとって2006年は、失うことも多かったけれど、たくさんの喜びもありました。
そのひとつはこのスレで皆さんと出会えたこと。とても嬉しく思っています。

さて、2007年はどんな一年になるか…作者のみなさん 読者のみなさん 本年もよろしくお願い致します。

376 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:46:46 ID:S7dv28PKO
ノリo´ゥ`リあけおめ〜、ことよろ〜

作家の皆さま、読者の皆さま、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

自分は明日のライブに参戦します。
交流できる方、よろしくお願いします。

間もなく、年明け一発目揚げますお。

377 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:48:41 ID:S7dv28PKO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


第八話 別離(わかれ)の時


残された一週間はあっと言う間に過ぎていった。
そして、引越しの当日―――この日、佐紀は、北海道に旅立つ圭太郎とその両親を見送るべく羽田空港第1ターミナルにいた。
「佐紀ちゃん、ごめんなさいね。わざわざこんな遠くまで見送りに来てくれて」
圭太郎の母にそう言われ、佐紀は首を横に振った。
「いえ、いいんです。圭ちゃんには色々助けてもらいましたから…せめてこれくらいは…」
その佐紀は、今朝誓ってきたことがあった。
『絶対に、泣かない―――』
家を出る時に、そう何度も自分に言い聞かせてきた。
圭太郎は、今日まで精一杯自分を守ってくれた。
その圭太郎のために自分ができること、それは笑顔で見送ることだと思う。
自分が泣いていたら心配をかけてしまう、圭太郎も安心して旅立てないだろう。
もっとも、果たして自分がどこまで耐えられるか、佐紀はあまり自信はなかったが…。

378 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:51:14 ID:S7dv28PKO
羽田空港も、今年のGWの終りに圭太郎と二人で行った成田空港と同様、多くの人で溢れていた。
そんな光景を見ていると、佐紀はどうしても成田空港を思い出してしまう―――羽田と成田では全然違うはずなのに。
「佐紀、まだ時間があるから空港の中歩いてみない?案内するよ」
「うん」
圭太郎に言われ、佐紀は頷いた。
『泣かない…絶対に、泣かないから…』
自分に言い聞かせながら、佐紀は圭太郎の後について歩き出した。

379 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:52:47 ID:S7dv28PKO
羽田空港の第1ターミナル6階にも、成田空港と同様見学可能な展望デッキがある。
二人がそこに行くと、やはり成田空港同様、見学者がたくさんいた。
カメラを持った人たちもたくさんいて、飛行機が離陸する度に、カメラを向けていた。
「成田に行った時のこと、思い出すね」
「ああ・・・」
二人は、金網越しに滑走路を眺めていた。
二人の前を、一機の旅客機がエンジン音を轟かせながら上昇していった。
「向こうに行っても、元気でね。私がいなくて寂しいかもしれないけど」
「ああ・・・」
佐紀の軽口に対して、圭太郎の反応はいつもと違って薄かった。
「元気ないぞ?これでお別れかもしれないけど…でも、外国に行くとかじゃないんだし、いつかまた会える日も来るよ、きっと」
「うん…」
「…って、全然元気ないし…。しょうがないなぁ…圭ちゃん、目瞑って」
「…また?」
「いいから!」
佐紀に強い口調で言われ、圭太郎は言う通りにした。

380 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:57:21 ID:S7dv28PKO
今度は、この前とは逆に、左の頬にあの時と同じ柔らかい感触を、あの時よりもちょっぴり長く感じた。
「今まで、色々ありがとう。そのお礼と…あと、この前ぶっちゃったから、そのお詫び。これでチャラだからね。少しは元気になれたでしょ?」
「…佐紀…あの、できれば頬じゃない方が…」
「調子に乗らないの!ま、そんなこと言えるくらいなら心配なさそうだね」
「ああ…もう大丈夫だよ。ありがとう」
本当は大丈夫でもないのだが、佐紀の方が母親の虐待という重荷を背負っているのに、それでも自分を励ましてくれている姿を見せられては、圭太郎もこれ以上佐紀の前で情けないところを見せて心配かけたくはなかった。
「佐紀も元気でね」
「私は大丈夫だよ。圭ちゃんにたくさん力をもらったから、だから私頑張れるよ」
佐紀は服の袖を捲くると、右手首を見せた。
そこには、今もあの日圭太郎が贈ったリストバンドがあった。

381 :松輝夫:2007/01/01(月) 20:59:00 ID:S7dv28PKO
「圭ちゃん、向こうに行っても、夢に向かって頑張ってね。約束だよ。私はいつも圭ちゃんのこと応援してるから」
「うん、ありがとう…約束する。だから、佐紀も頑張れよ。僕も応援してる」
その後、二人は無言まま、しばらくの間滑走路をただ眺めていた。

382 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:07:27 ID:S7dv28PKO
―――佐紀は圭太郎の一家と向かい合っていた。
「佐紀ちゃん、今まで圭太郎のこと面倒見てくれて、それに今日はわざわざ見送りに来てくれてありがとう。私たちはそろそろ行くから、気をつけて帰ってね。お母さんにもよろしく」
圭太郎の母の「お母さんにもよろしく」という言葉に一瞬複雑な思いがした佐紀だったが、表には出さずにこう言った。
「はい。おば様たちも、気をつけて。今までありがとうございました」
佐紀はちょこんと頭を下げた。
「圭ちゃんも、元気でね」
「うん…」
「…さ、それじゃ、行こうか」
圭太郎の父の言葉に、母は父と一緒にチェックインの列に並ぼうと歩き出したが、圭太郎はその場に立ち尽くしたままだった。
「…圭ちゃん?どうしたの?」
「…佐紀」
圭太郎は、引っ越す前に自分の気持ちを打ち明けるべきか、悩んでいた。
『今気持ちを伝えないと、一生後悔するぞ』
圭太郎の心にそう囁く声がある一方で
『約束も果たせなかったくせに、何もできなかったくせに、お前にそんな資格があるのか?』
そう問いかける声があった。
二つの声が、圭太郎の中でせめぎ合っていた…。

383 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:12:40 ID:S7dv28PKO
「圭ちゃん、おじ様たち行っちゃうよ?」
佐紀が心配そうに言った。
「佐紀…僕、その…佐紀のことを…」
「圭ちゃん?」
「僕にとって…一番大切な…」
圭太郎は、二つの声の間で悩み、結局踏み出せなかった。
「一番大切な…幼馴染だと思ってたよ…」
「…圭ちゃん…ありがとう…」
何とか我慢してきたが、どうやら、そろそろ限界らしい―――佐紀は目頭が熱くなるのを感じた。
『泣いちゃ…ダメなんだから…』
佐紀は、自分にそう言い聞かせ、目に涙をいっぱい溜めながら、精一杯の笑顔で言った。
「向こうに着いたら…手紙、書いてね。私も絶対返事するから」
「…うん…それじゃ…さよなら。元気で」
圭太郎は踵を返すと、荷物を持って後ろで待っている両親の元に駆けていった。
その後姿を見送る佐紀の目は、涙で曇っていた…。

第八話 了

384 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:23:13 ID:S7dv28PKO
3年B組ベリーズ工房 番外「僕の手紙」


最終話 僕の手紙 〜言えなかった言葉、届かない想い〜


「圭ちゃん…結局、言ってくれなかったね…」
帰りの電車を待つ京急線のホームで、佐紀はつぶやいた。
『佐紀…僕、その…佐紀のことを…』
あの時、佐紀には圭太郎の言葉の続きが何となく分かっていたような気がしていた。
それは、佐紀自身の願いでもあったかもしれない。
そして、圭太郎に「幼馴染み」と言われた時、軽い失望を覚えた自分がいた。
佐紀が期待していた言葉は、それとは違う別のものだったから。

385 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:26:40 ID:S7dv28PKO
『圭ちゃん、優しすぎるよ。それに、自分に厳しすぎたね。圭ちゃんは精一杯できることを私にしてくれたのに…それで良かったのに…』
佐紀には、圭太郎が本当に言いたかったであろう言葉を飲み込んだ理由がよく分かっていた。
圭太郎は、きっと今でも自分の事を守れなかったと思い、彼自身を責め続けているのだ…。
そんなところが、悲しいくらいに圭太郎らしいと佐紀は思った。
『また、会えるかな…ううん、会えるよね、きっと…』
そう、信じていればいつかきっとまた会えるだろう、佐紀はそう思った。
『もし、いつかまた会えたら…その時は、今日言ってくれなかった言葉を聞かせてくれるかな…』
その時、場内アナウンスが電車がホームに入ってくることを告げた。
『さよなら、圭ちゃん。今まで、楽しい思い出をたくさんありがとう。また会える日まで…元気でね』
佐紀は、心の中でそっと圭太郎に別れを告げた。

386 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:29:02 ID:S7dv28PKO
圭太郎と両親を乗せたボーイング747は、新千歳空港を目指し、順調に飛び続けていた。
窓際に座った圭太郎は、窓の外に広がる光景を憮然と眺めていた。
いつもなら、大好きな飛行機に乗れてもっと心が弾むのに、こんなに沈んだ気持ちで飛行機に乗るのは初めてだった。
圭太郎は、さっき自分の気持ちを佐紀に伝えなかったことに、多少の後悔もあった。
だが、そんな気持ちを打ち消そうと、圭太郎は自分に言い聞かせた。
『これでいいんだ、これで…僕には佐紀に気持ちを打ち明ける資格なんてないんだから…』

387 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:32:03 ID:S7dv28PKO
その時、不意に隣に座っている父が言った。
「佐紀ちゃんのこと、好きだったんだろう?」
「―――父さん?」
「お前にはすまないと思ってる」
「…父さん、謝らないでよ。仕方ないことだから…僕も佐紀も分かってるから…」
「圭太郎…」
「…きっと、叶わない恋ってあると思う。それに…僕には佐紀を想う資格も無いんだ…」
「そうか…」
細かい事情は分からないものの、息子の心中を察した父は、ただ黙って肩を抱くのだった。
『佐紀…さようなら。元気で…』
心の中で佐紀に別れを告げ、圭太郎は瞳を閉じた。
飛行機は圭太郎の想いを乗せ、ひたすら北の大地を目指して飛んでいった―――。

388 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:34:59 ID:S7dv28PKO
「…圭太郎、圭太郎!」
母の声に圭太郎はハッとなった。
周りを見渡すと、今自分がいる場所はジャンボの機内ではなく、札幌市内の自分に部屋だった。
どうやら、いつの間にかうとうとしてしまったらしい。
「もうすぐ晩御飯だからね。下りてらっしゃい。それと、寝るならちゃんとして寝ないと、風邪ひくわよ?」
そう言って母は部屋を出て行った。
「もう、二年か…」
圭太郎は手紙を手に取り上げながら呟いた。
出せなかった手紙、そして、恐らくは一生出すことができない手紙を…。

389 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:40:03 ID:S7dv28PKO
圭太郎は、窓の外に広がる夕空を見上げた。
この空が東京まで続いていると考えると、なんだか不思議な感じがする。
佐紀も今頃、同じ夕空を見上げているだろうか?
「佐紀、元気かな…」
母親の虐待はどうなっただろう、そして、まだ夢を追い続けているだろうか。
引っ越してきてからというもの、圭太郎は佐紀との約束を守って夢を叶えようと頑張っていた。
佐紀もきっと元気で頑張ってるに違いない、そう信じ、願う圭太郎だった。
『今度こそ、約束を果たすよ。僕は、いつか絶対にこの空を飛ぶ。だから、佐紀も頑張れよ。そして、もしいつかまた会えたなら…その時は、言ってもいいかな…あの時、言えなかった言葉を…』


君とは不釣合いかもしれない
僕は微かに見える星
だけど必ず輝いてみせる
その時に君に言えるよ…


最終話 了

390 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:55:05 ID:S7dv28PKO
あとがき

圭太郎と佐紀の物語、これにて終了です。最後まで読んでいただいた皆様、ありがとうございました。
本当は前作で最後にするはずが、りしゃす氏にお題をいただき、イワナ氏に再度唆され、再び書くことになりました。しかし、お題をいただいたのはいいとしても、どうやって書こうか皆目見当もつかず、書くのを断念しようかと思っていました。
そんな時に、たまたまPCから流れてきた曲が、今はもう解散してしまったガールズバンドZONEの曲で、今作のタイトルにもなっている「僕の手紙」でした。そして、それを聴いた時に閃いたのが今回のお話です。
そこから、圭太郎の目を通して見た、佐紀の父の死と母の虐待が始まるさま、己の無力さを感じつつも佐紀を守ろうとする圭太郎の苦悩、本編でも出てくるお守り代わりのリストバンドの由来、そして別れを描いてみました。
まあ、こういう形で書いたために、最初のお題から外れていると思いますが、果たしてどうだったのか、皆さんのご感想をいただけたら、と思います。

391 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:58:15 ID:S7dv28PKO
主人公の圭太郎ですが、苗字は佐紀がハロプロアワー(だったかな)で名前を出していたクラスメイトから、名前はレコメンのK太郎からとりました。
彼は、本当は自分の構想していた別の小説の中で佐紀の相手役を務める予定でしたので、ちょうど良かったと思います。ただ、そちらでは最後はハッピーエンドで終わるはずでしたから、この終わり方は微妙かも。
佐紀は、まだ本スレのように悪に走る前の、父の死と母の虐待、さらには幼馴染の圭太郎との別れという逆境を、ひたすら耐える健気な少女として描いてみました。
虐待を受ける箇所は、最近ハマってる小説「ひぐらしのなく頃に 祟殺し編」を参考にしました。ちょうどヒロインが虐待を受けるのですが、特に異常な買い物をさせられているところから虐待が発覚する件などは、そのまんまです。
ネタバレついでに、主人公がヒロインのために何かしてあげようとするたびに自分の無力を思い知らされる点、主人公が「圭ちゃん」と呼ばれる点(名前はもちろん違いますが)もそのまんまだったり…。

392 :松輝夫:2007/01/01(月) 21:59:45 ID:S7dv28PKO
圭太郎と佐紀が初めて二人だけで出かけた、思い出の成田空港第2ターミナル3階ですが、実は一時期ANAの受託荷物検査の仕事をやっていたことがあり、そこが自分の職場でした(今も空港の他の場所で仕事してますが)。
『チェックインカウンターの入り口では、飛行機に乗ろうとする人たちのトランクなどの荷物を、係の人が受け取っては側にある機械の中に通している』
本編の一部ですが、この文中の「係りの人」がまさに当時の自分でした。
ANAはスターアライアンスに所属しているため、ANAの他にも、ルフトハンザ航空・オーストリア航空・エアカナダなどスターアライアンスに所属する外国のエアラインの受託荷物検査もやっていました。
第五話を書く直前、取材を兼ねて久ぶりに見学に行きましたが、今年の六月にANAをはじめこれらのエアラインは第1ターミナルに移ってしまったため、自分が働いていた場所には無人のカウンターだけが残り、寂しかったのを覚えています。
しかしながら、小説の中で描かれた当時は、当然大勢の人々で賑わっていました。働いていた当時を思い出しながら書けました。

393 :松輝夫:2007/01/01(月) 22:03:15 ID:S7dv28PKO
今回、残念ながら圭太郎は佐紀を救うことはできませんでした。また、佐紀の母・まゆみが虐待に走った理由も、敢えて今回は触れませんでしたが、いずれも本編の方できっと解決されることでしょう。
また、圭太郎と佐紀がこの先再び出会うことはあるのか、手紙はどうなったのか、その辺りは本編の展開にお任せしたいと思います。
最後に、今まで読んでいただいた方々、最後まで演じ切ってくれた佐紀と圭太郎、他すべての登場人物に深く感謝いたします。どうもありがとうございました。
いつか、佐紀とまゆみに救いの手が差し伸べられることを願い、筆を置きます。

2007年1月1日 松輝夫

394 :ミヤビイワナ:2007/01/01(月) 22:42:32 ID:umPpE5pN0

松輝夫さんあけましておめでとう御座います。

1月1日に作品を書き終わるなんて・・・・・
今年はどういう出筆活動するのでしょう(笑い)
関係ないけど→w って笑いの意味で使ってるらしいですね。
最近調べたのだけれど→orz とは2003年頃から娘(狼)板から発祥した説があるそうです。



395 :ミヤビイワナ:2007/01/01(月) 22:46:04 ID:umPpE5pN0

物語は北海道に持ち越しですか。
二人は再会出来たらいいですね。
それにしても忙しい中で書き続けましたね、結構小春ちゃんや姉さん達があなたの背中を押したかも知れないともイワナは思うのですよ。
自分が書き込んだキャラクターは何時しか自分の心に住み着く訳で日常の思考の評価において心の端っこにあったりします。(自分だけだ

ろうか?少し病気か?)
そしてまたキャラクターを作ってしまったあなたの心はどうでしょう。
とにかくお疲れ様でした。
なにか佐紀ちゃんに微かに希望が持てました。
虐待の事件は後を絶たない。

スノーボードしに2歳の子を半日以上も一人ぼっちにして火事で失う・・・・。
是非を語るつもりもないが、事件は後を絶たない・・・・。

素敵で重要な仕事・・・・。
同時多発テロによりこの国もプラットホームによる危機管理を重視するようになりました。

危機管理は非常に重要だ、だれが国防総省に飛行機を落とすなどど想像出来ただろうか?
あなた方の力により安全は向上する、「誰がために」である。

自分は10年以上前に北海道の帯広空港から千葉の香取郡に行ったことがある、お婆ちゃんが亡くなったため・・・・。

帯広は1900(確か最終便だったと思う)で羽田、特急で成田。
成田駅からはもう目指す公共交通機関はなかった。0000時を過ぎていた、成田駅の前はとても(当時)電飾がなくなぜか飲み屋があって呼び込みの兄さんがウロウロしていた。

その他にも成田には思い出もあるがまたいつか。


396 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/02(火) 04:49:44 ID:MkHVl/gb0

「今どこにいるんですか おっちゃん」
「安井病院…」

雅は握り締めていたれいなの手を離すと
あっけなく倒れてしまったスクーターを力任せに起こした。

「先輩 病院まで乗せてって」

その言葉に、れいなは俯いていた顔を上げると、涙を拭って頷いた。

れいなは、校門の外まで押して来たスクーターに跨るとセルボタンを押した。
軽快なセルモーターの音と共に改造されたマフラーからけたたましい音が響く。
「いいよ 乗って」
れいなの促すままに、雅はスクーターのシートに跨った。
「これ…被って」
言葉少なに肩越しに差し出されたヘルメットを受け取ると
れいながいつもそうしている様に鍔を後ろに向けて被った。
「しっかり掴まっててよ」
れいなは雅の手を掴むと、着ていたダウンコートのポケットに入れさせた。

「こうしないと手が冷たいよ」
「うん  暖かい…」
「みやび… 泣いてるの」

れいなの背中に顔を埋めて、ひっそりと泣いていた。

「うん 失いたくない この気持ち…」

雅は涙が溢れ出る瞳を閉じると、静かに祈った。

397 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/02(火) 04:51:06 ID:MkHVl/gb0

そうなんだよね この気持ち…わたし大好きなんだ 一人じゃないって安心感

幼いとき、大嫌いな時間があった

幼稚園でひとりでママの迎えを待ってるとき

誰もいない家のドアを開けるとき  大嫌いな時間だった 

共働きのパパやママを恨んだことはないよ…でもやっぱり淋しかった

だから一人でいるのは正直苦手。

でも見つけたんだ…

まあに寄り添う時…ちなみや梨沙子と話したり友理奈や佐紀と喧嘩する時も

それと いつだって優しく包んでくれるおっちゃんと一緒にいる時に感じる 

とっても 安心するのこの気持ち

だから神様 私から この大切な気持ちを奪わないで下さい

どうか神様 おっちゃんの大切な命を 守ってあげて下さい

398 :まぁ、名乗って:2007/01/02(火) 15:21:29 ID:QkffLgLVO
作家連絡ですみません
りーさん中野到着してますか?
目の前の駐輪場広場集合です

399 :ミヤビイワナ:2007/01/02(火) 18:56:46 ID:HLEFkXtT0

みんな上手く合流出来ただろうか?
メール連絡は上手く出来ただろうか?

今日は輝夫さんの原稿を編集してました。
輝夫さんの原稿をまた受け取れて嬉しかった。

体育祭と手紙を掲載しときました。

文章を書くと同時にこの編集作業も好きなんだな。

ところで輝夫さん、なに気にメールに目を通して文章をスクロールすると、なんと雅ちゃんの画像が!!
あまりの可愛さにパソコンの前でクラクラしていた。

あんな可愛い娘にドラゴンキラー持たせたのか・・・・

みんな飲み過ぎるなよ!!









400 :松輝夫:2007/01/02(火) 23:55:03 ID:X7u+VcVaO
中野参戦から帰還〜。

なれ合ってくれたD作家一号・二号氏、連れの方々、及び我が軍団参謀長にThanks!
今日は乙でした。また機会があったらなれ合いませう。

のりのイイイタリア人夫妻に乾杯!イタリアマンセーーー!!!

よっすぃー卒業おめ!……と言っていいの☆カナ?

イワナ氏サイト更新乙!いつか、イワナ氏とも飲みたいですお。

ひたすられいなだけを押し続ける松輝夫より with love

飲みすぎてツラいお……

ノリo´ゥ`リた〜すけてダーリン クラクラリン

401 :シド・りしゃす:2007/01/04(木) 00:49:07 ID:J19Nxn1FO
イワナ氏サイト更新ありがとうございます!
早速体育祭読み直してます
いやなかなか面白いですねww
自分で言うのもなんですが良い仕事しましたよ俺!
皆様も執筆がんばってください!ではお休みなさい

402 :シド・りしゃす:2007/01/04(木) 10:46:16 ID:J19Nxn1FO
輝夫氏乙でした!
まったく予想だにしないスタイルで物語をうまく構築し完結しました
暗い話ではあるけれど圭太郎にそれを語らせることで決して重たくなりすぎない『清々しい悲壮感』めいた感覚がのこりました
やはり物語のキモは大胆に恋愛小説にしたことだと思うんだけどそれは輝夫氏的には違うかな?
とにかくGJ!遅レススマソorz
また神が降りてくると思うんだけどそん時は躊躇わず筆を拾ってください!今はとりあえずゆっくりしてやって下さい!

403 :無名作家:2007/01/04(木) 17:39:46 ID:TSXFigJj0
あけましておめてとうございます。
今年もがんばるんでよろしくお願いします!!



404 :松輝夫:2007/01/04(木) 21:20:57 ID:ZYTwaq83O
>>397
中野ではお世話になりました。
その時にも言ったけど、このみやの気持ちの描写、すごく好きです。
まあさんの文章は相変わらず巧みで参考になります。続き松輝夫!

>>399
改めてサイト更新乙です。やはりまとめサイトの存在って大きいと思います。
あと思ったんですけど、年表形式にまとめて、出来事ごとに該当する章に飛ぶようにリンクを付けるというのは如何でしょう?
千奈美に、あの美形だからこそドラゴンキラーを持つ姿に萌え…。

>>402
中野ではお世話になりました&レスありがとうです。
最初はここまで恋愛小説になるとは思わなかったんですが、最終的にはこうなりました。
なので、りしゃす氏の指摘通りだと思います。
とりあえず、今は燃え尽きた…書けるならまた書きたいけどね…ネタないしぃ。
神様はもう降りてきてはくれないような気がするなぁ。
とりあえず、今回もこの素晴らしい本編を損ねないことを第一に考えて書いたので、それだけは果たせた☆カナ?
今作の先のことはりしゃす氏にお任せしますので、よろしく。

>>403
あけおめ!ことよろ!千奈美に、まだ病院☆カナ?
きっと、みんな期待して松輝代!だから、早く良くなって戻ってきてくださいな。

405 :ミヤビイワナ:2007/01/04(木) 22:44:36 ID:rACS4R2k0

やっぱり輝夫さんの書き込みは一気に板を明るくするな。

ROMってる人にも分かるように書くけどイワナ以外の梨作家、茉作家、松輝夫さん達は去るイベントで合流して飲み交わしたそうです。
サイトにはメール機能があって惜しげもなく3人の作家はイワナに「愛の言葉」を書いてくれたのでした。
そのためイワナはみんなにアドレスを教えて(承諾を得て)腕を振るう作家達が「邂逅」したのでした。

これだけでも「物語」だと思わない?

とりあえずサイト内の本編について書いた作家のネームを記載するのが今月来月の目標だね、それから輝夫さんのアイデアも具体化したいな。
輝夫さん「企画書」よろしく!!
時間がある時でいいからネ☆

「文化祭」はね・・・まあさんの物語の後にしていい?・・・まあさん・・・。
本当にいつでも良いんだ、来年からでも良いんだ・・・ゆっくりと・・・どうかな?

だってれいな先輩だからね見届けないと書けないよ!!

前みたいに変な事で(変?)言ってるわけではない!!

りしゃす・輝夫さん分かるよね。



406 :まぁ、名乗って:2007/01/04(木) 23:49:46 ID:9GOE/KkA0

自分のモチベーション上げるための夏リメOPVでしたがw
多少作り直したので良かったらどうぞ

ttp://strawberry.web-sv.com:900/Sn/5/4jm/bh7103.zip.html

407 :無名作家:2007/01/05(金) 16:22:26 ID:xPiTwFTE0
調子がいいんで続き書きたいとおもいます。
95>>
(なんでたろう・・・。)
千奈美はパジャマ姿でベットに寝転んで夕方の事を考えていた・・・。

あの時千奈美は確かに殺意に満ち溢れていた。小さい時、大切に可愛がってた
犬にかんなが手を滑らせ皿を落してしまい殺してしまったから・・・。
しかし、千奈美は殺意よりこんなにあやまってくれてるかんなへの同情の気持ちの方
が大きかった。だから許して仲良くなった。けどはっきり言うと殺意があり近くにあ
った花瓶に手をかけてた・・・。

千奈美は自分が怖くなった・・・。自分が自分を殺すんじゃないかという恐怖がでてきた。
「私って最低な人間なのかなぁ・・・?」
千奈美は涙をながしていた・・・。そして千奈美のまぶたは重くなり深い眠りについた・・・。

これから起こる人生は誰にもわからない・・・。本人でさえも・・・。

右手しかつかってないので間違ってたらすいません・・・。
久しぶり書いたんで、できればアドバイスください!!お願いします!


408 :ねぇ、名乗って:2007/01/05(金) 23:39:47 ID:Db3GvQzz0
>>407
復活おめでとう!
『殺意』っていう表現は少々大袈裟でしっくりきていない気がする。
千奈美のキャラを考えるとどうしてもそこだけ浮いて見えるのね。
単純に『怒り』とかで括った方がいいのでは?
まあ、あくまでアドバイスなので、あまり深く考えないでね。
他は良くなってると思うから!



409 :松輝夫:2007/01/06(土) 06:24:32 ID:EmUTh9njO
>>405
板を明るくするとか言われると嬉しいですね。ただのアホなのに。

企画書了解です。あと二時間ほどで泊まりの仕事が終わって家へ戻りますから、その後メールしますお。
このアイデアは、中野でりしゃす氏・小春に転んだまあさん(この名前、いつまで使うの☆カナ?www)には話したんだけど、イワナ氏が乗ってきてくれるなら間違いなく実現できますね。
楽しみ!


>>407
体はだいぶ良くなったの☆カナ?

読ませてもらいましたが、文章の方も最初の頃から比べ、だいぶ良くなったとおもいますよ。

あとは、まず>>408に同意。ちょっと表現がキツい気がする。
それから、登場人物の名前とか、漢字を使うところは漢字にしてみれば方がいいと思いますよ。
それと、前から思ってたんですが、アドバイスを求めて応じてもらったなら、レスした方がいいんじゃない☆カナ?まあ、余計なお世話かもしれないけど。

では、続き頑張ってください。でも、ムリはしないようにね。

410 :松輝夫:2007/01/06(土) 06:41:56 ID:EmUTh9njO
>>409
×漢字にしてみれば方が

D漢字にした方が

な〜にやってんの☆カナ?ヲイラorz

411 :ミヤビイワナ:2007/01/06(土) 08:33:40 ID:N9m3NJbV0

輝夫さんお仕事お疲れさまです。
企画書作ってくれるそうですね、有り難う御座います。

仕事で疲れているからゆっくり休んでから、いい気分で作ってくださいね。



412 :ねぇ、名乗って:2007/01/07(日) 16:56:31 ID:kc+GycDtO
無名作家さん、自分なりに調べたんだけど、栞菜のかんは「しおり」で変換できますよ

413 :ねぇ、名乗って:2007/01/07(日) 17:40:56 ID:E/A3FRmg0

優しい人がいますね。

「しおり」を変換して「栞菜」と書けたら単語登録しましょうね。
単語登録しておけばいつでも「かんな」で「栞菜」に変換出来るからネ☆

>>412さんにお礼を言うのですよ。



414 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/07(日) 18:14:39 ID:22FVBqyf0

▲第二話 『 約束 』


夕暮れが迫る『墨提通り』はいつもより車が多く渋滞していた。
雅は埋めていた顔を上げ、肩越しに前を見た。
れいなの言うように風邪が冷たい・・・涙の流れた痕がひんやりとした。

パトカーだろうか・・・随分と遠くに赤い回転灯光っているのが見える。
おっちゃんの事故と関係あるのかな・・・ そう思った雅の脳裏にある日の出来事をが甦ってきた。

それは、修学旅行から帰ってきた日、丹下の屋形船に立ち寄った帰りの出来事だった・・・


その日、雅は自宅まで送ってもらう為、丹下の軽トラックの助手席にいた。
「千奈美ごめんね 私だけ送ってもらって」
「そんな手なんだもん 気にしないでいいよ  それじゃあ私帰るから!」
助手席で、申し訳なさそうに見ている雅を気遣い
千奈美は振り返ると、笑顔で何度も大きく手を振った。

暫らくすると、帰り支度を済ませた丹下が、運転席のドアを開けた。

「千奈美ちゃんは帰ったのかい」

「うん 帰った」

大きな体を、狭い運転席に納めるとキーを回した。
車体を小さく揺らしてエンジンが掛かる。

「3人乗れれば良かったんだけどな」

丹下は窮屈な足元のシフトノブを一速に入れた。

415 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/07(日) 18:16:19 ID:22FVBqyf0

ゆっくりと動き出した車が荒川の土手を登っていく。
雅はサイドミラーに映った僅かに残る夕焼けをぼんやりと眺めていた。

「ギブスはいつ巻くんだい?」
「えっ?」
「その腕じゃよ まさかそのままって事はないんじゃろ」

丹下は顎を突き出して腕を示した。
雅の両腕は、固定用の用具と共に包帯でグルグル巻きにされていた。
「腫れが退いてからだって先生は言ってたけど・・・ 痛ッ!」
不用意に腕を動かすと痛みが走る。雅は顔を顰めながら丹下に訊いた。
「イタタタ・・・ おっちゃんも折った事あるんでしょ 痛かった?」
丹下は、心配そうに見ていた視線を、再び前に戻した。

「痛みよりも、慌てて駆けつけた妻に宥めるのに必死だったよ」

「えっ! 妻って・・・おっちゃん結婚してたの!」

目の前の信号が青に変わる。
軽くノッキングを起こしながら、よろよろとトラックは坂を登った。

「意外かい? ワシにも時期があったんじゃよ」

「うん・・・ちょっと意外。 でも心配したでしょ おっちゃんの奥さん」

「それがな、心配するどころか怒られたよ『あなたが怪我をしたら明日からのお客さんどうするの!』って」

416 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/07(日) 18:17:49 ID:22FVBqyf0

丹下は遠い昔を思い起こすかのように、ゆっくりと車を走らせた。
堀切橋から駆け下りてきた車が、けたたましいクラクションと共に追い抜いていく。

「お客さんって、船のお客さん?」
「そうだ。その時、妻は妊娠しておってな 余りの剣幕で怒るもんだから流産でもしないかと冷や冷やしたよ」
「ははッ さすがのおっちゃんも頭が上がらない人だったんだ」

すごい剣幕で怒られるおっちゃん・・・こんなに大柄な男が小さくなって怒られている
そんな様子を思い浮かべると、雅は可笑しくて堪らなかった。

「可笑しいね おっちゃんが怒られるなんて笑える」
「だから、折れてることを内緒にしたのさ」
「えっうそ! 痛くなかったの!」

目を見開いて驚いている雅に、丹下はおどけて笑った。

「そりゃ痛いさ だから妻にすぐばれたよ 『あなたきっと腕折れてるわよ・・・』って」
「可笑しいね 幸せだったんだ おっちゃん」
「うん 長くは続かなかったけどな・・・」
「やっぱり別れちゃったんだ そうなのかなって思ったけど・・・」

静まり返ってしまった車内に、ウインカーの『カチカチ』という音だけが響いていた。
何で別れたの・・・チラッと見た横顔が悲しそうで、雅はその言葉を訊けなかった。

「きっと 船が大好きだったんだよ おっちゃんの奥さん」

丹下はそっと微笑み小さく頷くと、静かに言った。

「雅ちゃん 一つ『わしのお願い』を聞いてもらえんかな」

417 :まぁ、名乗って :2007/01/07(日) 18:19:35 ID:22FVBqyf0

第○話・・・なんてのが格好良くてマネしちゃったw

明日は忙しいので無理そう・・・ちんたらマイペースでいきますよん

418 :ねぇ、名乗って:2007/01/07(日) 19:23:54 ID:E/A3FRmg0

ゆっくりがいいの。
すこしづつだけど必ず読めるって事の方が大事。
やり続ける事自体が尊いんだ。
あなたらしい綺麗な描写ですよ、りしゃすも待ってるさ。

続きゆっくり書いてネ☆









419 :ねぇ、名乗って:2007/01/07(日) 22:11:24 ID:kc+GycDtO
>>417
wktk
情景がすんなり浮かんできます。これって普通にみえてとんでもなく凄いことですよね。
ゆっくりでいいです。続き待ってます。

420 :まぁ、名乗って:2007/01/08(月) 17:35:29 ID:oKDFXt/tO
>>418-419
ありがとう
暖かいお言葉が一番の励みになります 。・゚・(ノД`)・゚・。

421 :松輝夫:2007/01/08(月) 18:12:09 ID:mRQrFKhgO
>>420
更新乙です。
ホント、いつもながら丁寧でわかりやすい描写ですね。
おっちゃんの頼みごと、なんですかね。気になるお。
月島きらりの振り付けでも見ながら、ゆっくり続きを書いて下さいなwww

422 :ねぇ、名乗って:2007/01/10(水) 00:37:43 ID:gk2Mceh5O
保全!

423 :まぁ、名乗って :2007/01/11(木) 00:54:16 ID:i/ety9hl0
なかなかアゲれなくてごめんちゃい
相変わらず書いては消しを繰り返し中・・・もう少々お待ちを (*_ _)人ゴメン

>>421
ありがとう
振りコピ練習できませーんwww

>>422
保全ありがd

424 :松輝夫:2007/01/11(木) 19:19:12 ID:YaiEKJPk0
最近、書き込みがなくて寂しいですね。

私事ですが、佐紀ちゃんの話を書かせていただくことになりましたお。
>>393みたいなことを書きながら、結局自分でケリをつけることになりました。
りしゃす氏には了承いただきましたので、まあさん・イワナ氏にもご承知置き下さい。
まあ、書くのは当分先だと思いますけど。

>>423
自分の経験から見ても、書き直すたびに良くなってくると思いますよ。
ぜひ練りに練ったすばらしい文章を読ませてくださいね。
千奈美に、息抜きには振りコピが一番かと。
っていうか、「まぁ、名乗って 」じゃなくて「こは、名乗って 」の方がいいんじゃないッスかwww

425 :ねぇ、名乗って:2007/01/11(木) 22:18:01 ID:ZxYAU4Di0

3日間泊まりの仕事してました。

前にメールで書いたけど、文章もボクシングみたいで一度手につけたら
辞められなくなる「麻薬」みたいなものだ。(自分は麻薬はやらないけど)

文化祭に絡む話でしょうか?
時間軸の話でね。

とにかく輝夫さんがまた書いてくれるのがうれしくてうれしくて。
「ありがとう」



426 :ねぇ、名乗って:2007/01/11(木) 22:29:11 ID:ZxYAU4Di0

まあさんは書いては消して書いては消して・・・・。
仕事も生活もあるのに大変ですね。
りしゃすもそうだったけど、金にもならず大変な私事(しごと)でも何故作家は
辞めないのかな?

作家達は知ってしまったのかな、いくら日常での立場に生きようが、ここでは自由に
自己を表現出来る素晴らしさに、つまり

「自由だ・・」

ありったけの思考で持ち合わせの「愛」で自分以外に問いたいんだよ。
みんな寂しがりやの「意地っ張り」さ、きっと。

まあさんの物語にゆっくり期待で輝夫さんの作品に感謝を持って期待。

りしゃす秋から年末にかけて頑張ったからゆっくり休むんだよ。
え? 早く書きたい? そうだよな。

りしゃす、こっちも「分が悪い賭は嫌いじゃない。」
なんてね、作家のみんなお休み。


427 :シド・りしゃす:2007/01/12(金) 01:14:40 ID:s1NryevhO
【すっごい滑るよ】 秋山不正確定総合 35ヌル目
http://ex18.2ch.net/test/read.cgi/k1/1168525200/
ごめん!最近ここに入り浸っております!
社会のはじかれ者のネラーが正義を勝ち取りました!
敢えて固定で書きますが金やら圧力に屈する者は人間のクズです!
日本人だろうが欧米人だろうが在日だろうが
俺のスーパーヒーローはもう一戦で戦えるような体でもないし年齢でもない
だけど難攻不落のグレイシーを壊滅まで追いコンだあの人は紛れもないヒーローでせす!
にちゃん最高!
だけどまだ戦いは終わりません!

428 :無名作家:2007/01/12(金) 17:40:06 ID:V6X9BaXs0
407の続き
待っていた。
千奈美は待っていた。
栞菜と携帯で遊ぶ約束してしまった。(早く来すぎたかな・・・。10分も
ある・・・。それにしてもうるさいな〜〜!)名犬ハチ公の前で待っていた
か、人を待ってそうな人がいっぱいいた。それも若者ばっかりなので友達と
話したり、携帯の音がかなりうるさい。千奈美は半ギレ気味だったか、
男A「君一人?かわそうだね。一緒にいかない?」
「い、いや、その、すいません・・・。約束してるんで・・・。」
男B「んだと!せっかくさそっとおのに来たくないたと!」
「きゃ!」
高校生くらいの二人の男がナンパしてるが断られて怒鳴っている。
千奈美は面倒くさそうなので見て見ぬフリをしようとしていたが、絡まれて
いたのは栞菜だったという事に気づいた・・・。

429 :ねぇ、名乗って:2007/01/12(金) 22:16:00 ID:fIUucMU7O
>>428

どの作者さんも面白いんだけど、この無名とかって何なのよ?
本スレと関係あるんだかないんだか、全くわけわからないし、誤字脱字大杉。
文章も幼稚で読む気がしない。
せっかくの神スレなのに、目障りなんだけど。
それから、>>407>>409>>412-413をちゃんと読んだか?
人に何かしてもらったらそれなりにやるべきことがあるだろうが。
小説書く前に、学ぶことがあるんじゃね?

430 :ねぇ、名乗って:2007/01/12(金) 22:20:48 ID:fIUucMU7O
>>429

>>407じゃなくて>>408だな。

431 :無名作家:2007/01/12(金) 23:39:21 ID:2byJNgg20
429ってスレ荒らしじゃないんですか?


432 :シド・りしゃす:2007/01/13(土) 00:07:06 ID:XWiqPccKO
おいおい!ケンカすんなって!
みんな仲間じゃん!

>>429も口調は悪いかもしれないが言ってる事はあながち間違っとらんし
無名作家もやはり色々とアドバイスをもらったら「ありがとう」は言わなきゃいけないよ
感想など書いてきてくれるんだからできるよな?
2ちゃんが閉鎖するらしいけど羊もなくなっちゃうんかな?
せっかくここまで書いてこられたんだから今こそ一致団結しようぜ!

と一般社会で全く協調性のないヲレが言ってみるww

とりあえずもう少し無名氏を見守ってやってくれませんか?
>>429さんの言葉俺も真摯にうけとめないとね

433 :ねぇ、名乗って:2007/01/13(土) 01:36:35 ID:CyDB9G1yO
>>431
批判されたら荒らしって……荒らしというなら、俺からすれば見たくもないアンタの駄文書き込まれる方がよっぽど荒らしなんですが。
たぶん、中学生でももっとマシな文章書くと思いますよ。

434 :ねぇ、名乗って:2007/01/13(土) 09:19:33 ID:pwnqb9D+0

2ちゃんねるが閉鎖と言うのは寝耳に水だった。
2ちゃんねるは法律等うんぬんは分からないが自分的には公的メディアなんだな。

閉鎖になれば当然この板もなくなるだろうね、同じような掲示板サイトが出来たとき
なんと言うか、この板の空気みたいなものが再現するだろうか?

別にただの書き込み板で文字だけの世界だが日常の心の端っこにある叙情詩は楽しみでもあるし
大事な物なんだと感じている。

心配だなと言うのが今の気持ちなんだな。

まあさん調子はどうだい?
ゆっくりやるんだよ。
もし閉鎖とあっても手はあるよきっと。



435 :まぁ、名乗って :2007/01/13(土) 12:53:51 ID:KUOMXm8u0

少し続きを書き終えて・・・明け方 悲しい事故を知りました
書いてる内容が内容ですし、今週中はアゲるの自粛しますね
家族の死 経験の無いボクに彼女の悲しみは計り知れません

でももし その悲しみを

少しでも薄める事が出来るのが 涙だとしたら 

今は たくさん泣いて欲しいですね
 
そして 決して消し去る事は出来ない その悲しみと
沢山の素敵な思い出をしっかり抱いて 卒業を迎えて欲しいなと思いました


心よりご冥福をお祈りいたします

436 :シド・りしゃす:2007/01/13(土) 16:18:47 ID:XWiqPccKO
ただただ哀しいです。
彼女はいつだって明るく男気溢れるキャラだけど・・
心中を察すると心配でならない。

大変なお仕事ですよ。
彼女達のやっている事って。

437 :松輝夫:2007/01/14(日) 08:10:37 ID:czBqOrFLO
やっと書き込むヒマができましたお。

よっすぃー……今日の公演に出るらしいですね。
プロとして、娘。リーダーとして立派だと思う反面、こんな時くらい休んでもいいのでわ?とも思います。

何にしても、弟さんのご冥福をお祈りいたします。

438 :ミヤビイワナ:2007/01/14(日) 22:26:23 ID:IBDUkR6x0

本当に辛いところで書き込みも控えたい気分ですね。
愛する人がいきなりいなくなる・・・

言葉はないですね。

みんな傷ついたと思うし気が落ちていると思う、
今回の件で愛する人とは人が生きているとはみんな考えたのでしょうね。

せめて人を愛する心を考えたい、イワナはみんなが好きだ、ただそれだけだ。

終わらない物語を信じている。

おやすみ。



439 :無名作家:2007/01/15(月) 17:10:00 ID:QCxC+Htp0
弟さんのご冥福祈ります。

僕はそれしか言えません・・・・。

440 :ねぇ、名乗って:2007/01/15(月) 20:32:13 ID:baWR1zdMO
お久しぶりです
昨日はワンダ参戦してきましたよ☆
もちろんベリを見るためですがよっすぃも・・・


よっすぃがリーダーになってからの娘。のステージを見るのは昨日が初でしたが
よっすぃがとても逞しく見えましたよ
堂々としていて、見直しちゃった

序盤のミスムンはワンダメンバー全員?で歌ってましたが
よっすぃだけ見てました
よっすぃのミスムンはやっぱ最高だわぁ〜

よっすぃがリーダーの娘。を見るのはこれで最後でしょうけど
非常にいいパフォーマンスを見れて満足です!

色々大変だろうけど、これからも頑張ってね よっすぃ♪



あぁゆりちなパシイベ落選したわorz

441 :ねぇ、名乗って:2007/01/15(月) 21:50:19 ID:MtSTvl9KO
>>439
別にアンタに何か言ってもらわなくていいんだけど。
それより、>>432-433見たのか?
いらんこと書き込んでなる暇があるなら、ちゃんと答えたら?
特に>>432なんかはアンタごときのためにわざわざ書いてくれてるじゃんか。
都合の悪いことはスルーか?

442 :ねぇ、名乗って:2007/01/15(月) 23:29:27 ID:y6DwSJAt0
>>441
不愉快だろうけど、絡むのはやめよう。
どう忠告しても、多分これからも投稿を続けるだろうから、
NGワードに指定したらどうだろうか?

私は、NGワードにこそ指定していないが、読み飛ばしている。
どこが良かったとかどこが悪いとかいう水準でもないし。

443 :シド・りしゃす:2007/01/16(火) 00:10:43 ID:Xt3ZN6QZO
まあ、たかが掲示板かも知んないけどさ、少なくとも俺はこのスレが凄い大事な訳よ。

だからといって私物化する気もないし、色んな人に読んでもらいたいし、書き込んで欲しいのね。
住人だってきっと多くないだろうし、それでも作家の真似事してるときは、読んでくれてる人をイメージしながら書いてる訳で。
だからこそ、自分の文章に誤字脱字を発見した時はホントに凹むし、申し訳ない気持ちにもなる。
無名氏には敢えて何も言いません。
ただ自分で始めた事には責任を持ってケリをつけよう。「ありがとう」が照れくさければ文章で返して下さい。
>>441
俺はあなたを荒らしとは思ってないです。
言いたい事はあるだろうけど、やっぱり公共の掲示板だし、スルー願えないでしょうか?
仲良くやりましょう!

444 :シド・りしゃす:2007/01/16(火) 00:18:28 ID:Xt3ZN6QZO
ちなヲタさん!
語るスレ100おめでとう!
なんか感慨深いですね
昨日少し金八スレの話が出たときヒヤッとしたww
こちらも地道にやってますよ!
良スレ同士これからもよろしくね^^

俺は今週名古屋ですがやはりよっすぃを応援しつくるよ!
これくらいしかできないけどベリヲタとして彼女をしっかり応援する!

445 :無名作家:2007/01/16(火) 02:57:22 ID:/M8f9EBb0
441
スルーしてるつもりないんですけど・・・・・。
すいません。これから注意していままでよりもがんばって書くんで・・・・。
ありがとうございます・・・。小説というものを書いた経験0なんで・・・。

それはそうと2ちゃんねるって閉鎖するんですか?テレビとかあんまりみれない
状況なんで・・・。すいません・・・。

446 :ねぇ、名乗って:2007/01/16(火) 21:38:11 ID:v1Wqv90E0

全く意味不明で、何かの答えになってないな。
ここに書き込むのはやめたほうがいいと思う。
ここの人たちはまじめに書いてると思う訳、あんたヤバイほど勘違いだよ。
たぶん書き込むレベルじゃないの、人と語り合いが出来ないんだから、学校で友達と妄想していなさい。小説書いた経験0?
ここであんたに注意してる人たちでだれが小説について、いやあんたのは小説ではないよ、思いついた言葉を汚い文節でつなぎ合わせただけな殴り書きに何か言った?
はっきり言っておくあんたのは小説ではなくただの馴れ合いを求める中学生の書き込みだ。
自分はまだ高校生の子供だけど本気でアイドルが好きなわけ、亀井ちゃんが主役なのに人の意見でなんでキャラかえるの?
こっちが都合がいいからつき合う友達かえるわけ?
二度と書かないでね。
他の作家さん達が優しすぎるから本当はイヤだけど書きました。
自分も二度と書き込みませんすみませんした。


447 :ねぇ、名乗って:2007/01/16(火) 21:53:47 ID:v1Wqv90E0

最後にもう一つ
書き込みの時間がおかしい。
入院してるんでしょ?
入院も怪しいし、とても免許を取れる年齢の書き込みとは思えない。

自分がイヤになる書きこみする人がいる事、忘れないでね。
この板が好きなわけ!!
本当に入院しているのなら人の迷惑になるから夜中にカチャカチャしないでよ!!


448 :松輝夫:2007/01/16(火) 23:27:43 ID:4IumseHSO
>>443
自分もこのスレが大好きです。
このスレがなかったらみんなに出会えなかったし、作家の真似事をすることもなかったと思う。
「仰げば尊し」まで頑張りましょう。

>>445
自分だって、小説なんて生まれて初めて書きましたお。
だから、というわけでもないでしょうけど、他の作家さんと比べられちゃうと、かなり見劣りしてるし。
あまりキツいこと書きたくないけど、小説のことが問題じゃないと思うんです。
もう少し、書かれたことを読み返した方がいいんじゃない☆カナ?

>>446
少し言い方はキツいけど、間違ったことは書いてないと思います。
もう書かないなんて言わないで、気が向いたらぜひ感想とか書いてくださいな。


先日、りしゃす氏と電話で話して、少しその苦労を聞くことができました。
りしゃす氏とまあさんが今まで守ってきたこのスレが、自分にとっても、とても大切なものです。
だから自分も守りたいし、より多くの人に見ていただきたい、できるなら感想とか書いていただきたいと思います。
皆さん、今後ともよろしくお願いします。

449 :シド・りしゃす:2007/01/17(水) 01:29:28 ID:LDW5VPCyO
ベリーズ最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

450 :まぁ、名乗って :2007/01/17(水) 01:37:39 ID:UC5UR8wY0
嗚呼 煮詰まったよ・・・まあさちゃん

様々なご意見もこのスレを思っての事だと思うと嬉しかったりするのです
なのになのにぃ・・・1レス分しかアゲられないにバカ作家をお許し下さい

451 :『 空と海の青さに〜叶えられなかった言葉 』:2007/01/17(水) 01:42:49 ID:UC5UR8wY0

丹下の車は、墨堤通りをゆっくりと曲がる。
郵便局の隣にある交番の前で、警官が退屈そうに車の流れを眼で追っていた。

「雅ちゃんの言うとおりなんじゃよ・・・」
「言うとおりって・・・何が?」
「雅ちゃんの言うとおりな あいつは船が好きじゃった・・・」

交番を通り過ぎると、車は右折レーンの渋滞の列に紛れ込んだ。
その先にある踏み切りは、帰宅ラッシュの所為で閉じたままだ。
丹下はギアをニュートラルに入れると、ズボンのポケットから煙草を取り出した。

ほんの一瞬、車内がライターの光に照らされる。
丹下は雅を気遣って窓を目一杯開けると、煙草の煙を外に吐き出した。

「すまんな 雅ちゃんは煙草嫌いだったよな」

「ううん 気にしないでいいよ」

雅は煙草の煙が大嫌いだった。体に悪い・・・そんな一般的な考えもあったが
何より、大人の口から吐き出されたその煙は『きたならしく』
その煙を触れたり吸い込んだりすることは自分自身も『けがらわしく』なる気がした。
ただ、何時もはそんな風に毛嫌いする煙草の煙も、丹下だけは違って思えた。

「おっちゃんって おいしそうに煙草吸うよね」

「あいつもよく同じことを言っていたよ」

大きく吸い込まれた煙草が『ポッ』と光を灯す。
その淡く頼りない光は、丹下のはにかんだ顔を僅かに照らした。

452 :ねぇ、名乗って:2007/01/17(水) 21:28:40 ID:/LeA4Opf0
まあさん、バカ作家って凄い表現だね。
どうしたんだい?
すこしイライラしちゃったのかな。

ゆっくりって言ったでしょ・・・
だけど書きたいんだよね、当然わかるさ。

世の中は色々悲惨な事件が絶えないね。

「自分がイヤになる書きこみする人」の気持ちって、ちょっと切なかった。
よかったら小説(自分のも小説と言うにはどうかな?)感想聞きたいな>>447さん

まあさん、それでもね1レスでもあげてくれたのは嬉しかった、まあさんが書いている証だからね。


453 :ねぇ、名乗って:2007/01/17(水) 21:35:31 ID:/LeA4Opf0

人にはそれぞれ都合や事情があるよね。
勢いがある時はそりゃあるし無いときはナイ、当然な事ですね。
それでも自分たちには時間があり、いつまでもしがみつくわけには行かないこともあったりして。

みんな年明けの仕事どうかな?
自分は非常にハードだ、昨年板に現場の事書いたけど10年に一度の(いや、今後あるかわからない)大仕事に取り組む。
しかしそれも今月で終わる、燃える仕事も物語もいつかは必ず終わるときが来る。

だから瞬間瞬間に魂をこめて・・・。

なんてね、ウザイ事書いてゴメン。


454 :ねぇ、名乗って:2007/01/17(水) 21:49:20 ID:/LeA4Opf0

おっちゃんの煙草のはなし・・雅ちゃんの心理・・
煙草についての表現は難しいよね。

現代では煙草は「絶対悪」だからね。

ところでまあさん煙草吸ったのは何歳?

自分は14くらいから部屋に灰皿置いた。

読んでる未成年は絶対吸わないように。

自分は高校時代山に住んでいて家の手伝いでたんぼの手伝いとかしていて明日期末テストでもウィスキー飲みながら数学の勉強した。
朝は0500頃起きて自転車で20k通った。

2年生からバイクに乗ったがね。

あのころ何も無かったが楽しかったな、だけどギターだけは弾いていた。

今でも弾いている。

つまらないこと書いてすまない。

ベリーズの事でも書けば良いかも知れないが、みんなほど知らないもので。

明日もがんばりまっしょい!!

おやすみ。



残念ながら今でも煙草吸ってる、体に悪いのにネ☆

455 :墨堤通り:2007/01/18(木) 15:16:50 ID:w/Bpo2+JO
金八先生の舞台は私の育った町。
子供の頃に土手でロケがあるとよく見物にも行きました。大森巡査にサインを貰い、握手もして頂いた。

そんな私の故郷にベリーズが住み着いた。
金八先生とベリーズ、夢のようなコラボです。

私の故郷に再びスポットを当てて下さり、有難うございます。

456 :ミヤビイワナ:2007/01/18(木) 20:31:58 ID:JM9FHM560

初めまして「墨堤通り」さん、ミヤビイワナと申します。
凄いですね、自分の育った町の「物語」。
望郷の想いですかね。

是非土地の話を少しずつでいいですから聞かせて貰いたいです。
あの川は「隅田川」でいいのでしょうか?

自分ははっきり地理が分からないものでして、自分の愛すべく土地を舞台に物語、感慨深いでしょうね。
少しで良いから「風」の強弱や「夏」の暑さや、滅多に降らない「雪」を覗かせる「河」の話が聞きたいです。

イヤー良い書き込みを久しぶりに見たな。

ありがとうございました。


457 :墨堤通り:2007/01/18(木) 22:32:17 ID:w/Bpo2+JO
イワナ様、わざわざお返事いただき恐縮です。

確かに『墨堤通り』は隅田川と荒川に挟まれておりますが、やはり金八先生の舞台としましては【荒川】ですね。

諸作家の方々の作品は楽しみに読まさせて頂いております。
作品の中の彼女達は本当に『生きて』いますね。命がありますね。鼓動を感じますね。

私には文才がありませんので参加する事は適わないのですが、新作があがる毎に作品の中にのめり込んでおります。

作家の『先生方』、日々お忙しい事でありましょうが、今後とも無理のない程度に私共に素晴らしい作品をお与え下さい。

失礼します。

458 :松輝夫:2007/01/18(木) 23:40:48 ID:4ChIrT4SO
>>455
墨堤通り氏、はじめまして。
現在、煮詰まって悩んでるのを楽しんでる、末期症状の松輝夫であります。

金八先生の舞台が地元ですか?
自分はあの辺りは全く行ったことがないので、特に二作目を書いた時は苦労しました。
いずれ詳しい街の様子などご教授いただければ幸いです。

他の作家方と違いたいしたものは書けませんが、読んでいただければ、またよかったら感想などお聞かせくださいな。

459 :シド・りしゃす:2007/01/18(木) 23:56:38 ID:6Z/Oe930O
まあさん忙しい中更新乙です!
なんかすっごい文学ちっくでビックリしたww
「ほんの〜吐き出した」のところとかさりげないけどゾクッとしましたよ!
やっぱ固定作家は「書いてナンボ」やなと痛感したよ
このさきどんな展開をしていくのかすげぇ興味アリです!

さすが「台詞の錬金術師」こと茉作家だわ!

460 :シド・りしゃす:2007/01/19(金) 00:07:59 ID:P6ndAOaGO
>>455
感想ありがとうです!
まあさんの作品に対しての感想なのに こちらも物凄く良い気分になれました!
自分は東海地方にすんでいるのでハッキリ言って土地勘0ですorz
ちなみに何て読むんですかね?
ぼくてい?すみてい?

まあ何はともあれこれからも気が向けば感想など書いていただくとこんな嬉しいことはありません!
もちろん作家としてでも大歓迎です!
これからもヨロシク!




体育祭の感想も聞きていなぁ・・・

とまあさんに少しだけ嫉妬ww

461 :シド・りしゃす:2007/01/19(金) 00:25:33 ID:P6ndAOaGO
イワナ氏 そろそろウズウズしだしたんでは?
俺は体育祭で萌ぇつきて頭ん中空っぽですが
過去ログなど読み返し気持ちをたかめてる最中です。
最中といえば和菓子のモナカあれをこの前まで「さいちゅう」と読んでいましたww
まぁそんな事は良いとして素敵な感想をもらえたことは素直に嬉しいもんですね!

輝夫氏!がんばっているようで嬉しいよ!
俺は小説の神がまだ眠っているようなんで
もうちょっとかな?

体育祭は自分的に友理奈のキズと同じくらい満足いった作品なわけで。
それを越えられるような物を揚げられるように最高のテンションで書いていきたいと思います!

462 :まぁ、名乗って :2007/01/19(金) 01:52:29 ID:WpYhP8gq0

ぼくロボット!

こんばんは 茉作家です
もうね・・・今週は多忙でございます
朝4時に家出て0時過ぎの帰宅ってなんなの・・・
ロボットぢゃないのよ ボク

>>452-454
さあ書くぞ!なんて意気込んでメモ帳開いた途端・・・爆睡してます
煙草は・・・体に良くないです。でも吸いますw

>>455
墨堤通り(ぼくていどおり)・・・よく仕事で通ります
煮詰った時はあの街に行って 雅が茉麻に思いを告げたベンチで話を考えたり
梨沙子が子供たちに絵本を読んだ公園でお弁当を食べたりします

要は『仕事さぼりポイント』なんですw


>>458
煮詰まりを楽しむwww
そりゃもうダメぽ あの話し楽しみにしてますよ
それと27日の件ですが 横アリ28日の参戦なんです…

>>460
文学ちっく! ありがとうw
暫らくこんなのが続きます
『さいちゅう』は笑ったわwww 気持ちはわかるけどさw


今日は5時起き・・もう寝ます。続きは週末かも ごめん。

463 :墨堤通り:2007/01/19(金) 02:49:20 ID:/843q3RKO
先程イワナ様には御礼申し上げましたが、松様・シド様・まぁ様方々を『諸作家様達』と一括りにしてしまい御無礼致しました。

松様:
佐紀の顛末を是非とも松様の手で書き上げて頂きたく存じます。親しみのある文体が好きです。
シド様:
私の読み始めは『友理奈ノキズ』なのです。きっかけを頂きました、有難うございます。
まぁ様:
近くにいらっしゃるようですね。知らぬ内に何度かお目にかかっているかもしれませんね。ストーリーの中にいちいちリアルな情景が浮かびます。
イワナ様:
一読者の私なんぞに真っ先に対応して頂き、感謝の念で一杯です。

主だった作家様方にご挨拶させて頂きましたが、迂闊にも失念してしまった方々におかれましてはどうかご容赦の程を。

堅苦しい文体で読み辛いとは存じますが、通信費のみでこれ程の高尚な作品を読ませて頂いている私共からのせめてもの
『敬意』
として笑って受け流して下さりたく思います。

長々と失礼致しました。

464 :墨堤通り:2007/01/19(金) 03:09:22 ID:/843q3RKO
<<460
勿論『体育祭〜』は拝読させて頂きました。
全員登場させるなど凄い手腕だと思います。

私は桃子と梨沙子の節に特にすんなりと読み入る事が出来ました。

今の所、諸先生方の紡ぐ物語に心酔しきっておりまして称賛以外の感想を述べられそうにありません。

それでは失礼致します。

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